- 文藝春秋 (2024年3月19日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784166614462
作品紹介・あらすじ
そこは楽園か、ディストピアか?
シリコンバレーの天才たちが希求する「数学的に正しい統治」とは?
アメリカのIT企業家の資産総額は上位10数名だけで1兆ドルを超え、日本のGDPの25%にも達する。いまや国家に匹敵する莫大な富と強力なテクノロジーを独占する彼らは、「究極の自由」が約束された社会――既存の国家も民主主義も超越した、数学的に正しい統治――の実現を待ち望んでいる。
いわば「ハイテク自由至上主義」と呼べる哲学を信奉する彼らによって、今後の世界がどう変わりうるのか?
ハイテク分野で活躍する天才には、極端にシステム化された知能をもつ「ハイパー・システマイザー」が多い。彼らはきわめて高い数学的・論理的能力に恵まれているが、認知的共感力に乏しい。それゆえ、幼少時代に周囲になじめず、世界を敵対的なものだと捉えるようになってしまう。イノベーションで驚異的な能力を発揮する一方、他者への痛みを理解しない。テスラのイーロン・マスク、ペイパルの創業者のピーター・ティールなどはその代表格といえる。
社会とのアイデンティティ融合ができない彼らは、「テクノ・リバタリアニズム」を信奉するようになる。自由原理主義(リバタリアニズム)を、シリコンバレーで勃興するハイテクによって実現しようという思想である。
いわゆるリベラル層は、所得格差と富の偏在を不道徳とする傾向がある。だが、それは逆に言うと、「自由」を抑圧することになる。自由のない世界では、マスクやティールのような「とてつもなく賢い」人々は才能を殺され、富を簒奪されることになるからだ。
彼らは「テクノロジーによってすべての問題は解決できる」と考えている。AI、ゲノム編集技術を駆使して人類は不死を手に入れ、森羅万象を操る「ホモ・デウス」になれると確信する者も多い。
また彼らは、国家のような中央集権的な組織に依存せずとも暗号(クリプト)テクノロジーによって個人と個人をつなぎ、暗号資産をもってすべての信用決済が可能になる社会が到来するとも信じている。その行きつく先は、「暗号によって個人を国家のくびきから解放する」とする過激な無政府主義「クリプトアナキズム」である。
実際、クリプトアナキストのひとりは「反民主主義」を標榜し、「世界中の民主政治と称するものを、暗号化を利用して根底から揺るがしたい」と公言している。
「この惑星上の約40~50億の人間は、去るべき運命にあります。暗号法は、残りの1%のための安全な世界を作り出そうとしているんです」(ティモシー・メイ)
――とてつもない富を獲得した、とてつもなく賢い人々は、いったいこの世界をどう変えようとしているのか? 衝撃の未来像が本書で明かされる。
みんなの感想まとめ
現代の効率性追求社会において、テクノロジーがもたらす新たな思想が浮上しています。特に、ハイテク分野で成功を収めた人々が信奉する「テクノ・リバタリアニズム」は、自由原理主義とテクノロジーの融合を目指すも...
感想・レビュー・書評
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テクノリバタリアンというか、デジタル至上主義的な思考というのは、効率性追求社会において徐々に当たり前の考え方になってきており、これは一面では、「アナログを馬鹿にして、その社会に着いてこれない人間を置き去りにするような」現代の優生学的ムードだと思う。教育の普及、識字率が高い事が前提だが、しかし、アプリケーションの基礎的リテラシーに欠くため、その認知レベルの狭間で、気付かぬ詐欺的な搾取、思想誘導の被害にあっていくのだ。
いわば、「デジタル寡頭制」ではないか。
そしてそのプラットフォーマは、資本主義的な錬金システムとも相まって覇権を広げていく。
本書はそうした構造的な話を個人単位まで落とし込み、世の中をパターン化する性質などの特徴を指摘する。イーロンマスクやピーターティールなども、テクノリバタリアンには似たような特徴があるのだと。
その中で、決して私が同類だと主張するわけではないが、自分にも思い当たる節があって救われた解説がある。ハイパー・システマイザーについてだ。
ハイパー・システマイザーの特徴は本書では有能風に説明されるので、恥知らずに自分もそうだと言いはしないのだが、その共感性欠如という特性に関し、スポーツ観戦に全く興味が持てない人たちがいるという話だ。私もそうだから、ファン精神を持って一喜一憂している人たちが、ほとんどよく分からない。で、怒られたりする。
ハイパー・システマイザーはまさにこれで、そうした対象とのアイデンティティ融合が難しく、ふつうのひとが夢中になるものを理解できない事が多いのだという。正規分布では標準偏差の範囲に全体の約7割が収まっていて、大衆社会では大半の娯楽はこの層に向けて提供されるため、会話も合わずに辛い場合も多いと。
私はまだ軽微だと思っていたが、本ばかり読んで会話が合わない事が多いので、確かにこんな感じだと合点したのだ。ハイパーでも、システマイザーでもないので、ただの共感性欠如かも知れないが、でも読書で感動はする。社会的に支配的な共感様式(スポーツやアイドルを介した熱狂)に馴染みにくい、というだけか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
トランプ氏が次期大統領として再選された。過激な発言で物議を醸してきた反面、その考え方に支持の広がりが見られた結果であろう。その背景には、アメリカ社会の行き詰まりや閉塞感、進路への重大な示唆が感じられる。
起業家として成功を重ね、超富裕層に昇り詰めたイーロン・マスク、エネルギッシュな行動や思想から、トランプ新政府での役割を期待する人々と危惧する人々がいる。アメリカは建国以来の自由主義に対する解釈が分化してきて、中央集権的な仕組みを嫌い、本来の自由に回帰するリバタリアニズム(自由原理主義)が台頭してきた。ギフテッドでありリバタリアンである人々に焦点をあてながら、この新しい兆候を分析している。年功序列や終身雇用という制度が、個人の活力をそぎ、社会の新陳代謝を遅らせる結果になった日本、失われた30年からの再生へのヒントがあるか。 -
テクノリバタリアン。テクノロジー原理主義とでも言おうか。
宗教もすべての人を救うことはできなかった。
救える可能性があるのはテクノロジーだけだ。
2025年初のNHKスペシャルでも紹介されていたこの言葉、
今後バズワードになること間違いなし。必読の書。 -
私は橘氏の大ファンであり、その著書の中にもリバタリアンと言う言葉は何度も使われてきた。それでも私にはリベラリストとリバタリアンの明快な区別はできなかった。リバタリアンはリベラリストよりもコンサバ寄りであり、功利主義の考え方を持つと言う明快な説明がありやっと雲が晴れた様な気がする。シンギュラリティが近い将来やってくると言う部分は、専門家の間でも意見が分かれるが、いずれにせよ人類はAIと上手く同居して行かなければならない事は間違いない。本書の内容は、正直なところ、科学技術にある程度興味がある人でない限り、意味不明で難解な部類に入るだろう。書店で一度目を通して読みこなせる自信がない方にはお勧め出来ない。
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世界の根本法則
コンストラクタル
流れがあり、かつ自由の領域があるのならより早くよりなめらかに動くように進化する。と言う原理であり、これには例外がない。
山間部から大量の水を運んできた大河は、平野部に至ると細かな支流へと分岐し階層化し広大な三角州を作る。フラクタル構造になることで多くの水をよりなめらかに海に放出することができるからだ。
自由が拡大化すれば自然と階層化が進む。
情報がより速く、なめらかに流れる組織が生き残りそうでないものは淘汰されていくだろう。 -
とてつもない富を持つ天才たちと、我々凡人との違いがよくわかる本。
そういう人達向けに、死体を冷凍保存して、人間が機械に置き換えられる日を待つ冷凍保存ビジネスが存在し、数十万ドルというお値段、数百人の顧客もすでに存在するというのには驚いた。 -
米国のIT企業を牽引するベラボーに頭がいい人たちが、その頭の良さを使って、理屈として社会の未来を考えたらこうなりますよー、という話。
また、同時にそれに向けての技術開発の現状や、思想面での深掘りがされている。日本ではあまり馴染みのないリバタリアニズムがメインに書かれている。
著者の従来の本とはややテイストが違うが、話のうまさは流石で、面白かった。(思想の全体像などは、従来の著作でも触れられているので、本書はそれのスピンオフといった感じか。) -
【感想】
・そもそも自由とはどう定義されたのか、リベラhogehogeとはどういう歴史を辿ってきて現在テクノリバタリアンにまで辿り着いたのかを書いている本。歴史の紹介としては面白かった。
・米政治史やテクノロジー史に興味があって多少色々インプットしていたからか、そのあたりを橘さんの視点でうまーく繋げてくれてて(そもそも2つはあんまり切り離せないけど)それも有り難かった。
・イーロン的なちょっとだけ攻撃的な世代とサムアルトマンみたいな世代って切り分けて論じられるんだ。世界を攻撃してくるものとして捉える人か、そうでなく丸ごと前に進める対象としてのみ捉える人かという違いって割と会社でも見るよねと。
・Web3.0の知識がないと理解するのが少しキツイパートがある。私は結構理解が追いついてないところがあった気がする。
【もう少し広めに色々思ったこと】
・個人的には著者のスタンスをもう少し明示してくれると、気合い入れて読むべき場所が分かって有り難かったかも(この辺は好みかなと)。
・この著者の本は「バカと無知」も読んだが、いずれも物事を明らかにするぞ!という気合いは感じるしラディカルなだけでなく知性も感じて面白いけど、軟弱な私としては「そんでどうしたらいいのよ、救いは何なのよ」と聞きたくなってしまう。
・先述の内容と重複しつつも…。この人は近現代米政治と日本のトラディショナルなもの全般があまり好きではないように見えるが、何を理想としているのかはどこかで知りたい。ただ「結局君はどう思うのよ」と安易に結論を求めるこの姿勢が陰謀論的な良くないものを惹きつけるのかなあとか…。
【利己的やら利他的やらについて最近考えていること】
・最近「利己主義を突き詰めると大変利他的になるなあ」なんてことを思いながら仕事をしているが、最近のテクノロジーリーダーの人たちも(恐れ多過ぎるけど)思考プロセスとして近い部分もあるんだなと思うとなんか色々腹落ち。
・近視眼的に利己的な行動って結局双方向に破壊的。良い意味で色々な人、モノの顔色を伺いながら立ち回るのな利己的な思想の終着点な気がする。 -
イーロン・マスク、ピーター・ティール、サム・アルトマンら、シリコンバレーのIT天才たちを「テクノ・リバタリアン」として括り、彼らが何を目指しているのかを概説する。
読後には世界が変わって見えるような1冊だ。
橘玲は、取材で独自情報を集めてくるタイプではなく、1つの学問分野の専門家というわけでもない。
が、大量の文献から得た情報の本質を抽出し、「時代の最先端」を1つの流れとしてまとめ、読者に提示する知的咀嚼力が抜きん出ている。本書にも、その特異な能力が遺憾なく発揮されているのだ。
本書のベースになったのは、『文藝春秋』2023年11月号に寄稿した「橘玲のイーロン・マスク論」である。その原稿に大幅に加筆し、マスクを中心としたテクノ・リバタリアン群像を描き出したものなのだ。
そして、私はウォルター・アイザックソンの大著『イーロン・マスク』を読んだときよりも、本書を読んだあとのほうが、マスクという人物の本質が理解できた。そう感じさせるところが、橘玲の知的咀嚼力のゆえんである。 -
橘玲さんの本は必ず借りているのだが、だんだん難しくなって理解不能。読み終わったのか文字を追っただけかもよくわからん。リバタリアンってオバタリアンしか思いつかん。もう借りるなって事だな。
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頭が良い人が、さらに頭の良い人たちの解説をしているので、凡人の私には半分くらいしか理解できなかった。ただ、世界が急速に進化を続ける中で、新しい思想がどんどん生まれていくのはわかったが、その流れには到底ついていけないと感じた。
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ようやくテクノリバタリアニズムに主軸を置いた新書が出た。類似の題材を扱っている木澤佐登志『ニック・ランドと新反動主義』が取りこぼした箇所についても概説されており、テクノリバタリアニズムを知るにはちょうどいい一冊。ただ「世界を変える唯一の思想」という危うげな副題の通り、著者の橘玲がテクノリバタリアニズムに対して少々前のめり気味な点には注意が必要だ。
優生思想との謗りを受けがちなテクノリバタリアニズムだが、千葉聡『ダーウィンの呪い』によれば、20世紀初頭のダーウィニズムは「科学への関心が高く、道徳意識の強い」功利主義的リベラルによって推進されたものだという。こうしたダーウィニズムに最も強く反対したのは、テクノリバタリアニストとともに現代アメリカの代表的な右翼勢力の一つでもある福音派の人々だった。
以上を踏まえたうえで、橘はリベラルのダーウィニズムとイーロン・マスクやピーター・ティールのような大富豪が主導するテクノリバタリアニズムには大きな差異があると主張する。
功利主義的リベラルのダーウィニズムが単なるお気持ちによる愚民淘汰に過ぎなかった一方で、テクノリバタリアニストの眼目はテクノロジーを無際限に加速させることで「よりよい社会」「よりよい未来」というシンギュラリティを招き寄せることにある。たとえばOpenAIのCEOサム・アルトマンは全世界の80億人に等しく仮想通貨でベーシックインカムを支給するという「ユニヴァーサル・ベーシックインカム(UBI)」を構想している。
国家主導のベーシックインカムには重大な陥穽がある。作家の李龍徳『あなたが私を竹槍で突き殺す前に』ではタカ派の女性総理が「移民や外国人によるベーシックインカムの不正受給」を声高に主張することで、移民や外国人への差別を正当化するさまが描かれている。このように、国家財源からベーシックインカムを拠出することは、「誰がこの国の民なのか?」というナショナリズムの問題に早晩ぶち当たり、不毛な差別や対立を生む。それよりは、超国家的な資本主義の覇者が遍く全人類に富を分け与えるほうがいい、というのがアルトマンの目論見だといえる(そのためには全人類をアイデンティファイするという難題をクリアする必要があるが…)。
こうした、国家の上にトップエリートやトップ企業を据えるという思想はともすればヤニス・バルファキスが警鐘を鳴らしたビッグテック主導の封建主義体制を招来するのではないかという疑問がある。しかし橘はそれを物理学者エイドリアン・べジャンの「コンストラクタル法則」を盾に棄却する。これは、あらゆる物質は「流れがあり、かつ自由な領域があるのなら、より速く、よりなめらかに動くように進化する」というものだ。
"コンストラクタルは世界の根本法則なので、もちろん人間社会にも適用できる。経済はモノ(サービス)とお金の流れ、インターネットは情報の流れだから、それはより速く、よりなめらかに流れるようなデザインへと進化し、グローバル経済や情報空間が拡張していく。それと同時に、必然的に、べき分布の階層性が形成されることになる。(中略)ここには冷徹な「進化の法則」があるだけで、どこにも「不公平」なことは起きていない。"(p246〜247)
エリートや企業によるある種の封建体制は、世界の根本法則上仕方のないことだという。少々暴論が過ぎるのではないか。本書では随所にポストモダン的なものに対する嫌悪感が表明されているが、自説の論拠として脈絡なく自然科学を引用するという態度こそ「ポストモダン的」なのではないかと思う。
ただ金融小説家としてキャリアを形成してきた橘らしく、ビットコインやブロックチェーンに関して書かれたクリプト・アナキズムの章は非常に読み応えがある。第三者の介入なく商取引を成立させることができるブロックチェーンのシステムは、まさしくテクノリバタリアンたちの目論む超国家的な企業運営精神と強く呼応するものだ。 -
現在のIT企業をリードする「天才」たちの思想をわかりやすく解説した本。
リバタリアニズムについては、だいぶ前に、本書でも紹介されている森村進先生の本を読んだことがあるが、さすがにだいぶ毛色が違う。
ベーシックインカムを導入した時の問題点の指摘は、「制度をハックする」という思考そのもので、「天才」たちというのは、そういうことを日々考えている人なのだろうと思う。
なお、本書の末尾で、筆者は、終身雇用を至上と考える日本人について、その精神性が問題であるかのように書いているが、個人的には、税制その他の社会制度を前提として合理的に行動すると、終身雇用を志向するようになると思える。 -
これはすごい!受けたことないけどレーシック手術を受けたらこんな感じに見えているものの解像度が上がるのかな…ってぐらいに今、起こっていることが見えた気分になりました。ただあまりにも鮮明で見えてなかったものが見えちゃって気分悪くなりました。P44の図2のホームベースに安全を置きライト線が忠誠、権威、神聖を大切にする共同体主義、レフト線が公正、平等を大切にするリベラリズム、センターラインが自由を大切にするリバタリアニズム、それ全体がリベラルデモクラシーで、センターの場内から場外に出るあたりに功利主義がゾーンを取り、場内場外の境目にクリプト・アナキズムと総督府功利主義が接していて、その両方でテクノ・リバタリアンという球場図は現在の世界の動きを理解する地図として永久保存版です。写真撮っちゃおう…そんな世界でイーロン・マスクとピーター・ティール、サム・アルトマン、ヴィタリック・ブリテンがセンター方向バックスクリーンめがけてブンブンとバットを振っているのです。数学脳がめちゃくちゃ発達していて、他者との共感能力が全く欠落したプレイヤーの作り出す変化。たとえで出てくるマグニートーやプロフェッサーXの登場するX-MENのストーリーにピッタリ、シンクロします。いやアナロジーではなく彼らが科学や数学だけじゃなくてコミックやSFの影響下にあると考えると、彼らがX-MENなのです。世界で起こっていることの意味は見えかけたけど、その行く末は全くアンノウン!SFが始まっている!
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リベラリズム、リバタリアニズムの定義や保守との関係などが分かって良かった。すぐに忘れてしまいそうだけど。
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著者も書かれている人物たちも知能が高すぎる(世界トップクラスの富を得る仕組みをITで実現する人たちの話なので当たり前と言えば当たり前)。テクノ・リバタリアンでもついていけないが、クリプト・アナキズムなどはもっとついていけない。しかし、彼らの成果物は既存の秩序を根底から覆し続けるため、無視することも出来ないだろう。日本からもこれぐらい強烈な人物が10年ぐらいすれば出てくるだろうか
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カリフォルニア州のシリコンバレーに集結する”知”(生成AI、遺伝子工学、ブロックチェーン等)が世界中にどの様な影響(破壊や創造)を及ぼすのか、そしてそれら”知”が今後どうなっていくのかが解説された本です。橘玲さんの鋭い洞察力とリベラル・保守どちらに対しても辛辣な意見をされるのはスカッとしますね。(別著では、橘玲さんの歴史認識に”?”っと思った事はありましたが・・・)
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イーロンマスクら、数学的才能をもったIT長者たちの志向する未来を、政治思想の角度から分析する本。
彼らは金銭より、合理的、理想的な社会の実現のために動いている、らしい。 -
ハイテク企業のトップの天才たちが
どんな社会を理想と考えているのかを解説した本
社会は天才たちが作り出したものによって大きく変化していく
(スマホ、SNSとか…)
↓
それならば「天才たちが考えている理想の社会」を
把握しておくのは重要だ
と思って読みました。
天才たちは、テクノロジーを使って
政府の介入がない「自由」な世界を目指しているけど
その自由な世界は、「自由を上手く活用できる人」のみしか
生き残れない世界なのかもしれない。
内容自体はめちゃ難しいけど
このような思想でテクノロジーが生まれていっているというのを
頭の片隅にでも入れておくことは大切だと感じました。 -
2024.6.23 読了
しばしば「X-MEN」を引用し比較するが、まぁそれくらいのインパクトはある。
政治思想の道徳基盤についての著者の分類の図解が分かりやすかった。ハイトの「リベラル」と「保守」を対立させる二元論に加えて、切り離された“自由”という軸に功利主義を示したもので、それぞれの思想・信条の位置関係が簡潔に示されている。
テクノ・リバタリアンの「第一世代」であるイーロン・マスクやピーター・ティールと「第二世代」のブテリンやバンクマン・フリードやアルトマンについて、それぞれの考え方の起点となった出来事や関心事、死生観、主義・主張、そして行動が小説の登場人物のように目の前に立ち上がってきて、とても面白く読むことができた。
そして、とんでもない時代のど真ん中にいることを再認識し、興奮している。
著者プロフィール
橘玲の作品
