がん「エセ医療」の罠 (文春新書)

  • 文藝春秋 (2024年5月17日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (280ページ) / ISBN・EAN: 9784166614561

作品紹介・あらすじ

日本のがん医療には、「無法地帯」というべき闇がある。
「がんが劇的に消えた!」
「骨転移があっても効いた!」
「ステージ4でも諦めない!」
このような謳い文句を使い、がん患者に奇跡的な治療効果を期待させて莫大な費用を取る、自由診療のがん治療のことだ。
まるで最新の医療テクノロジーを駆使した、特別な治療であるかのように見えるが、実際は、現代医療に必須のエビデンス(科学的な根拠)が存在しない。
しかし、規制する法律がないために、モラルを欠いた一部の医者が、命の瀬戸際に追い込まれたがん患者を相手に、荒稼ぎしている。
がん医療の裏側に広がる闇を知らない患者は、エセ医療の罠にかかり、適切な治療を受ける機会を逃し、治る見込みもない無駄な治療に、貴重な残された時間と大金を費やす。最悪の場合、体調が悪化した時に受け入れ先の病院がない、という悲惨な結末を迎えたケースもある。
本書ではこれまで闇の中にあった「がんエセ医療」の実態を徹底取材で明らかにする。

感想・レビュー・書評

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  • 自由診療という名の免疫細胞療法や楽天メディカルでない光免疫療法は全てエセ。標準的ながん治療だけで他にあれこれ探して詐欺に引っかかってはいけないとわかった。

  • 当然、本書で書かれていることも、それをすべて鵜呑みにしはいけない訳だけど、一人でも不幸な犠牲者を減らすべく、エセに警鐘を鳴らす本書は、広く読まれるべき内容。自身が医師であっても、いざその時になると、甘言に惑わされてしまうエピソードなんかは、実に傾聴に値する。

  • 「医師の言うことは絶対」という時代はとっくに終わっている。

    臨床試験で効果があるとされたものが保険診療
    効果があるとは言えないとされたものが自由診療

    だが一部の人には効くかもしれないので売っているのが自由診療。

    自分がどのような治療を選択するかは自分で決めていいことが大原則であるが、がんの免疫療法や温熱療法などの自由診療は「結局効かない」「まだ万人に効く段階に至っていない」というのが現状のようだ。万人に効くのであればとっくに保険診療になっている。「効くとはいえない」から自由診療として、「よかったらどうぞ」というかんじで展開されている。
    100万円単位の高額な治療費と、効くかわからない治療にもかかわらず、「少しでも長く生きられるなら」と選択する患者もいる。中には手術で寛解するものを拒否して自由診療に走ったことで余命を早めてしまった患者も紹介されている。

    自由診療を受けても、受けなくても顛末は同じだったかもしれないが、自由診療の悪質な面も認識して判断すべきだと思った。

  • 【闇堕ちした医者が行う人体実験!】有効性が立証されていない自由診療のがん免疫療法を、末期がん患者に高額で提供する医者が存在する。日本医療の深い闇に迫った一冊。

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著者プロフィール

ジャーナリスト、ドキュメンタリー作家 ノーザンライツ・プロダクション代表
1966年、北海道札幌生まれ。報道番組ディレクターとして救急医療、脳死臓器移植などのテーマに携わり、
「血液製剤のC型肝炎ウィルス混入」スクープで新聞協会賞、米・ピーボディ賞を受賞。
著書に『バリウム検査は危ない 1000万人のリスクと600億円利権のカラクリ』(小学館)、
『やってはいけない歯科治療』(小学館新書)などがある。

「2020年 『やってはいけない がん治療』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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