うつを生きる 精神科医と患者の対話 (文春新書 1463)

  • 文藝春秋 (2024年7月19日発売)
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感想 : 9
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  • 本 ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166614639

作品紹介・あらすじ

アベノミクスのブレーンとして知られる経済学者の浜田宏一氏。その活躍の裏側で長らく躁うつ病に苦しんできた。さらに回復の途上、実の息子を自死で亡くす。人生とは何か。ともにアメリカで活躍する小児精神科医の内田舞氏を聞き手に波乱に満ちた半生を語る。

・うつ病になると知的能力は下がるのか?
・うつ病を引き起こすのは遺伝的要因か環境要因か?
・うつ状態と躁状態のメカニズムの違いとは?
・うつ病=サクセス・シンドローム?インポスター症候群とは何か?
・アメリカと日本の精神医学、メンタルヘルスへの向き合い方の違いとは?
・経済政策と精神医学の類似点とは?


◎目次
第1章 心の病を語る アメリカと日本の狭間で
第2章 希死念慮を語る
第3章 入院生活を語る アメリカのもう一つの顔
第4章 躁うつ病と治療
第5章 子どもを喪うということ Crying For Kotaro
第6章 回復への道
第7章 日本とアメリカ 人生という旅路

◎著者プロフィール
内田舞(うちだ・まい)
小児精神科医、ハーバード大学医学部准教授、マサチューセッツ総合病院小児うつ病センター長、3児の母。2007年北海道大学医学部卒、2011年イェール大学精神科研修修了、2013年ハーバード大学・マサチューセッツ総合病院小児精神科研修修了。日本の医学部卒業者として史上最年少の米国臨床医。著書に『ソーシャルジャスティス 小児精神科医、社会を診る 』(文春新書)、『REAPPRAISAL 最先端脳科学が導く不安や恐怖を和らげる方法』(実業之日本社)、『まいにちメンタル危機の処方箋』(大和書房)。

浜田宏一(はまだ・こういち)
1936年生まれ。アベノミクスのブレーン。元内閣官房参与、イェール大学タンテックス名誉教授、東京大学名誉教授。専攻は国際金融論、ゲーム理論。主な著作に『金融政策と銀行行動』(共著、東洋経済新報社)、『国際金融の政治経済学』(創文社)、『エール大学の書斎から』(NTT出版)、『アメリカは日本経済の復活を知っている』『21世紀の経済政策』(ともに講談社)。

感想・レビュー・書評

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  • 女の本屋 > わたしのイチオシ > 書評『うつを生きる―精神科医と患者の対話』 河野貴代美 | ウィメンズアクションネットワーク Women's Action Network(2024.08.01)
    https://wan.or.jp/article/show/11386

    白熱! ハーバード大医師・内田舞の子育てお悩み相談室 | 日経BOOKプラス
    https://bookplus.nikkei.com/atcl/column/060800249/

    Mai Uchida, M.D. | 小児精神科医 内田舞 公式サイト
    https://maiuchida.com/

    アベノミクスの裏側で――精神科医と患者の対話『うつを生きる 精神科医と患者の対話』内田舞 浜田宏一 | 文春新書
    https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784166614639
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    (yamanedoさん)本の やまね洞から

  • 493.7

  • 躁うつと生きながらも、ご縁に恵まれ、キャリアも趣味も楽しまれている姿に勇気をもらった

    内田舞さんもやはり凄く力強い

  • うつや心の不調についての世間の受け止め方は、昔と比べると理解が進んだように感じる。自分自身、身近な問題である。
    この2人の対談は興味深くて勉強になるところもあるけど、ちょっとレベルが上すぎて、自分やその周辺の人のモデルとしては捉えられず。はぁ、そうだったんですね、ご立派ですね、という感じ。

  • 息子さんの自死に向き合うご経験談を含む、非常に、濃い内容、人の奥深さと親子であっても諸々の立ち入ることの難しさ等を感じた一冊

  •  浜田先生の鬱との闘病記。若い時から鬱の気はあったが50過ぎでパニックになり自殺願望致死念慮にいたりひと月以上の入院を余儀なくされてリチウムという薬に出会い快方に向かう。長男の自死にあい鬱はより深まっていくが、よき先生に出会い、多くの友からの有効な励ましの中、音楽の作曲を趣味にもち再生に向かう。政府の経済政策、アベノミックスを主導していく。高い位置に立っている人の闘病記ではあるが活字にはできないご苦労が言葉のあいだから伝わってくる。88歳になった今も経済政策に貢献し、抗うつ薬を服用しながら鬱とともに併走し生きておられる。
     精神科医内田舞先生との対談であるが、内田先生の学者、臨床医としての主治医ではないから客観して精神医療、アメリカの医療風土からくる治療を論じている。
     アメリカ人の持つオーナーシップという考え方患者としての立ち位置共感する。
     鬱という闘病記は副作用もあって活字にしにくいらしいがこの本は鬱の偏見を拭い去る良書である。
     内田先生はジェンダーギャップの日本では女医として日本では浮かばれないとアメリカで医師資格を取り過酷な環境でアメリカの風土、英語でのコミュニケーション能力を持って活躍されている。核戦争の危機に直面している世界は日本こそ被爆国として平和の先頭に立たなければいけないと言っている。

  • ジョン・フォン・ノイマン→ゲーム理論
    インポスター症候群
    内的評価・外的評価
    成功する恐怖
    アメリカで生きていく常識
    東京という田舎
    地面に急に強い風→希死念慮を吹き飛ばす
    自己充足的預言
    日本・誰でも先生、先生→仕事が伸びない
    米国人・褒める部分を見つけて的確に褒める
    うつ状態→実行・遂行機能↓
    日本・あなたにも問題 米国・脳槽的に取り組みなさい
    退屈はうつの最悪の敵
    心理療法系・ケミスト系
    認知行動療法・力動学的心理療法
    短期的な評価獲得+10年単位での仕事
    宇沢にはクリスマスも正月もないのです
    米国のプラグマティズム的の伝統
    診断・散歩・有用感
    米国文化・オーナーシップ
    ラジカル・アクセプタンス

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著者プロフィール

小児精神科医、ハーバード大学医学部准教授、マサチューセッツ総合病院小児うつ病センター長。北海道大学医学部卒。イェール大学精神科研修修了、ハーバード大学・マサチューセッツ総合病院小児精神科研修修了。日本の医学部在学中に米国医師国家試験に合格・研修医として採用され、日本の医学部卒業者として史上最年少の米国臨床医となった。

「2023年 『REAPPRAISAL(リアプレイザル)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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