兵鼓 (文春文庫 104-25)

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Amazon.co.jp ・本 (246ページ) / ISBN・EAN: 9784167104252

感想・レビュー・書評

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  • 男の運命である女、というか、男の運命そのものであろうとする、愚かしくも気品がある美しい女を描かせたら井上靖は見事だと再確認した作品です。

    木曽義仲に仕えた女武者・巴の視点で、平家打倒のための挙兵から上洛直前までを描いた秀作。平家物語の名シーンの一つでもある「木曽最期」まで書かないの!?と多少肩透かしを喰らった感もありましたが、そんな読者の突っ込みを封じ込める最後の一文がきちんとあり、さすが井上さん。脱帽。
    女としての巴を描こうと思ったからこそ、ライバルたる女性たちが歴史の波に飲み込まれて退場した時点で終了ということか…。

  • 井上靖らしい上品な作品だと思います。
    巴御前の書き方が個人的にはやや物足りないのですが,この作品に流れる雰囲気は好きです。

  • 義仲の挙兵から、京都に入る直前までがストーリー。義仲がメインでなく、巴が義仲に恋し、関係を持ち、義仲の唯一の女性になるまでを軸として描かれている。山吹、葵といった義仲の愛人総出演で、女のバトルが繰り広げられる。
    井上靖の歴史小説としては、ちょっと物足りない趣があるものの、読んでいくといつのまにか感情移入してしまう力はある。

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著者プロフィール

井上 靖 (1907~1991)
北海道旭川生まれ。京都帝国大学を卒業後、大阪毎日新聞社に入社。1949(昭和24)年、小説『闘牛』で第22回芥川賞受賞、文壇へは1950(昭和25)年43歳デビュー。1951年に退社して以降、「天平の甍」で芸術選奨(1957年)、「おろしや国酔夢譚」で日本文学大賞(1969年)、「孔子」で野間文芸賞(1989年)など受賞作多数。1976年文化勲章を受章。現代小説、歴史小説、随筆、紀行、詩集など、創作は多岐に及び、次々と名作を産み出す。1971(昭和46)年から、約1年間にわたり、朝日新聞紙面上で連載された『星と祭』の舞台となった滋賀県湖北地域には、連載終了後も度々訪れ、仏像を守る人たちと交流を深めた。長浜市立高月図書館には「井上靖記念室」が設けられ、今も多くの人が訪れている。

「2019年 『星と祭』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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