- 文藝春秋 (1978年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784167105358
みんなの感想まとめ
日露戦争を背景にしたこの作品は、歴史的な出来事を通じて個人と国家、組織の関係を深く掘り下げています。臨場感あふれる描写は、結末を知っていても手に汗握る緊張感を生み出し、読者に強い印象を与えます。民族主...
感想・レビュー・書評
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40日くらいかけて、全8巻ようやっと読了( ´ ▽ ` )ノ。
「Z旗を上げろ」
「本日天気晴朗なれども波高し」
「皇国の存亡此一戦にあり」
「バルチック艦隊」
「乃木希典」
「東郷平八郎」
……等など、どっかで聞いたことあるワード、ぜんぶ日露戦争に由来してたんだね( ´ ▽ ` )ノ。
物知らずだから、全然知らなかった( ´ ▽ ` )ノ。
日本側からすれば絶対に勝ち目のない戦争だったけど、神様がバックにいる「特別な国」だからありえたとしか思えない勝利( ´ ▽ ` )ノ。
ロシアとしては負けるはずのない戦争ながら、体制末期の腐敗や国際環境からして当然の敗北( ´ ▽ ` )ノ。
良くも悪くもそれが双方(のみならず世界各国)にとって、次なる歴史への導火線となる( ´ ▽ ` )ノ。
全体としてみると、やっぱり子規のくだりは余計だったな(´ェ`)ン-…バランスがおかしい(>_<)。
文章も、司馬遼としてはかなり読みづらかった(>_<)。
新聞連載小説ということもあり、とにかくくどい(>_<)。
話がやたらと行ったり来たり(>_<)。
メインテーマ(日本人というものを考える)は興味深かったけど、描かれているのはあくまで軍人ばかりで、当時の一般大衆の心情やマスコミの動向といったものが今ひとつ具体的に伝わってこなかったのが難(>_<)。
特に、解説でも触れられているように女性らの視点がほとんど描かれていないのが、むしろ不自然(´ェ`)ン-…。
あと、正直この小説、本当に面白かったのはロシア側の描写だったかも( ´ ▽ ` )ノ。
バルチック艦隊絶望の大回航とか旅順籠城戦とか……数少ない心あるロシア軍人を主役に据えて、宮廷の腐敗や革命の胎動を主題に描いたほうが、エンタメ的にはずっと面白い小説になっていたろうな( ´ ▽ ` )ノ。
でもって、文庫版刊行の体裁がなあ(´ェ`)ン-…。
「竜馬がゆく」もそうだったけど、最終巻の「あとがき集」ってほんと読みづらい(>_<)。
なんでハードカバーと同じ6巻本にしなかったんだろう?(´ェ`)ン-…昔の事情はともかく、新装版でもまた8巻本にしてるんだもんなあ……。
まあ、なんだかんだ言っても、考えさせられること多にして娯楽的興奮・雑学的教養も大満足させられる傑作ではある( ´ ▽ ` )ノ。
艦隊戦術の難しさとか、いままで考えたことがなかった( ´ ▽ ` )ノ。
2016/07/28詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日露戦争勝利。史実である以上、結論は知っているのに、それでも手に汗握る臨場感のある描写。作品全体を通じて、民族主義的な思想が垣間見えるが、その分を差し引いても良い作品と感じられた。1個人が組織や国に与える影響、組織の硬直的な体質が持つ負の側面、明治の国民国家の温度感、様々感じられる、考えさせられる要素が多かった。国際情勢が悪化している現代に今一度戦争について考えるという意味でも読む価値がある。
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これは日本社会に生きるには読んでおかないといけない作品かと。
作家曰く、小説に収まらない題材ということでもあり、かつ、この作品発表時はまだこの題材は社会にとって現実感ある戦前だったのでしょう、作家の覚悟が感じられる。
所謂司馬史観を巡る紛糾(?)の大元はここにあるような気もする。でも作家本人もこの作品に関しては、それを受けて立つという気概に満ちている。
小説という観点から見れば、筋立てとか伏線とか粗い面は否定できないが、そこでの議論を超えた熱さがこの作品には確かに存在するかと思われ。 -
結局その戦争は日本に何を生み出し、この小説は僕に何を残したのだろう…
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悲運の名将というのは理論的にありえない表現であり、名将はかならず幸運であらねばならなかった。
かれらは、天才というほどの者ではなく、前述したようにこの時代のごく平均的な一員としてこの時代人らしくふるまったにすぎない。この兄弟がいなければあるいは日本列島は朝鮮半島をもふくめてロシア領になっていたかもしれないという大げさな想像はできぬことはないが、かれらがいなければいないで、この時代の他の平均的時代人がその席をうずめていたに違いない。 -
(2014.01.30読了)(2007.10.17購入)
全八巻の最終巻です。日本海海戦の模様が描かれています。
バルチック艦隊がウラジオストックへ向かうのに太平洋側を廻るか、日本海を通るか確証が得られないまま朝鮮半島の鎮海湾で待っている日本海軍。
哨戒艇を出してバルチック艦隊の来るのを待っている。五月二十七日の午前二時四十五分バルチック艦隊がやってくるのを見つけた。
バルチック艦隊は、日本の哨戒艇を見つけてもとくに攻撃はしてこなかったし、無線電信を妨害することもなかった。おかげで、日本海軍本体は、やってくるバルチック艦隊の情報を予め入手することができた。
沖ノ島付近で、海戦が始まったのは、午後二時八分。大砲の命中率は、日本の方が優った。
個人の技量もあったのかもしれないが、大砲の角度を一人が決め他はそれに従うという画期的方式をとったのが、良かったらしい。とりあえず、一発撃って、手前か行きすぎかを確認して、的確な角度に修正して一斉に撃つ。
ロシア艦隊の場合は、大砲ごとに担当が角度をきめて砲撃するのだけれど、一斉に撃つと自分の砲弾がどれかわからないので手前で落ちたか、通り過ぎてしまったのかわからないので、角度の的確な修正ができない、ということです。
翌日までの戦いで、バルチック艦隊はほとんど壊滅状態になった。日本の損害は、軽微であった。
アメリカが、和平の仲介に動いてくれたので、ポーツマスでの会議で、和平にもちこむことができた。
日本の旗艦であった三笠は、事故の為佐世保で自爆して沈没してしまった。
【目次】
敵艦見ゆ
抜錨
沖ノ島
運命の海
砲火指揮
死闘
鬱陵島
ネボガトフ
雨の坂
あとがき集
解説 島田謹二
関連地図
●戦闘服(48頁)
日本海軍の特徴として、戦闘服は下着にいたるまで新品が用意されていることで、戦闘には新装で従事する(ロシア側はもっとも汚れた服を戦闘の場合につける)。
●海戦の被害(125頁)
東郷はかねて、
「海戦というものは敵にあたえている被害がわからない。味方の被害ばかりわかるからいつも自分のほうが負けているような感じをうける。敵は味方以上に辛がっているのだ」
というかれの経験からきた教訓を兵員にいたるまで徹底させていたから、この戦闘中、兵員たちのたれもがこの言葉を思いだして自分の気をひきたてていた。
●戦死者(271頁)
日本海海戦における侵入軍―ロシア側―の死者は約五千で、捕虜は六千百余人である。防御軍である日本側の戦死は百数十人にすぎなかった。
●捕虜の心得(277頁)
「日本軍に捕虜はありえない」ということをたてまえとしている日本軍にあっては、いったん捕虜になった場合、敵の訊問にすらすら答えてしまう者が多い。好古はそのことに大いに迷惑し、
「やむをえず捕虜になっても、敵の訊問に答える義務などはないのだ。それをよく教えよ」
と、部下の各隊長に訓示を出している。
●日本皇室(303頁)
私は、いわゆる明治的な天皇絶対性の基礎をつくったのが大久保利通であり、それを憲法によって制度化し、大久保の思惑よりも明朗なかたちにしたのが伊藤博文であり、その明色を暗色にしておもくるしい装飾をほどこしたのが山県だとおもっている。
●日本の戦略計画(305頁)
ロシアという大男の初動動作の鈍重さを利用して、立ちあがりとともに二つ三つなぐりつけて勝利のかたちだけを見せ、大男が本格的な反応を示しはじめる前にアメリカというレフリーにたのみ、あいだに割って入ってもらって止戦にもちこむというものであった。
☆関連図書(既読)
「坂の上の雲(一)」司馬遼太郎著、文春文庫、1978.01.25
「坂の上の雲(二)」司馬遼太郎著、文春文庫、1978.01.25
「坂の上の雲(三)」司馬遼太郎著、文春文庫、1978.02.25
「坂の上の雲(四)」司馬遼太郎著、文春文庫、1999.01.10
「坂の上の雲(五)」司馬遼太郎著、文春文庫、1999.02.10
「坂の上の雲(六)」司馬遼太郎著、文春文庫、1978.03.25
「坂の上の雲(七)」司馬遼太郎著、文春文庫、1978.04.25
「条約改正」井上清著、岩波新書、1955.05.20
「日清戦争-東アジア近代史の転換点-」藤村道生著、岩波新書、1973.12.20
「日清・日露戦争」原田敬一著、岩波新書、2007.02.20
「爆笑問題の戦争論-日本史原論-」爆笑問題著、幻冬舎、2006.07.31
「それでも、日本人は「戦争」を選んだ」加藤陽子著、朝日出版社、2009.07.30
(2014年1月31日・記)
(「BOOK」データベースより)amazon
本日天気晴朗ナレドモ浪高シ―明治三十八年五月二十七日早朝、日本海の濛気の中にロシア帝国の威信をかけたバルチック大艦隊がついにその姿を現わした。国家の命運を背負って戦艦三笠を先頭に迎撃に向かう連合艦隊。大海戦の火蓋が今切られようとしている。感動の完結篇。巻末に「あとがき集」他を収む。 -
ようやく読み終わりました。
好古、真之、子規の幼少時代から日露戦争の終結まで。
激動という言葉が相応しかったです。 -
本日天気晴朗ナレドモ浪高シ―明治三十八年五月二十七日早朝、日本海の濛気の中にロシア帝国の威信をかけたバルチック大艦隊がついにその姿を現わした。国家の命運を背負って戦艦三笠を先頭に迎撃に向かう連合艦隊。大海戦の火蓋が今切られようとしている。感動の完結篇。
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2009年度【請求記号】913.6||S【資料ID】91990630【配架場所】工大君に薦める
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1986.1.22
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日本人は読むべき。
著者プロフィール
司馬遼太郎の作品
