手掘り日本史 (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (1990年11月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784167105594

作品紹介・あらすじ

私の書斎には友人たちがいっぱいいる——史料の中から数々の人物を現代に甦らせたベストセラー作家が、独自の史観と発想の核心について語り下ろした白眉のエッセイ。(江藤文夫)

みんなの感想まとめ

歴史を深く掘り下げることの楽しさを伝える本書は、著名な作家が自身の史観を語りながら、歴史の人物や出来事に新たな光を当てています。特に、司馬遼太郎が歴史を「手掘り」で探求する姿勢を示し、単なる知識の蓄積...

感想・レビュー・書評

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  • 自宅で本棚を眺めるうち、たまたま目について、何十年かぶりに再読(図書館派にはまねできない特権?笑)。
    本書は、評論家の江藤文夫が司馬遼太郎に、歴史について聞き書きしたものに、司馬が加筆したものだそうだ。
    司馬遼太郎の小説を評して、司馬史観とたびたび言われる。
    司馬は本書で、「史観は歴史を掘り返す土木機械だと思ってい」るが、しかしその奴隷になってはつまらない、ときには手掘りで掘り返さなければならないと、語っている。そこからの題名かと。
    その作品について、あるいは小説の登場人物(土方歳三、源義経など)について、自由闊達に語っており、司馬の傍らでその肉声を聴いているかのよう。
    『史観というフィルター』という箇所で、「南北朝の時代には、時代の美意識というものがない」と、話している。それゆえ、彼の小説にはその時代の作品がないのだろうか。

  • 新選組記述あり。
    ※2004.2.14購入2003年1月25日第21刷@町田
     2004.3.7読書開始
     2017.5.6売却@Book Off

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  • 作家になってまだ初期の頃の対談集。モンゴル語科に学び、軍人を経験、新聞記者で宗教担当する、無駄なくその後の小説家に生きている。2016.5.2

  • 2015年5月12日開始
    大阪民の民性とか処理者と体制製造家の話とか、南北朝がなぜ歴史小説で描かれにくいのかとか、キャッチボールは非常に日本的であるとか、随所でなるほどなと思わされる
    エキスパートはやはり自分の説を破綻なく持っていて説得力が違う
    対談という形式上物語的なおもしろさはもちろんないが読んでいて考えさせられる
    自分の知識の膨らみに合わせて時折読み返すと新しい発見がありそう

  • 司馬さんの話はインタビューでも面白かった。
    その反面、聞き手の江藤さんの話は何が言いたいのかよくわからなかった。
    司馬さんのインタビューだけならば評価は4。

  • 本年一発目の司馬遼太郎作品。評論家の江藤文夫が司馬遼太郎に対して18時間にわたりインタビューした内容を、司馬が改めて加筆したものである。司馬氏が小説を執筆するにあたり歴史をどのようにして捉えるかということが主題となっており、私にとっては関心の高い論点ではあるが、やや理屈めいた論説がほとんどで、多くの歴史上の人物の生き様を味わいたい私にとってはそれほど楽しめなかった。やはり司馬作品はエッセイなどよりも小説の方が面白いな。

    以下は興味深かった点。

    ・南北朝時代がなぜ小説にならないのかハッキリは分かりません。鷲尾雨工さんの「吉野朝太平記」とか吉川英治さんの「私本太平記」など多くの方がこの南北朝時代を小説に書いています。しかし、いずれもこれを書き上げると仕事が衰弱するか、亡くなってしまわれる。あるいは、作家の創作意欲が体力的にも衰弱された頃に、手を染められている、ということもあるのでしょうか。
    →確かに、吉川英治氏は晩年に太平記を書いた。「吉川英治の世界(吉川英明著)」において、満身創痍の状態での著作だったと書いてあった。南北朝時代は北方謙三も多く書いているが、いまいち私は好きになれない。この時代を司馬氏が書いたらどんな作品になったのだろうか。

    ・徳川が井伊家をもって彦根藩を作ったのは、言うまでもなく京都を警戒するため。井伊家は徳川にあっては極めて重要な世襲の専務取締役の家。井伊掃部頭と酒井雅楽頭とこの二軒だけが徳川初期から末期まで大老になる資格を持ち続け、特別な名誉と権能が与えられている。その他の家はどんな譜代藩であっても老中までしかなれない。
    →なるほど、各大名の配置はそれぞれ意味があるのだ。薩摩藩を見張るために肥後に熊本城なる大城の存続を許し、譜代の細川氏を置いたのである。

  • 司馬遼太郎氏へのインタビューで構成。氏の歴史小説の裏にある歴史観が語られる。

  • 司馬遼太郎の歴史との対面の仕方や、自分の小説についてのインタビューに答えた本。

    司馬さんの日本人観にふーむ、なるほど、とおもったり。

    ほんと歴史小説作家って本読みまくってる。
    その蓄積のうち、作品の表面に現れるのは氷山の一角なんだろうねぇ…

    司馬作品は今までもいくつか読んできたけど、ほかのも読みたくなった。

  • 歴史と人間に対する知識の豊富さと鋭い分析にただただ圧倒される。小説に劣らない面白さ。

  •  体制製造家または論者は生命が短い。信長であったり、江藤や西郷などがそうである。大久保は西郷の翌年、暗殺されている。変わって、体制を受け継ぐものたちは長命である。秀吉は病死、家康一族は徳川幕府を300年近く維持することになる。そう考えると、体制を変えようとしている橋下市長は短命ということになる。暗殺されてもふしぎてはない。

  • 司馬遼太郎はこうやって小説を描いてるのか!

  • 評論家の江藤文夫氏が18時間にわたって聞いた内容をまとめたもの。
    司馬遼太郎の祖父・先祖についてや小説家としてのスタート段階、歴史の捉え方、自分が好きな作品など、多方面から司馬遼太郎の原点を探る。
    個人的には、司馬遼太郎の先祖が実家のすぐ近くの英賀城にこもって秀吉に掃蕩されたとか、祖父の惣八が同じく実家のすぐ近くの広畑の西福寺が菩提寺だったり、広畑天満宮の玉垣に名前が刻まれているとか、非常に身近な話が出たので、面白かった。

  • 近くにこんなおじさんがいたら本当に面白いと思う。
    一番近いのは大学時代のゼミの先生だろうか。

    大阪についての考察は必読。
    大阪人の筆者がいうんだから間違いない。

  • 2011/8/14読了。司馬史観ってやつだな。

  • 歴史的事実の収集を入念におこなうことが人物論を語る上での基礎になる。
    チェコもスロバキアもルーマニアもスラブ人。ただ宗教が違う。だから対立する。
    インド人が新しい思想を受け付けないというのがインドをむしばんでしまった。
    東京帝国大学にはロシア文学科がなかった。外国語専門学校(東京外大)にだけあった。ロシア語を二流言語扱いしていた。第二次大戦後になってソ連が超大国の一カ国になるなんて思ってもいなかったのだろう。
    早稲田は私学だからロシア文学が学科設置された。
    ロシア語はそれだけ軽視されていたのだ。そう考えると上智大学は凄いな。

  • 司馬先生の、歴史人物についての考え方など、とても興味深い一冊で、読んでいて楽しかったです。

    http://blog.livedoor.jp/maikolo/archives/51048671.html

  • やはり、司馬遼太郎は偉大!ということを改めておおもった本。

    このような中身のある本が世の中にどれだけあるのだろう。

    これを機に、今まであまり読んだことがなかった司馬氏の
    作品を読んでみよう。

  • いつのころからか、司馬遼太郎さんの本が面白くてあるいは単純に面白いと思わないときにも、とにかく読書の何冊かの1冊は司馬さんのものを読んでいたりします。

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著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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