この国のかたち 二 (文春文庫 し 1-61)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167105617

作品紹介・あらすじ

この国の習俗・慣習、あるいは思考や行動の基本的な型というものを大小となく煮詰め、エキスのようなものがとりだせないか-。日本史に深い造詣を持つ著者が、さまざまな歴史の情景のなかから夾雑物を洗いながして、その核となっているものに迫り、日本人の本質は何かを問いかける。確かな史観に裏打ちされた卓抜した評論。

感想・レビュー・書評

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  • 本巻もとりとめなく筆者の趣くままに日本人の歴史の断片が述べられる。中国や朝鮮との比較が面白い。職人に対する考え方など。
    また呉越同舟の越が日本での稲作文化の祖先ではないかとの考えは興味深い。

  • 再々読ではあるが、詩的表現力には感服です。
    湯聖「ゆひじり」重源の話は印象的。

  • 1990年の作品。今から30年以上前。エッセイを読んでいると5年くらい前でも「古さ」を感じるものもある。この作品は違う。なんでだろう。状況が変わっているのはもちろんなのに。

  • 四カ国船隊に負けた長州。英は彦島ひこしま(海運の要所)の租借を要求。高杉晋作が交渉で無いものにした。1864 シンガポールなど海運の要所を抑えたい英。

    幕藩体制により、領国大名の統治能力が充実、十分な武力を持っていたため、16世紀ポルトガル・スペインは日本の領土に手を出せなかった。

    藩は武士人口が多い。藩の民は総じて精神性が高い。形而上学的な価値意識をもつ武士が、実利意識の強い農民・商工人の精神面を養った。現在の大都市圏など天領(幕府直轄領)だった地域は精神性が低い。

    ※大乗仏教。解脱は素晴らしいが難しい。なのでいっそ解脱した人(釈迦)を拝むことにしよう。
    ※黄金趣味はスキタイ遊牧文化から東へ。古代中国・朝鮮。
    ※中国・朝鮮では儒教は習俗。同姓は結婚不可。日本では儒教は「学問」。

  • 加藤清正は難治の肥後に適した男らしさである
    天領はのんびりしている
    神道は尊ぶという精神そのもの。仏教は信じるもの
    阿弥陀仏はシルクロードから。大乗仏教、日本の救済を求める仏教へ。本来は解脱のはずが、救済へ。華厳が、体系的。奈良東大寺は華厳。
    日本に金が尊ばれたのは仏像から。国内で大仏ができた。その後は世界の産金国に。江戸にとり尽くす。が、金のおかげで貿易で豊かな文化に。
    仏教は師承主義ばかり。空海の完璧さ。最澄のオープンさ。結局、ほとんど改革なしで現在に。

  • 国に入ってはまずその法を聞く。

    あとがきに司馬遼太郎さんも書いておられるが、古くからの日本の習俗、慣習あるいは行動の基本的な型をその大小なく書き連ねてあり、読むごとに日本の輪郭が浮かび上がってくるように思う。

  • この国のかたち [02]

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  • 歴史的な事項だけでなく、身近な題材も歴史的なトピックから語られる、司馬氏の珠玉の評論集。最も印象に残ったのは、「華厳」。

  • 理系の書物を読む間に読んでいる。さほど難しくなくスラスラ読めるのでオススメ

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著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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