竜馬がゆく 二 (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (1998年9月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784167105686

みんなの感想まとめ

自由を求めて行動する主人公の姿が描かれ、友情や家族の絆、そして女性の強さが際立つ物語です。特に武市との友情のシーンは心に残り、男同士の絆が深く表現されています。竜馬は学者の講義を受けたり、地方での遊説...

感想・レビュー・書評

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  • 【感想】
    まだまだ出だしの第2巻ながら、個人的には少しばかり箸休めの期間かのように感じました。
    というのも、この本では黒船到来から開国⇒攘夷運動などにつながる推移ではあるものの、その時代背景の描写に終始しており、主人公である竜馬の動きが特に見られないからでしょう。
    とはいえ、こういった時代背景や世論の推移は、今後の幕末物語を読むにあたり決して飛ばすことの出来ない大切な項目のため、初見の方はしっかり読んでおいた方が良いと思います。

    個人的には、暗殺時に共に最期を迎えた中岡慎太郎とのやり取りと、共に脱藩して後に海援隊の一因ともなった沢村惣之丞の人物描写だけでオナカいっぱいです。

    あと、余談ですが、武市半平太ってお酒強かったんだ。笑
    大河ドラマ「龍馬伝」では、お酒を全く飲めない下戸というキャラクターでしたが、史上では果たしてどうだったのでしょう?



    【あらすじ】
    黒船の出現以来、猛然と湧き上がってきた勤王・攘夷の勢力と、巻き返しを図る幕府との抗争は次第に激化してきた。
    先進の薩摩、長州に遅れまいと、土佐藩でクーデターを起し、藩ぐるみ勤王化して天下へ押し出そうとする武市半平太のやり方に限界を感じた竜馬は、さらに大きな飛躍を求め、ついに脱藩を決意する!


    【引用】
    1.竜馬に喧嘩を売ってきた中岡慎太郎に対して、下手に出る事で逆に相手をオドオドさせることに成功
    「暴言お詫びします」と謝った中岡慎太郎に対し、「武士が吐く言葉には命を賭けるべきじゃ、それをすぐ暴言だと自認して謝ったりするのは性があわん」
    と、顔色も変えずに、力まかせに中岡を殴りつけた。

    武市が一番驚いたのは、殴られた中岡でさえも、つい竜馬のペースに巻き込まれて「飲みましょう」と杯をあげたことだ。
    竜馬には、人を溶かす独特の何かがある。

    2.なぜ井伊直弼が槍玉にあがった?
    ハリスが日米修好通商条約を結ぶにあたり、外国恐怖症の天子・孝明天皇の許可が下りず、業を煮やしたハリスが、
    「であれば我々は京都政府と調印を交わす」と、幕府を慌てさせた。

    板挟みとなった井伊直弼は、ついに勅命を経ずに調印することを断行し、それによって尊王攘夷論が火のように燃え上がることとなった。
    そして後に、安政の大獄⇒桜田門外の変につながる。



    【メモ】
    p14
    ・中岡慎太郎との出会い
    藩邸での酒の席で。
    (ちなみに武市は酒を飲んでも強かったという。)
    竜馬より2つ3つ下の歳で、みるからに眼の鋭い精悍な顔つき。
    剃刀の頭脳と、きびきびとした実行力をもっている。

    「中岡くん、こっちへこないか」と武市が誘ったが、
    「武市先生は理由もなく人をお呼びになるのですか。たとえ三歩でも、中岡慎太郎は理由なく身を動かしません」と断った。
    理屈っぽいというものではなく、理屈が人の皮を着て歩いているような男である。

    また竜馬に対して、
    「わたしは剣術使いには興味はありません」
    「せっかく腰間に剣を帯びながら、いま天下がどうなっているか、何に向かって命を捧ぐべきかをお考えになっているような御様子がない。そういう方とは、お近づき願う気がしません」
    と回答した。

    対して竜馬は、
    「中岡くん、お前のいうとおりじゃ。わしァ何も知っちょらせん。天下がどうなっちょるか、その天下に向かってお前のようにどう吠えたくったらよいか、何も知らん」
    と、意外にも本気で謝り、中岡慎太郎を狼狽させた。

    「お前はえらい。胆(きも)の上に天下を載せちょる。酒に酔うても載せちょる。わしもお前の心がけに学ばにゃならんが、なにぶん子供のときからの鈍根じゃ。ボチボチやる。世がわしを必要とするまでボチボチやる。それまでは怒らんでこらえてつかァされ」

    そして、「暴言お詫びします」と謝った中岡慎太郎に対し、「武士が吐く言葉には命を賭けるべきじゃ、それをすぐ暴言だと自認して謝ったりするのは性があわん」とニコニコして顔色も変えずに、力まかせに中岡を殴りつけた。

    武市が一番驚いたのは、殴られた中岡でさえも、つい竜馬のペースに巻き込まれて「飲みましょう」と杯をあげたことだ。
    竜馬には、人を溶かす独特の何かがある。


    p36
    ・なぜ井伊直弼が槍玉にあがった?
    ハリスが日米修好通商条約を結ぶにあたり、外国恐怖症の天子・孝明天皇の許可が下りず、業を煮やしたハリスが、
    「であれば我々は京都政府と調印を交わす」
    と幕府を慌てさせた。

    井伊直弼は勅命を経ずに調印することを断行し、それによって尊王攘夷論が火のように燃え上がることとなった。

    そしてそれが、安政の大獄につながる。


    p438
    ・沢村惣之丞
    竜馬と共に脱藩。
    学問好きで、数学と英語に長じ、のちに竜馬の配下となって海援隊士官として随分と働いた。
    維新直前、沢村は長崎で、酔漢を盗賊と見誤って撃ち殺し、その男の素性を調べると薩摩藩士であった。
    沢村は海援隊と薩摩藩との関係がまずくなるのをおそれ、薩摩藩側でさえ止めたのに、威勢良く腹を切った。

    いま、長崎の西山に、沢村惣之丞の墓が寂しく苔むしている。

  • 武市との金打(きんちょう)のシーンがハイライト。
    いい男同士の友情って大好き。
    竜馬の場合、誰とコンビのときでも(藤兵衛や源おんちゃんのときでさえも)様になっていて好きだけど。

    何をしたらいいのかわからん、とか ぼんやり言いながら、学者を訪ねて講義をきいたり 地方に遊説にいったり 脱藩したり、行動力が抜群なのがカッコいい。
    仕事のできる男。
    男が惚れる男として、具体的にしっかり描かれているのが良い。



  • 竜馬の脱藩までを描いてる。

    日本が今のような時代になるまで
    どれほどの人の努力と苦悩と血と涙が
    犠牲となったか。。。
    当たり前のことを
    当たり前でないと改めて思った。

    竜馬が脱藩するまでは、ふたりの姉の理解が
    あってこそ。
    彼女たちの犠牲がなければ、竜馬は自由を
    手にすることはなかったし、竜馬は命を。。。
    いつの時代も女性は。。。心根が強い!!

  • 『竜馬がゆく(二)』を読んでまず感じたのは、1巻が「竜馬という人物を知る巻」だったとすれば、2巻は「竜馬が自分の生き方を決める巻」だということだった。

    1巻では剣術修行や仲間との出会いが中心だったが、2巻では時代の空気が一気に濃くなる。尊王攘夷の思想が広がり、土佐でも武市半平太を中心に大きなうねりが生まれていく。その中で竜馬も時代の流れに巻き込まれていくが、面白いのは誰よりも自由に物事を見ていることだ。

    特に印象的だったのは、武市半平太との違いがより鮮明になったことだった。

    武市は土佐を変えるために組織を作り、仲間を集め、自分の理想に向かって突き進んでいく。その姿は非常に魅力的で、読んでいて思わず応援したくなる。一方の竜馬は、武市のように熱狂しない。土佐藩という枠組みの中で戦うことに違和感を抱き、もっと大きな世界に目を向け始める。この頃から竜馬の視野の広さが少しずつ見え始め、後の坂本龍馬につながる片鱗が感じられた。

    また、この巻では河田小竜との出会いも印象に残った。海外の話を聞き、日本の外に広がる世界を知ることで、竜馬の考え方はさらに変わっていく。それまで藩や身分に縛られていた世界観が少しずつ広がり、「土佐の竜馬」から「日本の竜馬」へと変わっていく過程が面白かった。

    そして2巻最大の見どころは、やはり脱藩だと思う。

    今では坂本龍馬といえば脱藩というイメージがあるが、実際に物語として読むとその重みは想像以上だった。藩を飛び出すということは、今の感覚で転職するような話ではない。家族も身分も将来も捨てる覚悟が必要だった。それでも竜馬は、自分の信じる道を選ぶ。

    この場面を読んでいて感じたのは、竜馬の強さは剣の強さではないということだった。周囲と違う考えを持ち、それを実際に行動へ移せること。その勇気こそが竜馬の最大の魅力なのだと思う。

    また、歴史小説でありながら相変わらず読みやすいのも本作の凄さだ。安政の大獄や桜田門外の変など、教科書で見た出来事も登場するが、歴史の勉強をしている感覚はほとんどない。あくまで登場人物たちの人生を追っているうちに、自然と幕末の空気が伝わってくる。だから歴史が苦手でもどんどん読めてしまう。

    読み終えて感じたのは、竜馬がようやくスタートラインに立ったということだった。歴史上の大仕事はまだ何もしていない。それでも、自分の人生を自分で選ぶ覚悟を決めたことで、物語は大きく動き始めたように感じる。

    『竜馬がゆく(二)』は、幕末の動乱を描く巻であると同時に、竜馬が「何者になるか」を決める巻だった。1巻で魅力的だった青年が、この巻でさらに魅力的になる。読み終えた瞬間、すぐに3巻を開きたくなる。そんな力を持った一冊だった。

    #2026年22冊目

  • 江戸に入っても恋は難しいものなのだなぁと感じた。武士等の家格がまだ残っており、ゆきずりしかできないと思うと悲しくなる。

    当時の脱藩も想像以上に一大事で驚き。
    その人だけかと思ったら家全体にとてつもない影響を及ぼすと考えると竜馬の行動がとても大きな決意なのだと改めて感じる。

  • 竜馬が、自身の内なる気持ちに目覚めていき、天命を手繰り寄せる過程が良く分かった。元気をもらえました。

    竜馬の脱藩の心意気に、心からの賛意をおくる乙女姉さんの肝っ玉の座ったところ、最高!

  • 二冊目。
    藩によって、佐幕派・倒幕派と藩内の思想が別れてしまったのには関ヶ原からの因縁があったのか、というのが一番興味深かった点。確かに維新の立役者である薩摩も長州も外様大名の藩であるなぁと
    型破りだけど何故か人に好かれる、竜馬が維新の英雄となった理由がなんとなくわかる気がする

  • ▼司馬さんの「節回し」が聴かせどころの作品だなあ、と第1巻の感想に書きましたが、節回し絶好調です。

    ▼幕末物の難しさは、「で、結局なにをしたの?なにがあったの?」というのが難しいんですね(笑)。合戦やって勝ち抜きました、という戦国とは違うんで。「政治」ですから。

    ▼その上、第2巻の竜馬なんて、要するに「剣道ま無茶苦茶強くて地元のヤンキーの代表っぽくなってあちこちうろうろしてただけ」ですから(笑)。すっごい簡単に言うと、「あちこちで色んな話を聞いて勉強してました」というだけです。

    ▼それがこんなに面白くなる。省略の妙、18歳くらいで始まったお話がいつのまにか成人して脱藩して歩き出す。

    ▼それにしても、司馬作品中随一、「主人公の理不尽モテ男ぶり」がすごいというか(笑)。もうほとんどそこだけで言うと「ゴルゴ13」とか本宮ひろしの世界。司馬さんの作品中でもなかなかここまでのものは、無いですね。
    (いちばん売れているのはそれが理由かも知れません・・・・)

  • 再読中。2巻では安政5年、すでに井伊直弼による安政の大獄が始まっているが、まだ竜馬にはそれほど関係がない。江戸遊学の期限がきて土佐へ帰ることになった竜馬は、藤兵衛と共にその帰路で京都まで水原播磨介という三条家の公卿侍の護衛をするなりゆきに。播磨介の懐の文書を狙っているのは井伊家の家臣。竜馬はその文書を三条家に仕えているお田鶴さまに届ける。このあたりもフィクション色が強い。

    土佐に帰った竜馬は、にわかに学問をしようと思い立ち、すでに私塾を開いて若者たちのカリスマになっていた仲良しの武市半平太におすすめ本を教えてもらったり、絵師で西洋通の河田小竜に弟子入りしたりする。そんな中、上士と郷士の間で刃傷事件事件が起こり、土佐藩内は紛糾。佐幕派の上士と勤王派の郷士の溝は深まるばかりで、ついに武市と竜馬は土佐勤王党を結成する。

    のちに海援隊の仲間になる饅頭屋長次郎や池内蔵太らも登場、中岡慎太郎、吉村寅太郎、那須信吾、沢村惣之丞、田中光顕ら土佐を代表する志士たちも続々と。板垣退助と後藤象二郎は、この時点ではまだ藩内では敵である上士側。武市は局面を打開するため吉田東洋暗殺を計画、実行する。一方竜馬はついに脱藩。

    時代が切迫するにつれて竜馬を取り巻く上京も緊張感を増してくるけれど、そんな合間にもちょいちょい女性にモテまくっていて感心する(笑)

  • 印象に残った文章

    『志士ハ溝壑ニアルヲ忘レズ
    勇士ハソノ元ヲウシナフヲ忘レズ

    意味は、ーー天下を救おうとする者は、自分の死体が将来溝や堀に捨てられて顧みられぬことをつねに想像し、勇気ある者は自分の首(元)が斬りすてられることをいつも覚悟している。そういう人物でなければ大事を行うことはできない、ということだ。
    p.102
    花は咲いてすぐ散る。その短さだけを恋というものだ。実れば、恋ではない、別なものになるだろう。』
    p.348

    『人の命はみじかいわい。わしに、なんぞ大仕事をさせてくれんかネヤ。』
    p.436


    感想
    一巻よりも読むスピードが速くなった。
    マンガの『おーい 竜馬』を読んでいるので、大体の流れがわかるが面白い。

    よく、この時代にこれだけの大物たちが一堂に集まったなと思う。
    ずば抜けた才能、行動力を持つ人が今の日本を作ったのかな?

    坂本龍馬は言わずもがな好きである。続きが楽しみだ。

  • 2巻を読んで竜馬がいよいよ土佐を脱藩するところまできました。竜馬の脱藩の犠牲にお栄姉さんの自害と乙女姉さんの離縁があった事を知り、藩を抜けるのは重罪であると感じました。3巻も読み続けていきたいです。

  • ここではさらっとした中岡慎太郎との出会い、江戸から土佐へ戻り、伊予、長州への外遊?や土佐勤王党のはじまり。岩崎弥太郎も登場したり、遂には脱藩。良く知る坂本龍馬イメージへのルーツみたいのが多いに感じられるワクワクする2巻でした。

  • 竜馬が脱藩。おもしろい。
    三巻が楽しみですが、なんせ私には読み方が難しくものすごく脳を使うので、しばらくは他の本で頭を休めたいと思います。笑

  • 竜馬自身は学問に興味がなかったが、その本質を見抜く力、桂小五郎などとの出会い、によって大きく成長していく。そして脱藩へ。これから豪放磊落な竜馬が何を成していくのか、また、どのように描かれていくのか楽しみだ。

  • ★龍馬脱藩す。励ます乙女さんが潔い。

  • 今回も堪能。 藤兵衞との旅が秀逸。 日本語がうまい。 それにしても、この物語だけで、何人の人物が登場するのだろう。この作品だけでなく、他の作品も含め、どんだけの情報を集めて整理して咀嚼したのかを考えると、司馬さんは人間の業を超えてると、いつも思ってしまいます。 龍馬が四国の山を越えました。

  • 過去読了
    大好きな作品

  • 安政の大獄、桜田門外の変を経て幕末へと進む時代。竜馬自身、大きなことをしたいが自分が何をすべきか模索しながら悩んでいるのがわかる。
    その時代の常識にとらわれず、物事の本質をみぬく力に感銘する。家族や、武市含めた友人を置いて、脱藩する。小さな土佐から飛び出し、自由になった竜馬がどういう風に大事を成すのか楽しみ。

  • 坂本竜馬の後半生がどれだけ濃密だったのか、
    この小説の進み具合からしても推し量れるところがある。

  • いよいよ脱藩へ。竜馬の世界が高知から日本へ広がる決断をする一巻です。幕末のいごっそうのひしめき合う土佐で、ひとあじ違う竜馬の姿勢に、読者ながら惚れてしまいます。

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著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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