新装版 竜馬がゆく (6) (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
4.10
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本棚登録 : 4712
レビュー : 212
  • Amazon.co.jp ・本 (437ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167105723

作品紹介・あらすじ

幕府を倒すには薩摩と長州が力を合せれば可能であろう。しかし互いに憎悪しあっているこの両藩が手を組むとは誰も考えなかった。奇蹟を、一人の浪人が現出した。竜馬の決死の奔走によって、慶応二年一月、幕府の厳重な監視下にある京で、密かに薩長の軍事同盟は成った。維新への道はこの時、大きく未来に開かれたのである。

感想・レビュー・書評

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  • 再読中。いよいよ亀山社中が活躍、そして窮地の長州藩を救うため、竜馬は薩長同盟を画策、桂と西郷の仲を取り持ち奔走。ついに薩長同盟なるも、その晩竜馬が泊まる寺田屋が襲撃される。長州が竜馬につけた護衛・三吉慎蔵(好き)の働きと、高杉からもらった短筒、おりょうの機転で危地を脱した竜馬は薩摩藩に匿われる。

    ところで余談ですがこの寺田屋、私がまだ京都の実家にいた高校生の頃、部活の友人のお母さんが寺田屋で働いていたので、幕末好き数人連れだって見学させてもらったことがありました(※1980年代の話です)当時、旅館として営業していたかどうかは忘れましたが、観光客相手に数百円の入場料で見学できるようになっており、刀痕や弾痕、おりょうさんが飛び出してきたお風呂など、そのまま保存されているというのを見せてもらいました。

    さらに、第14代寺田屋伊助を名乗るおじいちゃんがいて、趣味で手相を見るので「見てもらい」と言われて見てもらったのですが、私の手のひらをしみじみみつめてそのおじいさんは「結婚線がない」とのたまいました(ガーン!)まあ新選組が好きーとか言って史跡めぐりしてるアホな女子高生のことですから、沖田総司に恋などしてるうちは結婚なんかでけへんやろとか思って適当言われただけだろうと思いあまり気にはしていなかったのですが。

    それから数十年、あるときふと思い出して寺田屋について検索してみたところ、なんと、実際の寺田屋は鳥羽伏見の戦いで消失しており、私が見学した寺田屋はずっと後になって(この竜馬がゆく連載後に人気にあやかって)跡地の近所に建てられた全くの偽ものであることが発覚。さらに私に結婚線がないとのたまった第14代寺田屋伊助なる人物も、寺田屋とは縁もゆかりもない赤の他人(ただの商売人)だったと。驚愕。

    比較的最近でも、まだあれが本物の史跡だと信じてしまっている人もいるみたいだし、数十年前は働いている従業員もまさか全部ウソとは知らなかったのだと思われますが、現在ではただの「当時を再現」した建物として公開されているようです。それにしても第14代寺田屋伊助、悪質だよなあ。そして悔しいことにこのとんだ詐欺師じじいに「結婚線がない」と言われた私は本当にいまだに独身だという・・・(複雑)

    閑話休題。危地を脱するも怪我の回復が思わしくない竜馬は西郷のすすめで薩摩へおりょうさんと新婚旅行、そして長崎へ。しかしワイルウェフ号の沈没で歴戦の志士・池内蔵太らは溺死、竜馬の留守中、長州や英国との商談を任されていた近藤長次郎は抜け駆け留学しようとしたのが仲間にバレ詰め腹を切らされる。

  • 竜馬が本格的に動き出し、ついに薩長同盟を実現させる。改めてその凄さに敬服。そして寺田屋事件。よく知ってる話だが、よく死地を脱した。三吉慎蔵、大活躍! さらに薩摩への新婚旅行。これも知ってる話だが、改めて読むと面白い。
    いよいよ大詰めが近づいてくるのがちょっと淋しい

  • 薩長同盟の締結を間近に迎え、幕府の緊張感が高まっている中での竜馬の無謀ともいえる奔放な行動は、一歩間違えば日本の歴史が変わっていたかもと思うと結末が分かっていても注意してやりたくなる。
    運も実力のうちと言うけれど、偉大な業績を残す人には強運も必要条件であるんだなあと思う。

  • 刀では一人も殺さず、そして刀を抜くことさえしなくなり、新時代を象徴するような拳銃を手にした竜馬は、皮肉にもその拳銃で、初めて人を殺めた。
    とうとう竜馬が直接表舞台に立ちました。
    そしてその犠牲も今まで以上に大きなものが。

  • 本当にそこに竜馬や後藤象二郎、西郷がいるかのように表現されているので、時々一瞬そのまま描かれているように錯覚する。それくらい生き生きとしている。

  • 2018/9 6冊目(2018年通算132冊目)。巻の内容は薩長同盟の成立に池田屋事件など。これを読む前に同じ作者の高杉晋作の話は読んだはずなのだけど、内容が思い出せない…。それにしても、西郷と桂、どちらも優柔不断過ぎる。龍馬が一喝しなければ薩長同盟も決まらなかったのではないかと思う。さて、話も佳境にはいってきて、大政奉還までどう進んでいくのか読むのが楽しみだ。感想はこんなところです。

  • 薩長同盟、寺田屋事件、霧島への新婚旅行と、大して歴史に詳しくない人でも知っているような事件が目白押しの一冊。もちろん面白いのだが、竜馬の人生の終焉が迫っているんだなあ、と思わされてちょっとさびしい。

  • 京都に潜入、薩長同盟、寺田屋からの脱出、新婚旅行、海戦。

  • 竜馬がゆくは1巻から5巻までは特にレビューは書いていませんでした。
    とても面白く、夢中になって読んでいるので8巻読み終わってから
    最後にまとめ的なレビューを書こうと思っていたのですが
    この6巻はかの有名な薩長同盟を締結させた部分であり
    そこの描写があまりに心に響いたのでレビューを書いています。

    竜馬が奔走し締結直前まで進んだ薩長同盟。
    最後の最後のところでまだ小さなわだかまりやプライドで
    なかなか決断しない薩長それぞれの代表に対して
    竜馬が放つ叫びに心震わされました。

    そしてようやく薩長同盟が成った夜の寺田屋での襲撃事件。
    あまりに怒涛な展開で時間の経つのも忘れて読み耽ってしまいました。

  • GWは風邪を引いて寝込むことになってしまったので、竜馬がゆく(6)を。。



    幕府が長州再討伐の方針を固め、長州を徹底的に壊滅させようと計画していたころ。本格的に竜馬の出番がやってくる。
    長州は見つけ次第殺すという幕府の方針の中、ようやく無事長州に帰れた桂小五郎。高杉晋作は長州で新政権を立ち上げており、この二人が長州の二台トップに。
    竜馬は薩摩を大株主にして亀山社中を設立。薩摩の西郷と長州の桂を説得させ、薩長同盟を結ぼうと。ただ薩長が結託すれば幕府が倒せるというのはこの時代多くの人が考えたことであったが、薩摩にとって朝敵とされている長州と手を組むということ、長州にとって池田屋の変で幕府側について長州を攻撃してきた薩摩と手を組むということは簡単なことではない。それを竜馬はよく理解した上で、実利のある商売という方法でまずは結びつけようとする。それが亀山社中の最初の仕事。長州から選ばれたのが井上薫と伊藤博文。

    竜馬が長州の桂小五郎を連れて京に入り何かを計画している、という情報だけは幕府もつかんでおり、総動員で竜馬を捕らえにくる。プライドの高い薩長をなんとか説得し同盟を結ばせ、寺田屋に帰った夜に幕史100人ほどが襲撃。二人はおりょうの機敏な行動と薩摩の助けを借りてうまく逃げ切る。竜馬はこのときおりょうとの結婚を決意。そのまま薩摩、長崎へ連れ立つ。

    そして幕長戦争がはじまる。竜馬は高杉晋作の海軍をサポート。ただ、幕府軍に加わる他藩もそこまで長州を叩くというモチベーションがなく、撤退が続出する。

  • これまでの話の中で薩摩と長州は互いに力を持った藩でありながら、相容れず憎悪し合う姿が幾度となく描かれてきた。しかし幕府を倒すためには、薩摩と長州が力を合わせる必要がある、奔走する竜馬によりついに薩長同盟が成立する。まさに竜馬の一世一代の偉業が成し遂げられたのである。竜馬の一貫して冷静で常に機を見ながら行動する姿には今までも感心してきたが、薩長同盟の一説にあたってはビジネスマンとしての直接的な学びも非常に大きかった。竜馬の巧みな交渉術、それぞれの立場を踏まえた上で目標を指し示し同じゴールに向かわせようとする力。互いの長所と短所を補完し合ってより良い強いチームを作ろうという考え方。感情で惹き付けながら論理も通す絶妙なバランス。竜馬が現代に生きたとしても必ず大事を成し遂げる男だったのだろうと改めて感じた。薩長同盟、寺田屋事件、亀山社中結成と、竜馬の活躍が盛んであるに比例して学びの多い本巻だった。

  • いよいよ盛り上がりをみせる、長州、竜馬連合による小倉城攻略までの第6巻。竜馬は薩摩、京都、長州藩を激しく行き来しながら日本を再構築する活動に邁進する。特に、竜馬の仲介で薩長同盟を隠密に結ぶための行動が劇的。一旦決裂した会合の後再度双方を説得する場面、「長州藩がかわいそう」と西郷に訴える場面には心揺すぶられます。相手の器量を見つつも、自分の感情を爆発させる切なる訴えが心を動かした名場面だとおもいます。その後の寺田屋の事件も痛快ですが、その少し前に大阪城に忍び込み大久保利通と会話する場面が驚きです。寺田屋の事件後におりょうと外出する場面といい、この人は豪傑無比とはこの人と思わざるを得ませんね。
    近代日本はまさにこの人がいて実現したものであって、もう少し長生きして立ち回ってくれたなら今の日本はもう少し良い方向に転じていたのかもしれないとおもいます。
    また、おりょうとの結婚に至るエピソードもとても微笑ましい。

    物語が終盤に差し掛かり後2巻、この後の展開を思うと読み進めるのが辛くなる思いです。

  • ☆は5つ

    1月14日ミシガン州都デトロイト・メトロポリタン空港から、セントレア中部国際空港へ向かうデルタ航空DL629便の機内で読了した。

    同便ボーイング747型機はほぼ満員のお客を載せて12時間を超える飛行を行う。通称ジャンボジェットと呼ばれるこの747型機はハッキリ言ってもう基本設計が古い。機内はとにかくできるだけ沢山の人を乗せられる目的だけで造られている様に思われる。つまり人には全く優しくない。ジャンボのエコノミークラスシートに12時間以上座っているのはとてもキツイ。

    しかしリーマンショック以降に発令された社内ビジネスクラス利用規制はそのままづっと現在にまで至る。果たして我々一般のサラーリンマンが、またビジネスクラスを利用しで空の旅ができる様になるのはいつの事であろうか。

    いや、まったく本の感想にはなっていなかった。感想なんか書かなくても司馬遼の竜馬は面白いきに読まないかんぜよ。
    わはは。すまんこってす。すごすご[m:237]。

  • 長州でクーデターが起こり、佐幕派が粛清され、また勤皇党が勢力を握る。竜馬はまず、薩摩を懐柔する。第二時長州征伐に向け、幕府が動き出すが、遅々として進まない。特に薩摩は第二時征伐には、それは徳川の私闘であるとし、参加を拒んだ。且つ諸藩も戦費がまたかかるので、余り積極的ではないと言った状況。幕府は諸藩に金を出させ、且つ兵隊を出させて戦をしようとするが、ご威光が過去の栄光に成り下がっていて、中々そうはいかない。そして、のろのろしている間に、長州は着々と戦争に備える。その準備には竜馬の亀山社中が活躍する。長州の武器の買い付けに同行し、価格、量等相談にのった。ここに後の伊藤博文が出てくる。長州の武器入手に大いに助けとなる。また、感謝される。が、買い付けに同行しただけなので、商売した訳ではなく、条件も後で反故にされ、恩だけを売った形となり、社中の運営には余り寄与しないのが、至極残念。また、買い付けに協力した饅頭屋も後に切腹する。社中では、戦でなく、人が死ぬ。折角手に入れた船が難破し、溺死。竜馬は泣くに泣けなかっただろう。人に任せると言う事は、社長業として必要な事ではあるが、やはり、割り切れないモノがあるはずである。後に資金繰りがつかず、社中を解散しようとした時も、皆に止められ、皆に協力を得て凌ごうとする。良い社員に恵まれ、良い会社の資質を手にしている。
    竜馬は、薩摩に株主になってもらい、先に船を手に入れる算段を付ける。そこは商売人の本領発揮と言ったところ。薩摩もいちいち文句は垂れない。薩長の同盟も薩摩に打診し、長州に話をし、それぞれに進めて行く。どうして犬猿の仲の薩長が手を結ぶ運びとなったかを表現するのは難しいと著者も言っているが、それがなったのだから、すごい。また、成る直前の意地の張り合い等、面子で生きている侍は難しい生き物なのだなあと感じた。設立後、竜馬は寺田屋で危機に瀕するが、何とか逃げおおせて、薩摩に匿われ、療養をする。長州は幕府と戦える力を手にし、また、薩摩を戦争に参加させず、いよいよ長州との戦が始まる。長州は死力を振るって戦い、竜馬は海から参戦する。幕府軍を破り、(幕府軍は余りやる気がなさそうではあるが)軍令老中小笠原を撤退させ、幕府に勝つのであった。

  • 上巻に同じ

  • 文明を切り開き、諸外国からの侵略を防ぎ、平等に渡り合っていかなければならない、そんな「日本」を実現するために、徳川家の保身を第一に考えている幕府を倒して新しい世の中にしなければいけない。
    そのためにキーとなる長州と薩摩の2大藩。
    互いに憎しみ合うこの2藩の調整役として、遂に薩長同盟を制約させた竜馬。
    そして直後に襲い掛かる寺田屋騒動。
    歴史のターニングポイントがここにあります。

  • 大志のために情勢をみつつ待つことも大事
    時勢の情報を正しく掴んでいる人を見極める
    この時代には日本人の概念も浸透していなかった
    決断できる人を丁寧にわかりやすく説得する
    大志も一発では上手くいかずとも、細かい事を積み上げて物事を動かす
    上手く行きそうでも、様々な思案の後に行きつ戻りつでようやく物事は進み出す

  • p.224竜馬が伏見寺田屋での一泊で同行の長州藩士に語った言葉
    「生きるも死ぬも、物の一表現にすぎぬ。いちいちかかずらわっておられるものか。人間、事を成すか成さぬかだけを考えておればよいとおれは思うようになった。」

  • 薩長同盟から第二次長州征伐へ。龍馬一世一代の大仕事をやってのける様と、最大の危機。そして、時代そのものの潮の流れすら変えていく。まぁ、シリーズ中、一番盛り上がる巻ですね。

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著者プロフィール

1923年大阪市生まれ。大阪外国語学校蒙古語学科卒業後、産経新聞社に入社。59年「梟の城」で直木賞受賞。独自の史観を駆使し、戦後の歴史小説に新風を吹き込んだ。代表作は『竜馬がゆく』『坂の上の雲』『翔ぶがごとく』など。93年に文化勲章を受章。96年に72歳で死去。

「2008年 『豊臣家の人々 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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