新装版 坂の上の雲 (2) (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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レビュー : 295
  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167105778

作品紹介・あらすじ

戦争が勃発した…。世界を吹き荒れる帝国主義の嵐は、維新からわずか二十数年の小国を根底からゆさぶり、日本は朝鮮をめぐって大国「清」と交戦状態に突入する。陸軍少佐秋山好古は騎兵を率い、海軍少尉真之も洋上に出撃した。一方正岡子規は胸を病みながらも近代短歌・俳句を確立しようと、旧弊な勢力との対決を決意する。

感想・レビュー・書評

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  • 日清戦争での勝利、真之のアメリカでの留学の様子、子規の文学活動、三国干渉、義和団事件を経て日露戦争の足音が聞こえてくるまで。

    山川の日本史教科書では「日本軍は、清国軍を朝鮮から駆逐するとさらに遼東半島を占領し、清国の北洋艦隊を黄海海戦で撃破し、根拠地の威海衛を占領した」と一行で記述されている箇所に150ページ近くを費やして詳細に描写している。

  • 明治中期(日露戦争の手前)俳句の正岡子規、陸海軍人である秋山兄弟、それぞれが己の進路を見定めた。これからがむしゃらに走る。

  • 人間の頭に上下などはない。要点を掴むという能力と、不要不急のものは切り捨てるという大胆さだけが問題だ。

  • 歴史の勉強にもなるし小説としても面白い。関心があるとここまで情報を突き詰められるものかと、人間の底力まで感じてしまうスケール感がある

  • 【あらすじ】
    戦争が勃発した…。
    世界を吹き荒れる帝国主義の嵐は、維新からわずか二十数年の小国を根底からゆさぶり、日本は朝鮮をめぐって大国「清」と交戦状態に突入する。
    陸軍少佐秋山好古は騎兵を率い、海軍少尉真之も洋上に出撃した。
    一方正岡子規は胸を病みながらも近代短歌・俳句を確立しようと、旧弊な勢力との対決を決意する


    【内容まとめ】
    1.日清戦争の詳細と、日露戦争勃発までの経路
    2.現在軽視している中国は、日清戦争まではむしろ敬うべき存在であった
    3.


    【感想】
    うーん・・・
    世界史、特にヨーロッパ史を見直す必要がある。
    何故こんなにも栄えているのか、いつから差がついたのかが単純に興味有り。

    内容の感想として、主人公は好古・真之・正岡のみではなく、この時代のあらゆる人物に焦点が当てられている。
    「竜馬がゆく」や「燃えよ剣」と異なり、東郷平八郎、伊藤博文などなど、明治時代の多数の人物にスポットが当てられる
    だからなのか、話の脱線はえげつないほど多く、読むのに時間がかかってしまう・・・
    好古や真之が一向に出てこない。笑
    まぁこの方がより深くこの時代の事について詳しく分かり勉強になるが、もっと短縮できるのでは?と読んでて少し疲れてしまう。


    【引用】
    p27
    ・日清戦争とは、なにか?
    「日清戦争は、天皇制日本の帝国主義による最初の植民地獲得戦争である。」
    あるいは、
    「朝鮮と中国に対し、長期に準備された天皇制国家の侵略政策の結末である。」

    また、好古・真之コンビの成長が著しすぎてついて行けない。
    好古はまだ分かるが、真之こんなにヤバかったっけ?
    カッコイイけど、それまでの経緯が分からない。
    昔からこんなに凄かったっけ?いつこんなに成長したの?と、疑問に思う。

    とまぁツッコミどころは満載だが、単純に物語としては面白い!!
    日露戦争終結まであと6巻、物語の脱線具合も非常に見所ですな!


    p41
    ・小村寿太郎
    中国赴任の外交官
    国外からはねずみ公使と軽視されていた。、
    中国を深く観察し、分析したことで日清戦争勝利の大きな立役者となった。


    p96
    軍人になると、国家は彼にヨーロッパ風の騎兵の育成者として期待し、彼もそのような自分であるべく努力した。
    彼は自己教育の結果、「豪傑」になったのであろう。
    戦に勝つについてのあらゆる努力を惜しまなかったが、しかし彼自身の個人動作としてその右手で血刀を振るい、敵の肉を刺し、骨を断つようなことはひそかに避けようとしていたのではないか。
    勇気あるいは固有のものではなく、彼の自己教育の所産であったように思われる。


    p104
    好古「戦は、たれにとっても怖い」
    「そういう自然の怯えを押さえつけて悠々と仕事をさせてゆくものは義務感だけであり、この義務感こそ人間が動物とは異なる高貴な点だ。」


    p164
    清国を破った後の、伊東による清国への明治維新のすすめ
    清国 丁汝昌の降伏時の人民・兵への配慮

    昔の戦争の終わり方
    毒殺した丁汝昌への敬意


    p230~
    ・真之の考え方
    物事の要点が何かを考える
    不要不急のものは切り捨てるという大胆さ
    得た知識を分解して自分で編成し直し、自分なりの原理原則を打ち立てる。


    p396
    『俺の一生の主眼はひとつだ』
    好古は、自分の人生は簡単明瞭でありたいと思っている。

  • 少し急ぎ目で読んでも、かなり時間がかかった。日清戰争、日露戰争に向かう過程を「ふんふん」と読んで堪能したつもりでいるが、いざ読み終わってみるとなんだかわからなくなっている。色んな国の思惑があり、同じ国の中でも色んな人がいて、おそらく忠実に描いているだけに複雑。著者も日清戰争の理由について触れるとき「歴史科学は善玉と悪玉に分けようとする性質があるが、歴史にそのような区分をつけると見誤る」というような趣旨の事を言っていて、その通りだなと思う。

  • 日本史の中でも、あまり興味なかった、日清戰争〜北清事変。真之の米国調査中に発生する米西戰争。帝国主義真っ盛りの欧米列強国から見たアジア、アメリカ。また、ロシアの極東侵略。何故日本がロシアと戦うことになったのか…
    正岡子規の病床でのホトトギスの執筆。病状悪化。写生主義を貫くその精神が人を集めるのか…
    好古の人生哲学に共感。

  • 日本人すごい。

    日本人は努力する、日本人は頭がいい
    と外国におるとよくいわれる。
    世界中に日本車の車や電子機器がいっぱい出回っとるのが所以やと思う。
    でも、そこに行きつくまでには日本人の民族性があったからこそやとすごく感じさせられた。
    そこまで作り上げてきた日本人に対して、本当に敬意を感じる。

    それを伝えてくれる司馬遼太郎にも敬意を感じまくっている。

  • この章の最後にある 司馬遼太郎の言葉に「日露戦争に勝って、舞い上がった気持ちが、昭和の戦争につながり原爆を落とされてしまったかも知れない。」
    という意味が少しだけ理解できました。 この戦争は英雄達というが、市民の実情が描かれていないので、実際はかなりひもじい時期が長く続いたのではとも著書を読んで思う所です。

  • 近代日本初の対外戦争となる日清戦争と、近代短歌確立のため旧弊勢力への論証を仕掛ける正岡子規。共に鍵となるのが規制概念に対する新しい思考を貫こうとする意思の強さ。旧態依然の体質で衰退する清国やスペインが象徴的。目標に向け一途に邁進する明治日本人の姿勢が実に眩しい。

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著者プロフィール

1923年大阪市生まれ。大阪外国語学校蒙古語学科卒業後、産経新聞社に入社。59年「梟の城」で直木賞受賞。独自の史観を駆使し、戦後の歴史小説に新風を吹き込んだ。代表作は『竜馬がゆく』『坂の上の雲』『翔ぶがごとく』など。93年に文化勲章を受章。96年に72歳で死去。

「2008年 『豊臣家の人々 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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