新装版 坂の上の雲 (2) (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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レビュー : 295
  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167105778

感想・レビュー・書評

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  • 秋山真之がアメリカとスペインの戦争を「見学」し、さらにスペイン敗因を相手方に聞いたり、被弾状況を子細に確認したり、というところが興味深かったです。

    アメリカも、スペインも、実にあっさりとしているといいますか、将来敵になるかもしれない相手と率直な戦術論を交わすというのがおもしろかったです。

    敵、味方を超えて、軍人として分かり合えること、通じ合えることがあるというのがおもしろい、といいますか。

    続きもとても楽しみです。

  • 日清戦争、米西戦争、北清事変と大きな戦いが出てきて、
    いよいよ日露開戦に向かって進んできていた。

    日清戦争も米西戦争も、
    勝った側は、時代に合った新しいシステムを取り入れていて、
    負けた側は、因習や腐敗した政治のしがらみによって何もできないまま敗れていった様に描かれていると感じた。

  • 真之は戦略戦術の天才といわれた。が、ひょっとすると天才ではないかもしれない。そのことは、かれ自身が知り抜いていたし、第一、明治海軍に天才などついに居なかった。まず真之の特徴は、その発想法にあるらしい。その発想法は、物事の要点はなにかということを考える。要点の発想法は過去のあらゆる型を見たり聞いたり調べることであった。かれの海軍兵学校時代、その期末試験はすべてこの方法で通過したことはすでにのべた。教えられた多くの事項をひとわたり調べ、ついでその順序を考え、さらにそれに出題教官の出題癖を加味し、あまり重要でないか、もしくは不必要な事項は大胆にきりすてた。精力と時間を要点にそそいだ。真之が卒業のとき「これが過去五年間の海軍兵学校の試験の問題集だ」といって同郷の後輩竹内重利にゆずりわたしたということはすでにのべた。このとき同座した同級の森山慶三郎に「人間の頭に上下などはない。要点をつかむ能力と、不要不急のものはきりすてるという大胆さだけが問題だ」と言い、それをさらに説明して、「従って物事ができる、できぬというのは頭ではなく性格の問題だ」ともいった。

  • 巻末に地図が載ってたことに読了後気付いた。大失敗。
    日清戦争勃発。3人の主人公が出てこないエピソードがけっこう多く、たまに出てくるとなぜか安心する。
    それにしても、まだまだ序盤なんだけど、正岡子規はもうすぐ亡くなりそうだし、ここから先ずっと日露戦争の描写に耐えられるだろうか。

  • 秋の気配も強まってきて、過ごしやすい夜長に読書三昧、といきたいところ。だけど、いきなり本作でひっかかってしまった。眠気のほうが勝ってしまうという、自分の根性のなさに一番の原因があるのだろうけど、入れ込めなさがどうしようもなかった。”竜馬がゆく”のときは、徹頭徹尾そんなことはなかったのだけど、こちらはここにきて、自分的に結構トーンダウン。あの海賊漫画はとてつもなく好きなんだけど、船同士が戦う海戦はどうも好きになれず、戦争も基本的には機械同士のやり合いだからのめり込めず。もっと”生の人”が感じられるからこそ戦国時代が大好きで、幕末まではまだその名残が大きいから、そこまではありだと思えたんでしょうね。

  • 歴史として学ぶ日清戦争ってあの絵(漁夫の利的なやつ)くらいしか覚えていないけれど、やはり当時の一般市民の感覚では清に勝ったというニュースへの歓喜と民族的な誇りは相当なものだったろう…、と改めて感じた。その一方で『日本はつらい国』という好古の言葉がずしんと響く。明治日本、その後の軍国主義への片鱗は垣間見えはするが、やはり外交力を筆頭にまだまだ優秀な人材が活躍出来ていたのだな、と感じた。

  • 日清戦争、米西戦争(アメリカ-スペイン)と時代は進む
    好古はフランス、ドイツ、清国へ
    真之はアメリカで米西戦争を観戦
    子規は病状悪化

    なぜ日清戦争が起きたか?を周辺国の情勢から解説していくから、そろそろ読み疲れてきた

  • 第2巻は日清戦争と、ロシアのアジア進出という時代背景にて。騎兵隊を整備しつつ頭角を現す好古。米国赴任中に米西戦争を実体験し、貴重な教訓を得る真之。子規の病気は進むが、俳句、短歌の世界で激烈な闘いを繰り広げる。3者3様だが、みな精いっぱい生きている。
    日本はこの時期、新興国。制度が古くなった大国、清に対して、新興国らしい柔軟な対応で勝利する。こういう、国として若々しい時期も当然のことながらあったのだな、ということが新鮮。

  • 小説というより、フィクション色のつよい歴史書といった感じである。たまにふふっと笑えるようなあけすけな描写があり、面白い。読むのに区切りをつけやすい構成になっているのに、読み始めると止まらなくなる。複雑な歴史上の関係もさらりと読ませてしまうあたりがすごい。

  • 日清戦争から、正岡子規の病状悪化、日露戦争突入前のロシア情勢まで。

    このころの日本って、全然面白くないって思ってたけど、
    そりゃ、1894年日清戦争、下関条約。1905年日露戦争、ポーツマス条約。って面白い分けないじゃんね。

    特に印象に残ったのは、正岡子規と、陸羯南の、「日本」が売れないってあたりのところ。
    正岡子規のまわりには、自分の志をよく理解してくれ人や、言葉や態度で表さなくても、気持伝わる友達がいてうらやましいね。 


    君を送りて思うふことあり蚊帳に泣く
    涙出るわ。


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著者プロフィール

1923年大阪市生まれ。大阪外国語学校蒙古語学科卒業後、産経新聞社に入社。59年「梟の城」で直木賞受賞。独自の史観を駆使し、戦後の歴史小説に新風を吹き込んだ。代表作は『竜馬がゆく』『坂の上の雲』『翔ぶがごとく』など。93年に文化勲章を受章。96年に72歳で死去。

「2008年 『豊臣家の人々 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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