新装版 坂の上の雲 (8) (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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レビュー : 298
  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167105839

感想・レビュー・書評

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  • 対馬海峡において
    バルチック艦隊と日本海軍の戦闘の火蓋が開かれた。日本の圧勝で終わった。

    物量では圧倒的に劣っているもののその腐敗的というか官僚主義的なロシア
    近代化に向けて走り出して直ぐ国家存亡危機を背負った日本

    教科書のような内容だったが面白かった。


    敵艦見ユトノ警報ニ接シ、聯合艦隊ハ直ニ出動、之ヲ撃滅セントス
    本日天気晴朗ナレドモ浪高シ

  •  日露戦争もいよいよ最終局面。バルチック艦隊と日本海軍の海戦を描く最終巻。

     国の威信と命運を懸けた海戦の読み応えはすごい! 砲弾の打ち合いということはもちろんですが、なにより興奮するのは一瞬の判断が勝敗を大きく左右したということ。こうした歴史的に大きな事件も行き着くところに行き着くと、結局は人の一瞬の判断だとか、その人が持っている性質とかに行き着くのだろうな、と思いました。

     8巻まで読んできましたが、情報量がやっぱりすごい。今巻も当日の気象の話や、艦隊を実際に見た、という人の証言まで入っていたのが驚きでした。この本が書かれた時は、まだ日露戦争にも生き証人がいたんですね。平成生まれの自分からすると全く想像がつかないです。

     右翼だとか左翼だとかを抜きにして、国のために懸命に戦う人たちの姿は本当にかっこよく、強い感銘を受けました。国を背負っている、とまではいかないまでも、自分も日々を一生懸命に生き、物事に向かいあいたいと強く思わされました。 

  • 国家とは何か?
    民族とは何か?
    個人とは何か?
    この作品を読んで、わずか100年でこんなにも人類の在り様が変わるのか、と感じずにいられない。

  • 日本海海戦、そして物語は終章へ。

    日本海軍の圧勝と、帰港後の旗艦三笠の自爆。

    日露戦争は日本側の勝利とされたけれども、とても喜べない状態のまま、物語は終わります。

    歴史の一場面にふれられたような興奮と、もの悲しさを感じた物語でした。

  • もちろん、本編があってこそ活きるんでしょうが、作者の主張は本館に纏められた6つのあとがき+αに集約されている気がする。極端な話、読んでいて一番楽しめた部分かも。そんなことじゃイカンですけど。それにしても、徹頭徹尾、ロシアが自滅してくれた感が大きい戦争だったんですね。最後の海戦に関しては、地力でもぎ取った勝利と思いましたが、それでもあそこまでの完勝が得られたのは、相手の指揮官が自滅した部分もやっぱり大きいみたいだし。最後まで読んで感じたことは、やっぱり戦争ものは自分に合いませんでした。戦争と平和、とかいう意味でなく、機械同士の戦いがどうしても… 人と人の知力・武力がせめぎ合う、中世以前の物語が好きです。という訳で、次の歴史ものはそういうのにいこうかな。

  • 本を書くために一人でこれだけのことを調べた司馬先生は、偉大だと思います。あとがきも印象深かったです。

  • 司馬さんの意図もそうであったように、私なりに15年戦争を念頭において読みました。日露戦争、満州事変、日米開戦、事実を振り返ればそれぞれの基点で時の政府は消極的であり、むしろ反対していたということ。そうであるのにその後に向かえる国民的な熱狂と悲惨な戦況の事実、その隠蔽ともいえるような戦後の総括の不徹底と不明瞭さ。悲しいくらいに共通点があるうえ、より悪化しているなぁ、と…。日本人という民族のあいまいさというものに対する見方や考え方をも含めて日本国民というものについて考えさせられた。

  • 日露戦争クライマックスの日本海海戦。日本が完勝しただけに一番読み応えがある。
    先の70年談話にも影響を大きな影響を与えた(はず?)の司馬史観のベースとなったシリーズ。小説とは言え、膨大な資料をもとに展開されていて、説得力が強く、そう簡単にこの史観は覆らないと思う。ただ、細かい逸話(特に児玉が旅順で秘密裏に指揮権を奪ったところとか)は、研究が進んだ今となっては事実とはいえないものもあるようなので、他の書物もぼちぼちとあたってみたい。

  • 全8巻を読了。最後のバルチック艦隊との決戦と勝利のくだりは、まさに息もつかせぬ展開。歴史的事実を積み重ね、過度な描写を排し、淡々とした語り口でここまで読ませるというのは、さすがにすごい。

    戦後70年ということで、太平洋戦争を振り返る本などが多く出ているようです。ただ、やはり太平洋戦争を理解するためには。そこに至るまでの明治維新から日露戦争までの経緯、国際情勢を知ることは重要だと改めて感じました。欧米列強の帝国主義の中で、日本は本当にきわめてギリギリで生き残り、しかし最後に崩壊した。政策、経済、リーダーシップ、マスコミ、そして国民の意識と、この歴史から学ぶところはあまりに多い。

    現在の安全保障をめぐる議論も、内向きの議論だけではなく、広く国際情勢を眺め、各方面からバランスのとれた議論ができるとよいのだが、と感じます。

  • 完結。終わってみるとあっさり。
    でも大満足。

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著者プロフィール

1923年大阪市生まれ。大阪外国語学校蒙古語学科卒業後、産経新聞社に入社。59年「梟の城」で直木賞受賞。独自の史観を駆使し、戦後の歴史小説に新風を吹き込んだ。代表作は『竜馬がゆく』『坂の上の雲』『翔ぶがごとく』など。93年に文化勲章を受章。96年に72歳で死去。

「2008年 『豊臣家の人々 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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