新装版 菜の花の沖 (1) (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (403ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167105860

作品紹介・あらすじ

江戸後期、淡路島の貧家に生れた高田屋嘉兵衛は、悲惨な境遇から海の男として身を起し、ついには北辺の蝦夷・千島の海で活躍する偉大な商人に成長してゆく…。沸騰する商品経済を内包しつつも頑なに国をとざし続ける日本と、南下する大国ロシアとのはざまで数奇な運命を生き抜いた快男児の生涯を雄大な構想で描く。

感想・レビュー・書評

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  • 前回、同じ司馬遼太郎さんの城塞を読んだ後だけに明るい本を読みたいと思い高田屋嘉兵衛さんを主人公にしたこの本を読んだ。本の紹介で快男児という言葉に惹かれた。
    一巻は苦しい淡路島時代から兵庫に出て行くまでの話。今後の展開が楽しみです。

  • 江戸後期の商人・船乗りの話。人間とはどうあるべきか勉強になった。蝦夷地で当時膨張していたロシアとの接触の話が佳境であり、今まで具体的にはつかめなかった歴史が実感出来た気がする。
    うちの家系が商人なので庶民の歴史に興味がある。江戸時代は庶民が顔を持ちはじめる時代で、自分の先祖もその一人だったと思うと感慨深い。

  • 全巻読んだけど好きなのでまた1巻から読む。このシリーズは1巻と最後の巻が好き。
    船乗りの知識だけでなく江戸時代の文化や考え方まで分かるのでオススメ

  • 廻船商人高田屋嘉兵衛の物語。嘉兵衛の人物の大きさ。素晴らしい。司馬さんは初読みだがもっと読みたい。詳細は→http://takeshi3017.chu.jp/file6/naiyou23901.html

  • 徳川幕府時代の日本、そしてその時代の日本なありようが現代にまで残っていることを非常に感じた。

  • 高田屋嘉兵衛という実在の人物を題材にした長編小説の第1巻。『リーダーの本棚』に触発されて、たまには司馬遼太郎でも読んでみようと思って手に取りました。思えば中学生の頃に『梟の城』を読んで以来です。

    日本史には疎いのでまったく予備知識がないままスタート。第1巻は主人公の生い立ちから、故郷を出て兵庫で船乗りになるまでの苦難の時期が描かれています。

    サクセスストーリーに必ずついてくる若かりし頃の苦労話が延々と続いている序盤。特に惹きつけられるところはありませんでした。田舎の嫌なところを凝縮して展開されているような感じ。

    ストーリーよりも淡路~大坂を中心とする舞台解説のような部分の方が興味深く読めました。わたしも瀬戸内海沿岸で育ったのですが、知らないことがたくさんあるものです。

    いささかページを繰る手が重くなりつつありますが、これからに期待して第2巻に進みたいと思います。

  • 読了。レビューは最終巻で。

  • 久々の司馬遼。やっぱり面白い!

  • 「世に棲む日々」「播磨灘物語」に続いて今年3作品目の司馬遼太郎長編作品。
    舞台は江戸時代中期。主人公は武将でも政治家でもなく、廻船業者の高田屋嘉兵衛。今まで彼の名はゴローニン事件でロシアに囚われたというくらいの知識しかなく、人となりや業績などは全く知らなかったので非常に楽しみである。
    本巻では、彼の少年時代から海の男として身を起こすまでを描く。彼の出身は淡路島の貧家(農家)ということで、今後大廻船業者として成長していくのだからサクセスストーリーか。前半部は閉鎖的な村社会において虐めや村八分の制裁を受けたりと痛々しいものだが、彼の真っ直ぐな性格と抜群の行動力によって成功への道を切り拓いていく様は清々しい。

    以下に興味深かった点を引用したい。

    諸国をながめて、淡路の百姓身分の者ほど武士階級を軽侮している例は少ない。たれもが、阿波の国主蜂須賀家の祖の小六が戦国期の野盗の頭だったという俗説を信じている。
    →蜂須賀小六の時代は16世紀後半であり、この舞台(18世紀後半)から遡ること200年も経過しているのに、そんな感情を持ち続けるとは、日本人は執念深く、出自を気にする民族である。土佐藩における上士と下士(関ヶ原の戦いにおける東軍方の山内と西軍方の長宗我部)が幕末まで引きずっていたことと同じか。

    船上では言葉数を吝しまねばならない。声が風で吹きちぎられて相手の耳に届きにくく、たとえ無駄口でも相手は神経を集中して聞かねばならない。無駄口が続くと、咄嗟に変事を伝える時に相手の耳が馬鹿になっていることが多い。物を言えば必ず重要なことというのが船上の作法であった。
    →なるほど、納得。

    農家の若者が他家へ遊びに行って、尿意を覚えると、その家では用を足さず、家へ帰ってからする。或いは、そうせよ、と親が教えた。もしくはそう教える親の吝嗇を笑う話かもしれないが、それほどに農家は下肥を貴重なものとしていた。
    →マナーのためかと思ったら、肥料になるから、ということか。

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