神々の乱心 下 (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2000年1月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784167106867

みんなの感想まとめ

物語は昭和の不穏な時代を背景に、新興宗教や軍部、皇室の暗躍を描いた大作で、松本清張の最後の長篇小説として期待が高まります。読者は、クライマックスに迫る展開に引き込まれる一方で、未完のまま終わることに対...

感想・レビュー・書評

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  • ほぼ終わりにかけた状態で未完。それでも昭和の流れをベースにした大作として楽しめた。

  • 絶筆!ということは知っていたけど悔しい。ものすごい面白くて、いよいよというところで終わってしまった。吉屋と萩園泰行の再会はあるのか?月辰会(教祖平田と静子と美代子)の皇室乗っ取りの野望は?物語の結末は?まさかあの人がそっち側の人だったなんて!初松本清張にしてこの悔しみ。
    しかし、蘊蓄なのか?はたまた事件の布石なのか?判然としないままことの成り行きに振り回される(清張の手のひらで転がされる)心地良さよ。
    原武史さんがこの物語の解説と、残された創作メモを頼りに結末を予想しているようなので、そちらを読んでみようか。
    昭和10年頃という不穏な時代と軍隊と新興宗教と皇室と、そんなキーワードから奥泉光『雪の階』への連想も。

  •  松本清張最後の長篇小説。クライマックスがもうすぐ、というところで「未完」となったことが惜しまれる。
     
     初出が『週刊文春』連載であるため、時折「おさらい」めいた記述が挿入されるのがややまだるいし、探偵役を担う二人(埼玉県の特高係長と貧乏家族の次男坊)とをなかなか接続しない展開は引き伸ばしとも受け取れる。しかし、大本教の流れを汲む神道系の新興宗教と満洲における阿片流通、軍部と皇族関係者(とくに貞明皇后と香淳皇后の対立)の暗躍を盛り込んでいくいあたりはさすがの構想力と唸らされる。1930年代の軍部と「神がかり」とのかかわり/つながりは、のちに奥泉光が『グランド・ミステリー』や『雪の階』で描いたテーマでもある。
     清張の発想が面白いのは、新興宗教の問題を徹底的にビジネスとして世俗化した点だろう。ファシズムとオカルティズムの連携はじつは考えるべき問いなのだが、清張の手にかかればすべては金と力と慾の問題に帰着する。しかし作中でも、なぜ陸軍の将官や佐官たちが、「月辰会」のニセ神器に惹きつけられてしまうかは説明されていない。いまならさしずめ「陰謀論」で片づけられてしまうのだろうが、「決断」と「男らしさ」を重視するファシスト的な身体がなぜカルト/超越的なものに魅せられるのかという問いは、内在的に検討しなければならないテーマだろう。それは三島の『豊饒の海』4部作に差し向けられる「問い」でもある。

  • 2月21日読了。図書館。

  • さすが、松本清張遺作というだけあって、読み応えのある作品だった。

    最後の編集部註の中でも触れているけれど、新興宗教と宮中という題材で
    2つのタブーに切り込んでいくのに多大なエネルギーを使ったであろう事は
    読んでいながらひしひしと感じた。

    ミステリーとして読んでしまうと、はっきりとした確信がない想像の部分から
    勝手に関連づけて結局それが関連づいてたり、
    謎を解いているのが1人ではなかったり、逆の立場の人の視点が入ったりで
    「?」と思考が追いつかなくなる箇所はあるものの、
    ある意味主人公に視点を合わせるのではなく「神の視点」で
    物語を読むようにするとあまり気にならないというか、逆にスッキリする。

    本作は未完ではあるものの、大体の殺人事件の真相は読者に理解できるようになっているし
    そこに描かれていない部分も最後の編集者註以降で取材班が知らされている内容をもとに
    Q&Aとして出ているので物語の底にある大筋もわかると思う。

    物語自身もページを捲るのが止まらなくなるくらい次が気になるのだが、
    登場人物の1人である萩園泰之と妻のまさ子のキャラが好感度高すぎて
    2人のやりとりや友達とのやりとりが読んでて楽しかった。

  • 松本清張の遺作。未完の作品だけれど、物語がほぼ完結に至っているのが読者としては救い。
    上巻で月辰会や関係者が概ね登場して、下巻では関係者が次々と結ばれていく。時代は満州事変前夜で張作霖爆殺事件も絡んできて読者の関心を引き寄せるのも忘れていない。
    宗教物でよくある神々しく美しい女性と神つきと性みたいなモチーフから逃れられてはいないけれど、その薄っぺらさ=フェイクさも同時に語られていて、フェイクであるが故の説得力も語られている。
    巻末の編集部註でその後の展開はおおよそ予想はつくけれど、唯一皇居のレシピの話はよくわからないまま。誰か解説してくれているのだろうか。原武史さんの解説本があるようなので、そちらも参照したい。

  • 「松本清張」の長篇歴史ミステリー作品で最後の小説となった『神々の乱心』を読みました。

    『失踪 ―松本清張初文庫化作品集〈1〉』、『月光 ―松本清張初文庫化作品集〈4〉』、『十万分の一の偶然』に続き「松本清張」作品です。

    -----story-------------
    〈上〉
    昭和8年。
    東京近郊の梅広町にある「月辰会研究所」から出てきたところを尋問された若い女官が自殺した。
    特高課第一係長「吉屋謙介」は、自責の念と不審から調査を開始する。
    同じころ、華族の次男坊「萩園泰之」は女官の兄から、遺品の通行証を見せられ、月に北斗七星の紋章の謎に挑む。
    ―昭和初期を雄渾に描く巨匠最後の小説。

    〈下〉
    昭和8年の暮れ、渡良瀬遊水池から他殺体があがった。
    そして、もう一体。
    連続殺人事件と新興宗教「月辰会研究所」との関わりを追う特高係長「吉屋謙介」と、信徒の高級女官を姉に持つ「萩園泰之」。
    「『く』の字文様の半月形の鏡」とは何か?
    背後に蠢く「大連阿片事件」関係者たちの思惑は?
    物語は大正時代の満洲へと遡る。
    未完の大作。
    -----------------------

    上下巻を合わせると900ページ余りで時間、空間、テーマともにスケールが大きな作品… 久しぶりの大作でしたね。

    時代が大正末期から昭和初期で、当時の行政機構(特に警察や軍、宮中関係組織)がキチンと理解できていないことや、日常において興味の薄い新興宗教がテーマになっていること、知識がほとんどない神事や考古学に関する内容が次々に出てくることから、なかなか内容が理解できず読み進むのに時間がかかりましたねぇ。


    大正末期の中国大陸での大連阿片事件や、謎の男「横倉健児」が新興宗教を興そうと企むエピソード、、、

    時代は昭和初期に移り、新興宗教「月辰会研究所」と宮中の関係、女官「北村幸子」の自殺、大連阿片事件関係者の殺害事件、、、

    それぞれ、別な立場や視点から真実に近づこうとして活動する特高警察警部「吉屋謙介」と公家の「萩園泰之」、、、

    序盤~中盤で提示された数々のエピソード、事件や謎に関する絡み合った糸が少しずつ解けはじめたところで… 突然、物語は終わってしまいます。


    う~ん、残念… 「松本清張」も書き切りたかったんでしょうが、残念ながら未完のまま召されてしまったそうです。

    しかし、巻末に編集部が生前の著者から聞いていた内容から結末を想像する手掛かりが示されており、概ね、結末が想像できる内容になっていたので、モヤモヤは減少しましたけどね。

    でも、できることから「松本清張」の手で描かれた結末を読みたかったですねぇ。


    以下、主な登場人物です。

    「吉屋謙介」
     埼玉県特高警察の警部。
     普段の拠点は浦和町の県警察部。
     月辰会に関わる怪事件を捜査する。

    「萩園泰之」
     藤原不比等を祖とする子爵・萩園泰光の弟。
     吉屋警部とともに本作の探偵役となる。
     青山に住み、「華次倶楽部」という公家次男の親睦団体を結成している。

    「萩園彰子(深町女官・深町掌侍)」
     萩園泰之の姉。
     皇宮御内儀に奉仕している。
     「深町」は宮中での源氏名。

    「伏小路為良」
     華次倶楽部の会員で、萩園泰之と親しい。
     華族内での情報通。

    「北村幸子」
     深町女官・萩園彰子の部屋子であり、使いとして月辰会に出入りしていたが、吉野川に謎の投身自殺を遂げる。

    「北村久亮」
     北村幸子の父。
     吉野町の倉内坐春日神社の宮司。

    「北村友一」
     北村幸子の弟。
     春日神社の禰宜。

    「大島常一」
     埼玉県特高警察課長。
     吉屋警部の上司。

    「足利千代子(喜連川典侍)」
     室町幕府古河公方の末裔。
     41年間宮中に出仕したのち、栃木県の佐野に隠棲している。
     71歳。

  • 全体的ひ読みにくいし、やけに偶然が重なるようにも思う。でも、これから大団円へってところで終わるのは惜しいなあ。つながりがどんどん分かっていくところだよね。
    当時の満州や、華族の存在感みたいなものを垣間見られるのは面白かった。

    鹿茸って、こんなに効用のあるものだったんだ。何かでもらって、適当に料理して食べてしまった。

  • 本書下巻に入って、少しずつストーリーは進み、月辰会の正体が分かってくる。
    終わりが近づくにつれて、月辰会会長からの独白が始まるも、未完。しかし、生前の清張と出版担当者と会話などが、巻末に記録されおり、未完ながら読者それぞれが、その後のストーリーに思いを馳せられるような工夫がなされている。

  • 80歳を過ぎて、これだけの構想力。松本清張は偉大だ。
    最後の最後で病に倒れ、本作は絶筆となったが、殺人事件の謎はおおよそ明かされ、ラストへ終息するばかりのところ。どのように物語が終結するか、読者の想像に委ねられるのも一興か。

  • 未完残念ですが。ワクワクしますね。

  • 奉天で銃器店を営んでいる横倉健児は、同業の先輩である竜頭商会の宇野陽太郎に話を聞いている。宇野は退役海軍少佐で、なんでも大本教に入信し、宣伝使の辞令を貰い、満州で宣布してくるようにと出口王仁三郎より言われてきたという。宇野に、これからも大本教にのこられるのかと問うと、「じつはどうしようかと迷っている。いっそ宗教団体を創ろうかとも思っています。新興宗教は鉄砲屋よりも儲かりますからね。」と。横倉は、吉林省吉林に向かった。かれはそこで現地の宗教事情を探りに行ったようである。舞台は日本からはなれ、満州に広がる。それがどのように繋がってくるか。宮中、華族、満州、大きな舞台の中で、松本清張最後の小説を読む。これは未完の小説だが、面白かった。

  • 神々の乱心 (下)

  • 「神々の乱心(下)」松本清張著、文春文庫、2000.01.10
    446p ¥620 C0193 (2018.06.27読了)(2018.06.21借入)
    未完のまま著者が亡くなっていると云う事なので、事件がどこまで解明された状態で終わっているのかを気にしながら読みました。幸い、かなり結末に近いところまで書き終わっているようです。編集部註によると、「週刊文春」での連載は百五回。著者は編集部に、連載はあと十回も要らないよ、と言っていたそうなので、あと80頁ぐらいだったでしょうか?

    三月二十三日、宮城内吹上御苑の南端、振天府の外壁に宮中賜餐の献立表がかけてあるという事件が発生し、東京憲兵隊が調べていますが、誰が何のためにやったのか不明です。(この事件は何だったのかが不明のまま物語は終わっています。)
    「満州宗教行」からは、大正末(大正十三年)の満州に舞台が移っています。時代も遡っています。いったい何が始まったのか、と思ったのですが、月辰会はだれがどのように作ったのかという話でした。登場するのは、横倉健児(秋元伍一)、宇野陽太郎、坂下キク、江森秀太郎警部補、江森静子、江森美代子、等です。
    江森静子は、道院という宗教団体の支部を運営しています。夫の江森秀太郎が亡くなって、未亡人になっています。横倉は、道院の占いの儀式を見せてもらい江森静子と協力して、月辰会を始めることを決意します。大本教と同じような宗教とし、主神を月読尊とします。
    横倉の本名は、秋元伍一であり関東軍参謀部の特務機関で働いていた。
    「特務機関にいて、関東庁の阿片の流れを調べていた。ぼく自身が阿片の密売人に成りすましてね。」(189頁)
    ここまでくれば、上巻の事件の謎がかなりの部分解けてくる。
    新しい宗教団体を作るとそれを潰そうという連中が出てくるので、防衛隊が必要であると、満州浪人三名を日本に連れ帰ることにする。川添正市38歳、野崎謙三郎35歳、大塚精一26歳であった。三人とも剣道や柔道の有段者であった。(196頁)
    川添の故郷・埼玉県行田の近くに比企郡梅広町というところがあると云う事で、月辰会の本部が決まった。
    「日神月神」の章で、昭和九年の日本に舞台は戻る。吉屋謙介は、殺された石岡卯之助について調べている。鏡、剣、勾玉を揃えると三種の神器となる、という。
    奈良に行ったついでに、幸子の父親北村久亮を訪ねた際に友一のことを聴いたら伊勢の神宮皇学館に勉強に行っているという。
    鏡と勾玉は、関西の古墳から出るが、環頭太刀は、群馬県の古墳から出るものが多いという情報が得られた。石岡も鏡と勾玉を奈良で入手し、太刀は、関東で調達しようとしたのでは。
    昭和九年九月十七日、黒岩横穴古墳群の一つから白骨化した人間の遺体が発見された。(264頁) 遺体は、島田平造と確認された。
    津島、石岡、島田の三人は、どこかで殺害されて、遺体発見現場に運ばれたとみられる。遺体を運んだのは、複数人と思われる。遺体運搬手段として借りた砂利馬車の可能性が浮かんだので、聞き込みをしてみたが、又貸しの馬車は、「草競馬」だった。
    北村友一は、伊勢へ行って勉強しているのではなく、萩園泰之の提案で月辰会に事務員として入り込んでいた。北町幸子の兄、深町女官の紹介、ということで三月二十九日の採用。
    「月辰会には、斎王台、平田有信会長(秋元伍一)、それに斎女が奥にいる。これが月辰会の最高幹部だな」(320頁) 「斎王台は静子さまです。斎女は美代子さまです」(321頁) 「警備係は三人います」「鈴木正雄、大野文雄、山下順一です」(330頁) 「月辰会の構内には神宝殿というのがあります。鍵は会長だけが持っています」(333頁)
    川崎春子のところを津島さん、島田さんのほかに梶原さんも訪ねていた。(405頁)
    春子さんは、秋元伍一が東京近県で新興宗教を開き、教祖に収まっているらしいと話している。(405頁)
    津島久吉、島田平造、梶原精一の三人は、順次、月辰会にやってきて脅迫するので警備係に命じて殺害させ、遺体を捨てさせた。梶原精一も渡良瀬遊水地に捨てたけれど、まだ遺体は見つかっていない。
    石岡からは、頭椎太刀、勾玉、内行花文鏡(後漢時代のシナの鏡)を購入した。骨董屋から買った盗掘品であることがばれるとやばいので、殺害した。
    天皇家の三種の神器は、壇ノ浦で失われているので、本物ではない。「時期を見て、真物の三種の神器はわが月辰会が持っていると発表するつもりだ」(434頁)
    四人の遺体の運搬手段は、大八車を使用した。

    上巻のレビューで以下のように書きました。
    謎がたくさん提示されています。下巻でどこまで解明できているのでしょうか?
    ・月辰会研究所はどういうところ?
    ⇒秋元伍一、江森静子、江森美代子、達で運営している宗教団体
    ・北村幸子は、なぜ自殺した?
    ⇒不明
    ・鏡はどこにある? どこ(出土・由来)のもの?
    ⇒月辰会にある。 中国で出土したもの。
    ・阿片事件の人たちと月辰会の関連は?
    ⇒特務機関の秋元伍一が阿片の密売人としてもぐりこみ、阿片事件を告発した。
    ・島田平造はどこに?
    ⇒黒岩横穴古墳群の一つから白骨化した人間の遺体が発見された
    ・津島と石岡の関係は?
    ⇒無関係
    ・津島と石岡はだれに殺された? なぜ?
    ⇒月辰会の警備係に殺害された。 津島は、秋元の過去を知っている。石岡は、三種の神器の出所を知っている。
    ・堀越は、本当に溺死なのか?
    ⇒編集部註によると、月辰会によって殺害された。
    以上
    北村幸子の自殺原因以外は、ほとんど解明されています。ただし、下巻の「宮中賜餐の献立表」事件は、解明されないまま残ってしまいました。

    【目次】

    不穏な卜占
    満州宗教行
    道院の未亡人
    「3」消ゆ
    日神月神
    華族の墜落
    横穴墓の白骨
    潜入
    危機情報
    銃器商の追跡
    月辰会の犯罪
    編集部註

    ●道院(115頁)
    道院の開祖は、老祖と呼ばれています。その教義は、老祖、キリスト教、イスラム教、儒教、仏教、道教の教主を包含する。それに世界歴代の聖者賢者を崇拝し、老祖思想で世界を教化するにあるのだそうです。
    ●チシ(116頁)
    「道院の現世利益は降霊によるチシの法です」
    「乩示(チシ)というのは、降霊術によって忘我の境に陥った二名の会員が握るところのT字形の棒の下端が自動的に動いて砂の上に漢字を書く、その顕れた文字を同席の信者が読み取る。それが神の意志だというわけです。」
    ●凹面鏡・多鈕鏡(176頁)
    「紐を通す環が二つありますね。普通の凸面鏡は、鏡の真ん中に紐が一つだけです。これは二つの紐が縁に近いところに付いているので、日本の紐を通し、多分巫女のような人が頸から吊り下げていたんだろうということでした」
    「なぜこの鏡が半分に割れているのですか」
    「はじめから半分に割れた二つの破片が土の下から見つかったからです。吉林省の通溝崗子の村です」
    ●不敬罪(224頁)
    不敬罪は明治十三年に規定された。不敬とは皇室の尊厳を害する一切の行為を含む。その方法が言語によると文書によると問わず、またその表示が公然と行われることも要件とせず、自分の日誌に記載することも本罪を構成した。三か月以上五年以下の重禁錮に処される。


    ☆関連図書(既読)
    「松本清張スペシャル」原武史著、NHK出版、2018.03.01
    「点と線」松本清張著、新潮文庫、1971.05.25
    「砂の器」松本清張著、光文社、1961.07.
    「昭和史発掘(7)」松本清張著、文芸春秋、1968.10.01
    「昭和史発掘(8)」松本清張著、文芸春秋、1969.03.10
    「昭和史発掘(9)」松本清張著、文芸春秋、1970.02.20
    「昭和史発掘(10)」松本清張著、文芸春秋、1970.08.01
    「昭和史発掘(11)」松本清張著、文芸春秋、1971.02.01
    「昭和史発掘(12)」松本清張著、文芸春秋、1971.12.05
    「昭和史発掘(13)」松本清張著、文芸春秋、1972.10.01
    「神々の乱心(上)」松本清張著、文春文庫、2000.01.10
    (2018年6月30日・記)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    昭和8年の暮れ、渡良瀬遊水池から他殺体があがった。そして、もう一体。連続殺人事件と新興宗教「月辰会研究所」との関わりを追う特高係長・吉屋謙介と、信徒の高級女官を姉に持つ萩園泰之。「『く』の字文様の半月形の鏡」とは何か?背後に蠢く「大連阿片事件」関係者たちの思惑は?物語は大正時代の満洲へと遡る。未完の大作。

  • 松本清張先生には申し訳ないのですが、期待はずれでした。かなりの長さの上下巻合わせてもクライマックスになるシーンが少なく、月辰会や宮中の関係の話があまりなく、やたら他の背景の説明が長くて、結局何の話を読んでるのかなという感じでした。宮中の派閥争いの話が全体的にあれば話がぼやけなかっただろうに。上下巻にするほど長くする必要はなかったような気がします。

  • 上巻に同じ。

  • 未完と知ってたらたぶん読み始めなかっただろうけど、読んじゃったもんは仕方ない。


    社会派と言われる真骨頂は、トリックとかではなく、動機やその他の歴史的背景が明らかになったときだと思う。


    その深みが作者の死によって中断させられてしまったのは残念というほかない。

  • この下巻の途中で終わっています。途中なので★は三つにしましたが 期待感で五つはつけたい

  • 未完の大作、
    ということを下巻を読み始めたときに知りました;まさか犯人がわからない!?と思っていたけれど、物語はかなり終盤まで描かれていました。犯人も、殺人方法もわかるのですっきり。もちろん解決していない何点かの問題がありますが、巻末に作者が編集者に話した構想がいくつか載っており、それを読みながら想像していくのも楽しかったです。

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著者プロフィール

1909年、福岡県生まれ。92年没。印刷工を経て朝日新聞九州支社広告部に入社。52年、「或る『小倉日記』伝」で芥川賞を受賞。以降、社会派推理、昭和史、古代史など様々な分野で旺盛な作家活動を続ける。代表作に「砂の器」「昭和史発掘」など多数。

「2023年 『内海の輪 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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