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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784167107123
みんなの感想まとめ
深いテーマと独自の視点が詰まったこの作品は、著者の鋭い洞察力を通じて、人生や社会について考えるきっかけを与えてくれます。特に、戦争で息子を失った母親の物語や、政治を「巨獣」に例えた部分は、読者に強烈な...
感想・レビュー・書評
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有名な本だけど今頃初めて読んだ。
「四季」の中の「人形」(僅か3頁)は、予備校生時代に「国語」の文章題で読み、強烈な印象が残っていたので、冒頭の数行ですぐに思い出した。
戦争で息子を亡くした母親がその死を受け入れられずに息子を模した人形を相手に暮らしている様を列車で同席した小林秀雄が書き留めた文章で、確か、何十字かで要約せよ、という問題の答えが、「圧倒的な不幸の前では沈黙する他ない」とかそういう身も蓋もない模範解答だったのだが、年を重ねた今読むと、「沈黙するのが一番の優しさである」と思った。
P32
政治とは巨獣を飼いならす術だ。それ以上のものではあり得ない。理想国は空想に過ぎない。巨獣には一かけらの精神もないという明察だけが、有効な飼い方を教える。この点で一歩でも譲れば、食われて了うであろう、と。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この本は、「知の巨人」と呼ばれた小林秀雄さんの本ですが、著者の本は初めて読みました。
この本は、私には難しく、なかなか読み進まないので、苦労しました(泣)
もっと著者の考え方や時代背景を知った上で読んだほうがよかったと思いました。
ぜひぜひ読んでみて下さい。 -
自動で何かを書く機械について、書いたところがあって、著者曰く、「だって機械だったら絶対反復運動なわけだから、反復運動以外を自動でやれるんだったら人間が中に入ってるしかいなくない?」(すいません、こんなふうには書いてないです、もっと丁寧で品のある文章です)と書いててこの人はパソコンもない時代の人だと思うけど原理原則を抑える人なんだなって思っておもしろかった。
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表現が難しくて、理解しながら読めたのは「お月見」以降の章。青年と老年とか。
中盤までは、こんな難しい文章が平気で新聞や雑誌に載るなんて、昔の人の教養恐るべし…などと圧倒されながら読み流していた。読み流すしかなかった。
ただ、難しく感じるのは自分だけではないようで、読んでいる最中に、読みづらいという話を周りから聞いた。
読みにくさに焦点を当てた本もあるらしいので、そちらも読んでみようと思う。
どうせ歯が立たないことはわかってるのに、続きを読んでみたくなるんだよなあ。
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ヒトラー、平家物語、ドストエフスキー。その他は土俵にあがれず仕舞い。はぁそうなのか、この漢字を使うのか、と成る程に思えど評価ほど感銘を受けなかった。また歳を重ねステージが変われば吸収出来るものもあろうか。
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アラサーにして初めて知る、小林秀雄の魅力。一言でいえば「かっこいい」「しびれる」。
これは中高生の生真面目な時期に読めば劇薬だったはずだ。
ほっとするような、口惜しいような。
中上も大江も太宰も安吾もドストも詩も絵も音楽も、とにかくあらゆる芸術の、見方が変わる。おおげさすぎるか。見方が加わる。
とにかく知識に立脚して、その上で「シンプルに」。「生きる」にもつながりそうだ。
前半、「考えるヒント」。
・「歴史」。変り者という言葉→フロイトの自伝→歴史意識への言及。このアクロバット。
・「言葉」。本居宣長。生活され経験される言葉にしか興味がなかった。言葉の、形を似せるか意を似せるか。感情をととのえて歌が生まれる。
・「ヒットラーと悪魔」。スタヴローギン。
後半、「四季」。このエッセイも、冴え冴えとしている。
・「さくら」。本居宣長の歌について、やまとごころがうんたらかんたらではなく、「桜はいい花だ、実にいい花だと私は思う」と解釈。
・「人形」「花見」。これはもはや小説だ。それも極上の、やさしい情感の込められた。 -
小林の評論は、対象について評論しているつもりでも、いつのまにか小林自身を表現してしまう。
という様なことを青山二郎が言っていた、という様なことを白洲正子が書籍に残しています。
私にとって、このシリーズの読後感が、
「小林秀雄についてもっと知りたい!」
である以上、これは正しい評価なんだろうと思います。
評論の対象がなんであれ、小林的であるその点について、熱狂的に読めました。
評論を読む態度としては失格ですが、小林的なものを批判的に読むのは私には無理です。 -
20年来の積読を読了。
独特の読みにくさを感じ何度も挫折してきたが、岡潔との対談を先に読んでいたのでこれは小林秀雄の文の書き方が感覚的な所に起因するのかもと思うと途端に読めるようになった。人物や事柄がキーワードになっているため、その辺りを知っているか否かで読みやすさも違うと思う。
内容は小林秀雄が日常で感じた事を自身の知識を絡めながらつらつらと読み解いていく本であり、ラフな形で描かれている文が多い。こちらも肩を張らずラフに読むのが良さそう。 -
文章は優しいのに内容は難解なところがある。知の巨人は手強い。
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一日、一章ずつ読む。頭に入ってこない。今の時代の課題感と異なるからか。
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「いつかはクラウン」ならぬ、「いつかは小林秀雄」
の思いは以前から持っているものの、挑戦した数冊は50頁も読み進められずに撤退。書店で手にしてパラパラと頁をめくった限りでは、遂にこの日は来るのか⁈と思わせたのだが…
結果は、またもや返り討ちとなった。
それにしても、ここまで難解な表現を使う必要があったのか?皆にわかりやすい表現を敢えて避ける事によって、解釈の幅を広げて逃げを打っているのか?または、大家の表現をありがたがって奉ってもらう為の手段だったのではないか?と、未だ1冊も読み切れてない者が言ってもバチは当たるまい…
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学生時代、小林秀雄という批評家は権威の象徴であった。その格調高く示唆に富んだ文体に陶酔もしたが反発もした。結論の出ないまま関係が途絶して数十年。最近、彼の文章が大学入試に初めて登場した、というニュースを聞いて読み返した。頭の中で何かがまた回りだした、そういう印象だった。そして彼の文章が自分の血や肉になっていることを再認識。再評価されるべき。
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〈顧みると、批評文としてよく書かれているものは、皆他人への賛辞であって、他人への悪口で文をなしたものではない〉
批評家、小林秀雄さんのエッセイ集。
小林さんの本は初めて読んだのですが、これを紹介する言葉が、今の僕にはありません。こんな風に物事を考えられるようになりたい。
ヒトラーやら平家物語やらプラトンやらをテーマに批評をする中で、現代人を論じます。
スケールが大きくなりすぎないのがすごい。自分の語れる範囲は出ないんですよ。
とても正直。
魂というか、精神というか、そうしたものを非常に重んじていた方。作品を批評する際に、その作者がどんな人間かをジィーーっと見ていた。
そこには時代を飛ばした親近感があります。
読んでて気持ちいいです。
うおー、ってなった。
読み返したいが時間があるかな笑 -
小林秀雄の思考のスタイルは、徹底的に「私」(近代的自我ではない)や、「人」、「情」にこだわるところだと思う。社会や政治の蒙昧な一挙一動に注意を払うのでなく、個人、言葉、歴史のほんとうの姿を掴んで離さぬ小林の姿勢を見て、身につまされる思いがする。ただ、ドゥルーズのような「概念の創造としての哲学」や、寺山修司の「行為としての詩」が好きな私は反発を覚えることもあるのですが。
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考えるとは、合理的に考える事だ。能率的に考える事ではない。考えれば考えるほどわからなくなるというのも、物を合理的に考える人には、極めて正常な事である。だが、能率的に考えている人には異常な事だろう。
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模試で小林秀雄が出題されるたび、周りからはため息がもれる。いまの高校生もそれは変わらないんじゃないだろうか。もちろん私も同じだった。そんななかで、ある日、私はテスト用紙の上で「お月見」という話に心を奪われた。情緒豊かで穏やかな心をもつ日本人をみつめた優しい文章。忘れることができなかった。人、物、世界、もののあはれへの愛しいまでのまなざし。何かに疲れたとき、私はこの本を読む。いつもどこかに優しいまなざしを見つけられる。
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某読解の問題に引用されていたことから筆者を知った。この『考えるヒント』は過去のセンター試験でも使われたことがあるらしい。小林秀雄について調べてみた。作家であり、文芸評論家。近代日本における本格的批評を確立した先駆者。
問題文に使われていた部分は、本文の一部分でそこだけ取り出しているためやや難解に感じたが、本書を買って読んで見ると、(予想に反して)実に読みやすい。短いエッセイ集になっていて、文語的な表現がありつつも、語り口はやわらかく、時には共感し、時には新しい気づきを与えてくれる、まさに名著だ。読了して感じたことは、タイトル『考えるヒント』にあるように、わかったふりはNG。考える態度が必要であり、その態度こそが、その人の「人となり」を作るのではないかと。 -
毎日一編ずつ、何度も読みたい本
慌ただしく、効率化を求める時代に静かになれる本だと思う。
常識と花見が特に印象的でした。
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当時の情勢と常識の知識不足から、すらすらと読むことはできなかった。また、話がしばしば脱線するので文脈を掴みづらかった。
しかしながら、筆者の無作為な感情論には痺れた。 -
印象に残ったエッセイ「良心」について一言。世の中の効率的・能率的に物事を済まそうとする風潮は、一見、合理的で理智的に見えるが、実は個人が「考えない」ことを促す風潮でもあるという筆者の指摘は、現代社会の本質をついているように思えた。
著者プロフィール
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