手紙 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
3.84
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本棚登録 : 29792
レビュー : 2868
  • Amazon.co.jp ・本 (428ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167110116

作品紹介・あらすじ

強盗殺人の罪で服役中の兄、剛志。弟・直貴のもとには、獄中から月に一度、手紙が届く…。しかし、進学、恋愛、就職と、直貴が幸せをつかもうとするたびに、「強盗殺人犯の弟」という運命が立ちはだかる苛酷な現実。人の絆とは何か。いつか罪は償えるのだろうか。犯罪加害者の家族を真正面から描き切り、感動を呼んだ不朽の名作。

感想・レビュー・書評

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  • 先日、異性の同僚に

    読書好きそうですね、東野圭吾とか読んでそう

    そう言われ、初めて彼の作品を手に取ってみた。
    スラスラ読める文章。重いテーマだけど軽めの描写で陰鬱な印象は薄かった。男女関係や軽音楽がちりばめられているせいもあったかもしれない。
    これが多作の商業作家さんなのか。人気があるのがわかる気がした。
    自分は変わり者の自覚があるけど、仕事を通じては普通の人と見られていることが改めてわかった。そんな自己確認になった作品である。

  • 小学生のとき読んだ。
    犯罪の加害者の家族について、初めて考えさせられた。
    自分がそれまで触れてきたニュースの全てに、もう一つの側面があったことを思い知り、どっと汗が出た記憶がある。
    自分の物事の味方は常に一方的であり、知識がないとそのことにすら気づけないことを知った。
    理論による理解と感情による理解の違いを突き付けられた。
    物事の解釈は、自分の視点によって180度変化することを学んだ。他の人には世界がどのように見えているのかたくさん知りたいと思った。その方法として、本をたくさん読もうと思ったきっかけとなる最初の一冊。

  • 犯罪加害者の家族とは。なかなか光が当たらないし、実態も見えにくい中、フィクションだからこそ真に迫るものがあり、いろいろと考えさせられた。様々な立場が「自分ごと」になる。

  • 強盗殺人で獄中の兄からくる手紙。人生の局面のいろんなところでつきまとう兄の影。

  • 2019年 56冊目

  • 重罪人と肉親であるというだけで音楽を失い職を失い恋人を失い、仕方ないものだと結論付けられているがなんとかする術はないのかと考えさせられた。

  • なし

  • なんだか悲しい話だと思いました。
    弟のための殺人から始まり、その事件が弟をはじめいろんな人を苦しめてしまって最終的には兄弟の繋がりを絶つことになってしまったのが、少し寂しかったです。
    でもその判断をするのはとても勇気がいることだろうし、家族を守るには適切だったと思いましたが、そもそも適切な判断などないのかもしれないとも思いました。

    社長が話している場面と慰問コンサートで主人公が歌い出せなかった場面は、いろいろなことがそこにつまっている感じがして特に印象に残りました。

    • Hiroaki Okadaさん
      読んでてほんとに苦しくなるよね…
      映画も凄くいいので機会があれば見てみて下さい。
      読んでてほんとに苦しくなるよね…
      映画も凄くいいので機会があれば見てみて下さい。
      2019/08/30
    • Hiroaki Okadaさん
      元気ですか?手術の痛みは大丈夫?
      元気ですか?手術の痛みは大丈夫?
      2019/09/12
  • 工場長からの言葉で
    「お兄さんが人を殺したのは逃れようのない事実。
    そしてどこに行こうとそれは付いて回る。
    君はここで花を咲かせていくしかないんだ。」
    というセリフ(手元に本がないのでうろ覚えだけど)と
    その後お兄さんに向けて主人公が書いた初めての手紙を読んで、
    初めて手紙を書くことで許されたかっただけだと気づいた兄の
    気付きのシーンは感動的だった。(感動的と言っていいのかわからないけど)

    東野圭吾らしい、よい作品だと思う。

  • 被害者が加害者を許すことは容易ではないということを考えさせられた。そして平野が言う通り、その罰は加害者だけではなくその肉親、親族にも長きにわたって及ぶ。服役をすれば終わりではないということだ。更生したかどうかは本人の問題であり、被害者やその身内にとっては別の問題だ。
    被害者の息子の緒方が「もうこれでいいと思う。これで終わりにしよう、何もかも」と言う。許したのかどうかはわからない。本当に終わるのかどうかもわからない。けじめ、という言葉が適しているのかどうかもわからない。でも、緒方は終わりにしよう、と言う。実は生きている間、ずっとなくなることはないだろう。忘れたい、というのが近いのかもしれない。だから直貴にとっても緒方にとっても、剛志からの手紙は重かったはず。その手紙が書けなくなったことで剛志は更に辛い想いをするかもしれないが、本当の償いがはじまるのかもしれない。
    オイラとしては、加害者はもちろん被害者にもならないのがいちばんだと感じた。なんか消極的な感想だな。

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著者プロフィール

東野圭吾(ひがしの けいご)
1958年大阪市生野区生まれ。大阪府立大学工学部電気工学科卒。大学在学中はアーチェリー部主将を務める。1981年に日本電装株式会社(現デンソー)にエンジニアとして入社し、勤務の傍ら推理小説を執筆する。1985年『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞し、小説家としてのキャリアをスタート。2006年『容疑者Xの献身』で第134回直木三十五賞を受賞。2013年『夢幻花』では第26回柴田錬三郎賞を受賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞受賞。現在、直木三十五賞選考委員を務めている。代表作としてガリレオ・新参者シリーズに加え、映画化された『手紙』『ラプラスの魔女』。ほかにもテレビドラマ・映画化された作品が多い。2018-19年の作品では、『人魚の眠る家』、『マスカレード・ホテル』、『ダイイング・アイ』、そして今後の映画化作として玉森裕太、吉岡里帆、染谷将太らの共演作『パラレルワールド・ラブストーリー』(2019年5月31日映画公開)がある。なお、中国で『ナミヤ雑貨店の奇蹟-再生-』が舞台化・映画化され、映画はジャッキー・チェンが西田敏行と同じ雑貨店店主役で出演する。2019年7月5日、「令和」初の最新書き下ろし長編ミステリー『希望の糸』を刊行。

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