容疑者Xの献身 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
4.24
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本棚登録 : 42792
感想 : 3382
  • Amazon.co.jp ・本 (394ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167110123

作品紹介・あらすじ

天才数学者でありながら不遇な日々を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に秘かな想いを寄せていた。彼女たちが前夫を殺害したことを知った彼は、2人を救うため完全犯罪を企てる。だが皮肉にも、石神のかつての親友である物理学者の湯川学が、その謎に挑むことになる。
ガリレオシリーズ初の長篇、直木賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • ガリレオシリーズ2作目

    今まで読んできた小説の中でも上位に入るほど、良かった。

    “愛”の力の凄さがよく分かった。

    読み終わった直後はとても切ない気持ちになりました。
    湯川と石神の関係が羨ましい。

    事件のトリックもまんまと罠にかかった。湯川の口から、真相をきかされた時は全てが繋がり思わず鳥肌が立った。

    数学しか愛して来なかった石神にとって、初めて女性に対して抱いた愛の不器用でいて純粋なところがさらに切なさを感じさせられた。

    本当に読んでよかったと思える作品でした。

  • ガリレオシリーズ3作目。今回は長編。
    天才数学者の石神の純愛を描いたストーリー。
    どんな事が起きようとも最適解を見つけたらそれを実行していく。
    それは全て愛する人のため。
    なぜここまで彼女を愛する事が出来たのか。最後に明かされていきます。
    その最後もとにかく衝撃で。
    名作と呼ばれる意味が分かりました。
    読了後も心に残る。そんな作品のひとつになりました。

    • yhyby940さん
      おはようございます。フォロー、ありがとうございます。この作品は著者の作品の中でも、感銘を受け心に残る作品です。東野圭吾さんの作品がお好きなよ...
      おはようございます。フォロー、ありがとうございます。この作品は著者の作品の中でも、感銘を受け心に残る作品です。東野圭吾さんの作品がお好きなようですね。少し経路は違いますが、著者のエッセイで「あの頃ボクらはアホでした」と言う作品があります。著者の少年時代から大学生までの本当にアホな逸話が満載で、楽しく読めましたよ。小説とは毛色が違うので幻滅されるかもしれませんが、同じ時代を大阪で過ごした私などから見れば、より親近感を感じさせてくれる本でした。長文、ごめんなさい。
      2021/06/13
    • o.c.beats aka K.YOKOYAMAさん
      がんさん
      コメントありがとうございます!
      この作品は特に感銘を受けました。
      最近東野作品にハマっていまして。
      おすすめの「あの頃ボクらはアホ...
      がんさん
      コメントありがとうございます!
      この作品は特に感銘を受けました。
      最近東野作品にハマっていまして。
      おすすめの「あの頃ボクらはアホでした」も読んでみたいと思います。
      おすすめ教えていただき、ありがとうございました!
      2021/06/15
    • yhyby940さん
      もしも気が向かれたら、お読みください。かなり著者の印象は変わるかもせれませんが。
      もしも気が向かれたら、お読みください。かなり著者の印象は変わるかもせれませんが。
      2021/06/15
  • 無償の愛・・・という言葉がある。
    はたして石神の花岡母娘に対する行為は無償の愛だったのだろうか。
    もちろん、石神は花岡に対して特別な思いは持っていたと思う。
    でも、それだけで犯行におよんだとは考えにくい。
    もっと強烈な、石神自身の問題だったように感じた。
    何も悪いことはしていないのに大学を追われ、教師としての情熱も持てずに、毎日を暮らしているだけの毎日。
    花岡母娘に起きた不幸な出来事は、表現は悪いが石神にとっては「またとない機会」だったのでは?と思う。
    誰かのために自分の知識を総動員して対応を練る。
    頼られているという実感、自分の存在意義をはっきりと意識させてくれる日々。
    死んだように過ぎていた時間が、再び動き出したような喜び。
    石神の中にはそんな思いがあったようにも感じた。
    湯川と石神の攻防が読み応え十分だった。
    先の先を読み、事件のシナリオを書いていく石神。
    そして湯川が解きほぐしていく石神のトリック。
    どうやら「純愛」というのが物語のキーワードとして宣伝媒体に使われていたようだが、個人的にはちょっとした違和感があった。
    石神の完璧な犯罪計画は、花岡母娘のためでもあったが、無意識だったとしても石神自身の存在価値というのが大きかったと思う。
    石神が沈黙することで得られるもの。
    それは、花岡母娘の脳裏から絶対に消えない自分の記憶・・・だった気がするから。
    穿った見方だな、と思う。
    もっと素直に「純愛」ってすごい!!という感想でもいいじゃないかと思う気持ちもあるけれど。
    「ガリレオ」シリーズの傑作は、いろいろな受け取り方ができる奥の深い作品だった。

  • 湯川学"探偵ガリレオ"シリーズ

    Twitterの読書アカウントの方のおすすめ本
    ドラマをチラ見、映画版は見たけども
    前半は覚えていて、後半忘れている状態で読み始める。

    やはり湯川さん=福山雅治というイメージは引きづり、想像する時も演じてもらうのですが、文章だと良い感じにクセが抜けて好印象でした。

     隣人が殺人を犯してしまい、それを天才数学者であり湯川の同期である石神が知能を駆使して守ろうとする。
    そして、奇しくも湯川と対決する形に…

    犯人は分かっている時点で、倒叙ミステリーなんですが、肝心のトリックを隠しているので、ちょっと違和感

    発表時に賛否両論あったと聞いていたのですが、どうやらこのあたりで議論が起きたようです。議論が巻き起こったと聞いた時、その造りの部分ではなく石神が下した決断に対しての賛否が分かれたのだと思っていました。
    (私としても、計算し尽くしているのに何故本当の意味で助けることができると思ってしまったのかが疑問…愛してしまったが故と言うことでしょうか…)
    あぁ感動した…というよりモヤモヤが残ってしまいました。
    肝心のトリックについても…途中で映画版を思い出してしまい…うーむ
    ちょっと良い読み方が出来なかったのがなんだかおすすめしていただいたのに申し訳ない。

    東野圭吾さんの作品は、面白く読みやすさが水の如しなので、家事の合間での読書ではありますがほぼ一日で読み終えてしまいました…流石です。
    「実にお…読みやすい…」

    今度は、触れたことのない作品
    「聖女の救済」「真夏の方程式」あたりを読もうかな。

    余談:帯にガッツリ福山雅治さんと柴咲コウさんの写真があったので、てっきり内海さんが出てくると思って楽しみにしてましたが……空振り…

    追記:石神の決断についても賛否両論だったようです。

  • 恥ずかしながら、東野圭吾さんの作品を初めて読みました。容疑者Xの献身というタイトルは知ってはいましたが、内容もなにも知らない中、読み始め、深い愛情に包まれながら読み終えました。

    容疑者の計画は完璧だった。ただそれに関わる人の心まではわからなかったのかもしれない。子供の心は素直だ。

    何かを犠牲してまでも愛する人の幸せを願いたい気持ちはよくわかる。今、自分がこうして愛する家族と一緒にいれることを、幸せにいれることを、特別だと思わなければいけない。

  • ただただ、やるせない物語でした。
    誰もが救われなかったですね。
    石神の愛は、残念ながら自分には理解しきれませんでした。
    そして、石神と対峙しなければならなかった湯川の心の内も、湯川自身が多くを語らない分、余計に読んでいて苦しかったです。
    自分の中に、消化の出来ないものが残ってしまった様な感覚です。
    東野圭吾さんの作品は、映像でいつでも観られるつもりで居たので、これまであまり手にとって来なかったのですが、じっくりと本で読みたい作家さんになりました。

  • 天才数学者ながら不遇な日々を送っていた教師の石神。彼は隣人の靖子へ密かに想いを寄せていた。前夫に詰め寄られた結果、靖子が彼を殺してしまったことを知った石神は、靖子と娘を救うために完全犯罪を計画する。しかし、かつての親友である湯川がその謎に挑むことになり事態は予期せぬ方向へと進み始める。

    ガリレオシリーズを読んだのは初。どんなミステリーなんだろうと読んでみたら、それどころではない感情に襲われてしまった。靖子たちに感情移入して読み始め、謎が解けないでくれと祈りながら読むというミステリーで初めての体験に(笑)

    さらに、石神と湯川という天才同士のやり取りと漂う友情は、ミステリーとしても人間ドラマとしても魅せてくれる。最後のトドメに石神の深い愛情と動機を知って、これほどまでに愛情深い物語なのになんてやり切れないんだろう!!とため息しか出なかった。

    「人は時に、健気に生きているだけで、誰かを救っていることがある。」
    この言葉のあたたかさに救われながら、愛情というどこまでも割り切れない深い谷底へと突き落とされた気持ちでもある。あのラストは声が耳の奥で鳴り響いているようだった。みな人を愛し、信頼し、ただ純粋に生きているのに、それがこんな結末を生むとは…。ミステリーを超えて味わい深い物語だった。また噛みしめるように読み返してみたい。

  • 映画化もされた作品です。
    この作品の着目するべき点は石神というキャラクターです。ただ殺人を犯した、関与したキャラとは異なり、圧倒的な知識を持ち合わせる彼が事件に、犯人側に関わり湯川に敵対する展開が面白いです。互いが認め合う知識の持ち主が繰り広げる頭脳戦。ページをめくる手が止まらないはずです。

  • 評判高い一冊でしたので読破。
    最後のトリックの解説は、なるほどと唸る仕上がりでした。

  • 天才VS天才の頭脳対決!のような、ありがちな話ではなくて
    もっと深い話。上手く言えない自分がもどかしい。
    ここまで人が人を愛せるかなあ……。

    • sera007さん
      「上手く言えない自分がもどかしい」
      おっしゃるとおりです、その一言につきます。
      最高の本とめぐりあえました。
      「上手く言えない自分がもどかしい」
      おっしゃるとおりです、その一言につきます。
      最高の本とめぐりあえました。
      2012/09/20
    • 深雪美冬さん
      コメントありがとうございます!
      本当にこの作品は、最高の一冊だったことは
      確かなんですが、上手いこと感想が言えないと
      いうか、表現ができない...
      コメントありがとうございます!
      本当にこの作品は、最高の一冊だったことは
      確かなんですが、上手いこと感想が言えないと
      いうか、表現ができないですよね。
      こんな拙いレビューにコメント下さって本当に
      ありがとうございます。びっくりしました。
      フォローさせていただきました^^
      2012/09/20
    • mayutochibu9さん
      深い絶望の谷から救われると、愛にかわるのかも。「愛」には色々あるとおもうけど。
      彼らは希望を見出すため、山に登っていると想像しました。私も...
      深い絶望の谷から救われると、愛にかわるのかも。「愛」には色々あるとおもうけど。
      彼らは希望を見出すため、山に登っていると想像しました。私も色々模索(道)していますがいずれ、頂上に行けるか不明です。
      2019/10/22
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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

「2022年 『希望の糸』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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