容疑者Xの献身 (文春文庫 ひ 13-7)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (394ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167110123

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  • 天才物理学者湯川vs天才数学者石神の対決。
    「難解な問題を作る方が難しいのか、答えを解く方が難しいのか。」
    「幾何と見せかけて実は代数に見せかけるトリック」
    などなど繰り返し出てくるキーワード。
    文系の私から見ると理系的な思考ができる人って本当にすごい。その二人が全身全霊をかけて、頭脳戦を行うのだから読みごたえがあります。

    凡人の私にも知人に秀才がいます。一度読んだ本の内容はどこに何があったか全て覚えられる、一度きいたら全部覚えられるのでメモを取ったことがない。人の思いもつかぬところまで見通すことができる。だけど全部覚えられるから嫌なこともいつまでも忘れられないとか、一緒にいると仰天することばかりです。特に何もしなくてもすべての科目を理解できるとか、世の中こんな人っているんだとただただ驚くばかり。
    自分は並で十分です(笑)

    脱線しました。さて、作中は難解なトリックであるはずなのにすごく読みやすく無駄な部分がありません。
    また、登場人物の人間味にも共感することができます。石神か苦悩しているように、一度きりの人生、一つの道を一途に進んでいけたらどんなにいいことだろう。でも私たちはは往々にして、幾度もの方向転換を迫られます。
    そんなリアリティーもストーリーを彩っています。
    最後にはそうきたか!とすっきりしました。
    ミステリーはあまり読んできませんでしたが、フォロワーさんのおかげで面白さがわかってきました。
    ありがとうございます。
    これからも読書の幅を広げていきたいです。



  • 最初に犯人がわかっているパターンだけど、
    ただそれが明かされていくだけのお話ではなかった。
    数学の天才が考えついた、
    常人には思いもよらない展開にびっくり。
    でも彼が恋に落ちた理由には少し物足りなさを感じた。
    その部分にもっと驚きがあれば、
    自分を犠牲にしてまで行った犯行に説得力がついたように思う。

  • 数学学者と物理学者
    どちらも人間離れしたずば抜けた頭脳があるけど、こと
    友情や愛情に関してはすごく人間くさい。
    靖子もまた、離婚して成金みたいな男と再婚して。
    また、離婚して。
    奥さんが病魔の中他の女性に花束を渡しに行くような
    センスのいい服をきたベンツに乗る工藤に
    惹かれるという
    結局、見る目のなさ。。。という人間くささ。

    というバックグランドがありつつ。

    石神の作り上げた
    シナリオは、完璧すぎて。どこまでも靖子を守り
    自分を犠牲にするスタンスには
    胸が痛くなる。


  • ガリレオ
    ちょっと書き方が生々しくグロかった。
    まあまあ面白かった

    余談ですが2929こ目の感想でちょっと嬉しかった

  • 映画は鑑賞済みだったけどどうしても原作が読みたくて。やっぱり原作って最高なんだなって改めて思いました。。最後、靖子さんが自首しにくるところは苦しくなる。これだけの愛情があるのだろうか本当に。。読み始めたら止まらなくて4時間ぐらいで読了しました。

  • 評価の高い先入観から、大切な一冊になるようにも思えたが、とにかく登場人物に感情移入ができなかった。特にヒロインの行動に疑問符が多く感じた。

  • この本を読むきっかけは、某テレビ番組で海外にも人気のある日本の作家は東野圭吾さん。
    特にこの容疑者xの献身は泣ける推理小説
    ならば一度読んでみようと。
    湯川教授が石神のことを単純ーあの親子を好きになったきっかけー確かに。
    男の人が女の人を好きになるきっかけは単純なのかもしれない。
    私は東野さんの小説では秘密が1番好きです。

  • 一部の推理小説ファンから不満の声が出たらしいけれど、プロットは素直に面白かったと思う。

  • 売上や知名度で言えば全ての小説の中で最高峰の作品だと思うが、ストーリーもまったく知らない状態で読むことができた。
    あいかわらず読みやすい文体で読みながらドラマのような場面がありありと浮かぶ。

    特殊な設定だがいまいち盛り上がりに欠けるなーと思いつつも最後の最後でグッとくるものがあった。

  • とても読みやすかった。全てに意味があり一切無駄のない作品だった。題名の通り、容疑者Xの献身は素直で真っ直ぐなものだった。読むものに愛とは何かを考えさせる。最終、明かされるトリックはシンプルながら想像を絶するものであり、読む手が思わず止まり、そんなことがあるのか?と考えさせられてしまう。

著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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