容疑者Xの献身 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 37066
レビュー : 3109
  • Amazon.co.jp ・本 (394ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167110123

作品紹介・あらすじ

天才数学者でありながら不遇な日々を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に秘かな想いを寄せていた。彼女たちが前夫を殺害したことを知った彼は、2人を救うため完全犯罪を企てる。だが皮肉にも、石神のかつての親友である物理学者の湯川学が、その謎に挑むことになる。
ガリレオシリーズ初の長篇、直木賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 湯川学"探偵ガリレオ"シリーズ

    Twitterの読書アカウントの方のおすすめ本
    ドラマをチラ見、映画版は見たけども
    前半は覚えていて、後半忘れている状態で読み始める。

    やはり湯川さん=福山雅治というイメージは引きづり、想像する時も演じてもらうのですが、文章だと良い感じにクセが抜けて好印象でした。

     隣人が殺人を犯してしまい、それを天才数学者であり湯川の同期である石神が知能を駆使して守ろうとする。
    そして、奇しくも湯川と対決する形に…

    犯人は分かっている時点で、倒叙ミステリーなんですが、肝心のトリックを隠しているので、ちょっと違和感

    発表時に賛否両論あったと聞いていたのですが、どうやらこのあたりで議論が起きたようです。議論が巻き起こったと聞いた時、その造りの部分ではなく石神が下した決断に対しての賛否が分かれたのだと思っていました。
    (私としても、計算し尽くしているのに何故本当の意味で助けることができると思ってしまったのかが疑問…愛してしまったが故と言うことでしょうか…)
    あぁ感動した…というよりモヤモヤが残ってしまいました。
    肝心のトリックについても…途中で映画版を思い出してしまい…うーむ
    ちょっと良い読み方が出来なかったのがなんだかおすすめしていただいたのに申し訳ない。

    東野圭吾さんの作品は、面白く読みやすさが水の如しなので、家事の合間での読書ではありますがほぼ一日で読み終えてしまいました…流石です。
    「実にお…読みやすい…」

    今度は、触れたことのない作品
    「聖女の救済」「真夏の方程式」あたりを読もうかな。

    余談:帯にガッツリ福山雅治さんと柴咲コウさんの写真があったので、てっきり内海さんが出てくると思って楽しみにしてましたが……空振り…

    追記:石神の決断についても賛否両論だったようです。

  • 無償の愛・・・という言葉がある。
    はたして石神の花岡母娘に対する行為は無償の愛だったのだろうか。
    もちろん、石神は花岡に対して特別な思いは持っていたと思う。
    でも、それだけで犯行におよんだとは考えにくい。
    もっと強烈な、石神自身の問題だったように感じた。
    何も悪いことはしていないのに大学を追われ、教師としての情熱も持てずに、毎日を暮らしているだけの毎日。
    花岡母娘に起きた不幸な出来事は、表現は悪いが石神にとっては「またとない機会」だったのでは?と思う。
    誰かのために自分の知識を総動員して対応を練る。
    頼られているという実感、自分の存在意義をはっきりと意識させてくれる日々。
    死んだように過ぎていた時間が、再び動き出したような喜び。
    石神の中にはそんな思いがあったようにも感じた。
    湯川と石神の攻防が読み応え十分だった。
    先の先を読み、事件のシナリオを書いていく石神。
    そして湯川が解きほぐしていく石神のトリック。
    どうやら「純愛」というのが物語のキーワードとして宣伝媒体に使われていたようだが、個人的にはちょっとした違和感があった。
    石神の完璧な犯罪計画は、花岡母娘のためでもあったが、無意識だったとしても石神自身の存在価値というのが大きかったと思う。
    石神が沈黙することで得られるもの。
    それは、花岡母娘の脳裏から絶対に消えない自分の記憶・・・だった気がするから。
    穿った見方だな、と思う。
    もっと素直に「純愛」ってすごい!!という感想でもいいじゃないかと思う気持ちもあるけれど。
    「ガリレオ」シリーズの傑作は、いろいろな受け取り方ができる奥の深い作品だった。

  • 天才数学者ながら不遇な日々を送っていた教師の石神。彼は隣人の靖子へ密かに想いを寄せていた。前夫に詰め寄られた結果、靖子が彼を殺してしまったことを知った石神は、靖子と娘を救うために完全犯罪を計画する。しかし、かつての親友である湯川がその謎に挑むことになり事態は予期せぬ方向へと進み始める。

    ガリレオシリーズを読んだのは初。どんなミステリーなんだろうと読んでみたら、それどころではない感情に襲われてしまった。靖子たちに感情移入して読み始め、謎が解けないでくれと祈りながら読むというミステリーで初めての体験に(笑)

    さらに、石神と湯川という天才同士のやり取りと漂う友情は、ミステリーとしても人間ドラマとしても魅せてくれる。最後のトドメに石神の深い愛情と動機を知って、これほどまでに愛情深い物語なのになんてやり切れないんだろう!!とため息しか出なかった。

    「人は時に、健気に生きているだけで、誰かを救っていることがある。」
    この言葉のあたたかさに救われながら、愛情というどこまでも割り切れない深い谷底へと突き落とされた気持ちでもある。あのラストは声が耳の奥で鳴り響いているようだった。みな人を愛し、信頼し、ただ純粋に生きているのに、それがこんな結末を生むとは…。ミステリーを超えて味わい深い物語だった。また噛みしめるように読み返してみたい。

  • 天才VS天才の頭脳対決!のような、ありがちな話ではなくて
    もっと深い話。上手く言えない自分がもどかしい。
    ここまで人が人を愛せるかなあ……。

    • sera007さん
      「上手く言えない自分がもどかしい」
      おっしゃるとおりです、その一言につきます。
      最高の本とめぐりあえました。
      「上手く言えない自分がもどかしい」
      おっしゃるとおりです、その一言につきます。
      最高の本とめぐりあえました。
      2012/09/20
    • 深雪美冬さん
      コメントありがとうございます!
      本当にこの作品は、最高の一冊だったことは
      確かなんですが、上手いこと感想が言えないと
      いうか、表現ができない...
      コメントありがとうございます!
      本当にこの作品は、最高の一冊だったことは
      確かなんですが、上手いこと感想が言えないと
      いうか、表現ができないですよね。
      こんな拙いレビューにコメント下さって本当に
      ありがとうございます。びっくりしました。
      フォローさせていただきました^^
      2012/09/20
    • mayutochibu9さん
      深い絶望の谷から救われると、愛にかわるのかも。「愛」には色々あるとおもうけど。
      彼らは希望を見出すため、山に登っていると想像しました。私も...
      深い絶望の谷から救われると、愛にかわるのかも。「愛」には色々あるとおもうけど。
      彼らは希望を見出すため、山に登っていると想像しました。私も色々模索(道)していますがいずれ、頂上に行けるか不明です。
      2019/10/22
  • ガリレオシリーズで長編の作品ですが、それまでのシリーズは短編だったので、サクサク読めて、長編はどうなるのだろうと期待して読みました。推理小説?と言えるのかと思うくらい奥深いストーリーでした。
    まさかガリレオシリーズで胸に刺さるとは、思いもしなかったことをよく覚えています。
    ストーリーとしては、「古畑任三郎」のように犯人はわかっていて、完全犯罪をどう崩していき、追い詰めるのかという展開ですが、どんどんページをめくるたびに「え?」と驚くところが多数ありました。読めば読むほど、改めて東野圭吾さんの凄さに感銘を受けたことを今でも記憶に残っています。
    謎解きを含めて完成度は高く、すべてを読んだ後に題名を改めてみると、切ないというか、儚いというか、純粋というか何とも一言では言い表せない愛の深さに惹きつけられました。
    東野作品の中では、必ず通ってほしい作品です。ぜひ一読してみては。

  • 評判高い一冊でしたので読破。
    最後のトリックの解説は、なるほどと唸る仕上がりでした。

  • 映画を見たことがあったから読み進めていくうちに内容結末知ってるのに楽しめるかなぁと不安になったけど最後の石神の指示文でポロリ( ; ; )
    先に小説で読みたかった!!!悔しい!!!!
    あの石神のトリックは原作で驚きたかった!!さぞ驚くだろうなー。本当悔しい!!

    ガリレオシリーズ三作目だけど毎回、警察なにしてんのって思わざるを得ない笑
    この作品、加賀さんだったらどう責めていくんだろう…
    どちらにせよ泣ける( ; ; )

  • かつての親友で大学の同期、石神の完全犯罪の謎に挑む。
    親友の関係だったからこそ分かる何気ない異変や表情の動き。
    葛藤しながらも最後まで親友の思いを汲んで結論を出したのだろうと思うと胸がいっぱいなった。

    石神の最後の手紙は靖子への深い愛情を十分に感じた。石神が靖子を大切に思い続けたように湯川先生も親友の石神を好敵手として友人として思っていたのだと思う。だからこそ最後の場面で石神の両肩に手をそっと置いたのだと思った。

  • こんなにも人を愛せる人が存在するのだろうか

    側から見たら口下手で気難しい印象を受ける石神が、実際はとても優しく温厚な人だと分かった時に鳥肌がたった…

    石神は、湯川が絶賛するほど素晴らしい男であることは読んでいくうちにわかるだろう

  • すごいトリックでしたね!

    人のためにここまで献身的になれるって
    すごいな。

    とりあえず、本格でも本格じゃなくても、
    とても素晴らしい作品です!

    映画も見たけど、
    堤さん演技抜群に良かったね。

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著者プロフィール

東野圭吾(ひがしの けいご)
1958年大阪市生野区生まれ。大阪府立大学工学部電気工学科卒。大学在学中はアーチェリー部主将を務める。1981年に日本電装株式会社(現デンソー)にエンジニアとして入社し、勤務の傍ら推理小説を執筆する。1985年『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞し、小説家としてのキャリアをスタート。2006年『容疑者Xの献身』で第134回直木三十五賞を受賞。2013年『夢幻花』では第26回柴田錬三郎賞を受賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞受賞。現在、直木三十五賞選考委員を務めている。代表作としてガリレオ・新参者シリーズに加え、映画化された『手紙』『ラプラスの魔女』。ほかにもテレビドラマ・映画化された作品が多い。2018-19年の作品では、『人魚の眠る家』、『マスカレード・ホテル』、『ダイイング・アイ』、そして今後の映画化作として玉森裕太、吉岡里帆、染谷将太らの共演作『パラレルワールド・ラブストーリー』(2019年5月31日映画公開)がある。なお、中国で『ナミヤ雑貨店の奇蹟-再生-』が舞台化・映画化され、映画はジャッキー・チェンが西田敏行と同じ雑貨店店主役で出演する。2019年7月5日、「令和」初の最新書き下ろし長編ミステリー『希望の糸』を刊行。

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