東慶寺花だより (文春文庫 い 3-32)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (472ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167111311

感想・レビュー・書評

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  • 映画化されて…と言うので、ちょっと期待しすぎたのかな。

    ただ、なんとなく、今と違って家を出れば簡単に離縁できるんじゃないかと思ってたから、こういうお寺があったんだと考えると、その事実は興味深いな。

  • 映画の原作だと知り、観終わってから即購入。原作は短編だったんですね。映画は映画で良かったし、原作は原作でのんびりしていて良かったです。

  • 映画「駆込み女と駆出し男」の原作

    江戸時代の駆け込み寺が舞台。
    どの章も短編で完結するので読みやすかった。
    鎌倉にある東慶寺、行ってみたくなりました。

  • 映画を観ました。大泉洋の大らかさ面白さがこの映画の魅力。そして、満島ひかり嬢の色気よ…。昔の女性は大変だ。私たちは恵まれてるな。
    (@丸の内ピカデリー)

  • 東慶寺といえば、さだまさし(グレープ?)「縁切り寺」である。
    まあこれは鎌倉の思い出にまつわる現代の歌なのであってまったく何の関係もないのだが。
    「映画化」という事で読んでみましたが、個人的にはなんだかしっくり来なかった感です。
    けど、「ただかけこめばよいのではない」というそのシステムとかは面白かったけど。

  • 【最終レビュー】

    映画館鑑賞予定作品。

    5月公開。映画『駆込み女と駆出し男』(原田眞人監督・堤真一さん出演。地元、神戸開催試写会。応募済)原作本。

    HP・Myリンク〈6〉

    →公式サイトへのリンクもあります。

    図書館貸出。

    (注)公開直前なので、ネタバレなしでのレビューとします。

    最初はとっつきにくさがあったものの、読み進めていくうちに、どんどん作風の取り巻く環境に馴染みつつ

    [全・15エピソード。それぞれの『駆け込み寺』をめぐる物語]

    江戸末期の北鎌倉・東慶寺をベースにした

    『市井=庶民生活での「それぞれの人間像」』そのものが描かれてます。

    ただ、エピソード自体は

    〈そのまま今の時代にも、日常的に十分に起こり得る、ごく『ささやかな出来事』を通じての、至って、身近な「話」〉

    なので、同じ市民感覚の立場としても読みやすかったです。

    東慶寺を取り巻く、北鎌倉の

    〈『歴史観に包まれた「寺院」の数々・「坂道の名称」・当時の「地産地消のライフスタイル」』〉

    +『北鎌倉の自然の中での「樹木・花々」から生まれる「オリジナル薬剤」の「ハウツー」』

    +当時の出版本に関する内容

    など、駆け込み寺にやってくる女性が土台にはなってはいますが、上記の環境下も並行し

    上手く物語の中に「溶け込ませていた」ので、全く堅苦しくはなかったです。

    様々な環境下に置かれた女性達が、こうして

    「身体一つ」で身を粉にしつつ、自分の人生は

    「自分にしか分からない」ということに気づくまでの「過程」

    『自分の「心」と、真正面からしっかりと向き合うこと』

    『「それぞれのエピソード」の中での「誠心誠意」の「真摯な想いの数々」』を通じての

    〈メンタル面を含めての『内面(=芯)から滲み出るかのような強さ』〉

    これらを、私が特にこの著書を通して、感じ入ったことそのものでした。

    来月、映画本編でしっかり、この著書で感じたことを、今度は、自分の『目で』スクリーンを通じて確かめつつ、噛みしめたいと思います。

  • 江戸の鎌倉。離婚とは、東慶寺が存在する意味を見る。

  • 面白かった。離婚問題はいつの時代も大変だな。

  • 縁切り寺で有名な東慶寺を舞台にした短編集。
    縁切り寺を舞台にしているものの、全ての物語が離婚する結末ではないので、読み飽きない。

    私が気に入ったのは、「竹の章 菊次」。
    クスッとできる話です。

    時代劇ものが苦手な人には、こういった短編集から入るのも良いかも。

  • 【女たちの「駆け込み寺」を描く、涙と笑いの遺作】離婚を望み決死の覚悟で寺に駆け込む女たちの強さ、家族の絆を描いて胸に迫る、涙と笑いの物語。十年をかけて紡いだ感動の遺作。

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著者プロフィール

(いのうえ・ひさし)
一九三四年山形県東置賜郡小松町(現・川西町)に生まれる。一九六四年、NHKの連続人形劇『ひょっこりひょうたん島』の台本を執筆(共作)。六九年、劇団テアトル・エコーに書き下ろした『日本人のへそ』で演劇界デビュー。翌七〇年、長編書き下ろし『ブンとフン』で小説家デビュー。以後、芝居と小説の両輪で数々の傑作を生み出した。小説に『手鎖心中』、『吉里吉里人』、主な戯曲に『藪原検校』、『化粧』、『頭痛肩こり樋口一葉』、『父と暮せば』、『ムサシ』、〈東京裁判三部作〉(『夢の裂け目』、『夢の泪』、『夢の痴』)など。二〇一〇年四月九日、七五歳で死去。

「2023年 『芝居の面白さ、教えます 日本編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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