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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784167123048
作品紹介・あらすじ
出生にまつわることで、母がかくし続けた秘密をさぐる。躊躇しながら休みなく。その結果みたものは。亡き母への熱き愛と鎮魂を描破した菊池寛賞受賞作。(野坂昭如ほか)
みんなの感想まとめ
家族のルーツを探る過程を通じて、母への深い愛情とその秘密を描いた作品。著者は、自身の家族の歴史を掘り起こすため、限られた手がかりをもとに、地域の資料や人々の証言を追い求める姿が印象的で、まるでミステリ...
感想・レビュー・書評
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ごめんなさい、読み切れませんでした。
他の人の感想は、おもしろいとか書かれてたので頑張ろうとは思いましたが
おもしろいに、なかなか辿り着くこともなく…
諦めました。
NHKでやってる、ファミリーヒストリーだ!とか書かれてましたが
全く興味がないと言うか…
テレビはファンなんですがね。
この作者さんのことを詳しく知らないので
この方のおじさんだのおばさんだの話を読んでも何とも思わず…
ってことで、ごめんなさい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
作者の方は女性だと思ってたら、男性の方だった。
血族って題名からてっきり大河的な話かと思ってたら、自分の家族というか母親のルーツを探る話だし…
それに結構昔の話なのかなと思ってたら、生きてる時間が重なってる、割と近い年代の話…
小説なのこれ… -
心に引っ掛かていたことがあった。それは、空襲で失われて
しまった1冊のアルバムだった。
早稲田大学の角帽をかぶった父、その父の上半身裸の後ろ姿を
写した写真。あと数葉、父の写真が続き、唐突に赤ん坊の頃の
著者の写真が貼られていた。
両親共に社h新好きだった。なのに何故、ふたりの結婚式の写真
がないのだろうか。家には母が「遠縁」としか説明しなかった
人たちの出入りがあったが、母は一切の昔話をしなかった。
子供の頃に耳にした、母と兄との諍い、父方の祖母が母に言い
放った「柏木田の女のくせに」という言葉と、自分に向けられた
憎しみさえ込められた視線。
父と母の結婚には、何かいわくがあるのではないか。芸事に優れ、
社交的で美しくもあった母は、一体、何を隠していたのか。
著者は少ない手がかりを元に、母の半生を、両親の結婚にまつわる
エピソードをかき集め、自分のルーツを辿ったのが本書である。
NHKの「ファミリーヒストリー」は、番組制作側がゲストのルーツ
を調べ上げる番組だが、著者はそれを自身の手と足で行っている。
今のようにインターネットでなんでも調べられる時代ではない。
地域紙の縮刷版や、母の生地と判明した場所にある警察に保存
されている資料を漁り、当時を知る土地の人たちに直接質問を
ぶつけながら、そのルーツを確かめて行く。
その合間には自分の生年月日にまつわる謎、家族の思い出、自身が
抱えていた鬱屈した思いが綴られ、最終章で父方のルーツを訪ねる
旅で大団円を迎える。
母方のルーツが判明するまでがミステリーのようでもあり、読み手
にもところどころで辛さが伝わって来るだけに、最終章を読み終える
と「ああ、こういう結末でよかった」と安堵さえ覚えた。
家族の過去を掘り起し、知ることの恐怖さえある作品でもあるが、
著者の母への愛情が感じられる良書である。 -
こんな背景持ってたら人格形成に大いに影響があるはずで、著者の徹底した自信のなさ(謙遜?)と絶対的な母への賛辞はその結果なんだと思うと悲しい気もする。当時の時代背景の描写といろんな著名人が出てきて面白い。昭和ってすごい時代だったんだ。
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桜庭一樹の個人的な文庫オールタイムベストテン
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淡々と自己の出生の真実について迫っていく描写は、ジャーナリズム的な私小説として迫力があった。問題提起→解明という構成もうまく一気に読ませる。
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烏兎の庭 第二部 箱庭 4.29.06
http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto02/diary/d0604.html -
松本健一が推薦。
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前半山口家縁者のエピソードが続き、人間関係の複雑さと濃さに戸惑ったけれど、山口瞳氏の美しい母の過去の一端が垣間見られてくるごとに、母の並々ならぬ思いが汲み取られてくる。口を閉ざすこと、過去と隔絶すること。それでいながら、断絶はできない人間関係があること。
父の故郷の温かい描写が、ほっとさせるとともに、母の故郷の「濃い血の塊」の哀切を際立たせるよう。 -
とても読みやすい本だった。
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母の死後幾年が経ち、50歳過ぎにして自分の出生のルーツを辿る山口瞳。徐々に解き明かされていく母の秘密。恐怖に躊躇いながらも真実を追い求めていく筆者の複雑な心情が悲しい。父方の故郷を訪ねるラストが素晴らしい。名作。
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遊郭ネタを探して読んでみた。前半はそれらしい記述も無くだるかったけど、後半はそれとは別にグイグイと引き込まれるように面白かった。時代が違えばここまでタブー視されることもないような、と思いつつ当事者だったらやはり言えないことなのかなぁ、と。
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山口瞳氏(男性)の実の母親が隠していた家系や家業、出生の秘密を紐解いていく実話。華やかな吉原遊廓とは違い、横須賀柏木田遊廓の遊女の実態は、奴隷さながら粗悪なものだった。その遊女らの崇りや怨念で遊廓経営者は子孫が途絶えると言われており、経営者の娘であった実母は、どんな選択をしてきたのか、その生き様が描かれている。
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自らの隠されたルーツを自分自身で解き明かすという私小説。しかし単なる思い出話ではなく、資料を調べたり関係者に取材したりと、ちょっとルポルタージュも入っている。
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迫力のある文章
また読みたい -
気合いの長編書き下ろし純文学というので肩をはって読み出したら結局はいつもと同じタッチ。小説とは思えない。最初延々と血族の紹介がある。普通だと身内話で面白くないとこだけど、後半からその謎解きのようになるための人物紹介になっている。そして母の生い立ち探しになる。結局は母の母が売春宿を経営したことがすぐわかり、となると母はそのままだと後を継ぐのだけど駆け落ちして今の自分がある。しかし、美人のおばさんは売春婦がもらわれていったモノであることなどが分かる。
あちこち調査してもお母さんをよく知っている人はいなくてそういう意味では肩すかしのきらいがある。ルーツ探しよりは昔のこういった世界の厳しさ。病気しても医者には見せられずに死ぬまで地下牢に入れられ器具と呼ばれていたとか、食事は客に出して台のものでとる。客が取れないとなし。とれても貧相な客ではろくに食べれないなど。
「私は、少年時代から、ずっと、いまにいたるまで、安気な思いで暮らしたことはなかった。私が切に憧れるのは、その安気な思いであり、安穏な生活だった。~私の理想とするところのものは、せんじつめれば、金利生活者である。~私は自信がなかった。何をやっても失敗するような予感があった。生活している自分を思い描くことが出来なかった。~私は、本当は、学校をやめて、工員になるつもりだった。それも単純な作業がいい。誰でもが嫌がるような仕事がいい。~私は最低の生活費を得て、六畳一間のアパートで、一人でじっと暮らしていたかったのである。あるいは夫婦二人でもいい。そういったような安気な生活に、憧れていた。」なんてとこは山口瞳面目躍如、共感できるとこで印象に深い。 -
世代的に縁もゆかりもない作家だが、何気に手にとったところかなり痛かった。
横溝正史を出すまでもなく、昔の縁者というのはとにかくおどろおどろしい。実体のない、「家」「名字」を残すため、あるいは残さぬためという怨念のようなものに囚われている。
それは昭和には確かに実在したのだ。
果たしてそれが消えゆくことが、幸か不幸か。 -
江分利満氏シリーズで有名なこの作家が自分の家族のことを書いた本。最初から何度も自分の誕生日にかかる疑問や、両親のアルバムに結婚式の写真がないことにこだわる文章が何度も出てくる。多分理解力のあるひとには作家が書こうとしてなかなか文章にできないことを察することができるのだろうけれど、どうにも奥歯に物が挟まった感じで進んでいく。浮き沈みの激しい事業家の父、定期預金を解約してまで温泉で遊ぶ家族、どういう関係かわからない美しい母方の親類。そんな両親が何も語らずに墓に持っていってしまった家系の秘密をうすうす気づいていながら恐れてもいた作家。それでも明らかにせずにはいられなかった作家。美しい母でした、で終わらせられなかったのはやはり作家という職業のせいなのだろうか。
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