日本人ハウスキーパーが見た階級社会の素顔 イギリス人はおかしい (文春文庫)
- 文藝春秋 (2001年2月9日発売)
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感想 : 40件
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784167123093
感想・レビュー・書評
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「おいおいおい、『家政婦は見た』かよ!」と、半ばピーピング・トムになった気分で手にとったエッセイ集だけど、いやー面白かった。
かの有名なリドリー・スコット監督の豪邸にハウスキーパーとして雇われた日本人女性が見聞きした「生の」イギリスがここにある。
といって単なる礼賛ではない。タイトルでなんとなく察しはつくと思うけども、ダメな部分にはものすんごい辛口の批評がされていてな…^^;
続編もあるのでそっちも読んでみたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本書を読むきっかけは、著者がロンドンのリドリー・スコット監督のハウスキーパーとして働いた経験から彼のプライベートな領域(家族や親族、彼の生活者としてのキャラ)を書いていることを知ったからだった。
ただ著者の目線は単なる野次馬的あるいは醜聞的なものではなく、彼らを通じてイギリス人富裕層の一つのスタイルを通じて、著者の価値観(労働党支持)に寄り添いながらも個々の人間のキャラや関係性を公平に描くところに共感を感じる。
蛇足ながら本書では更に映画がらみで第2次世界大戦のイギリス兵の捕虜を扱った「レイルウエイ」に関連して当時日本軍の通訳であった高瀬氏との交流が描かれる。
またトニーブレアで労働党が勝利した時に著者の選挙区で当選したのがグレンダ・ジャクソンというのは驚きだった。 -
ウェイトレスでも店員でもとかく経験重視で、レファレンス(経歴証明書)がないとはなから相手にされないイギリス社会のシステムとは恐れ入ったけど、大昔に習った「イギリス経験論」とか思い出しちゃった。
著者が初渡英した1972年1ポンド750円位とあって驚愕!1990年、確か1ポンド約250円だったよなあ。
サッチャー政権とマークアンドスペンサーに手厳しい。噛み付く噛み付く。
バアちゃんことミセス・スコットがステキ。彼女のその後が知りたいので、続編を探して読む!
ドイツ人の戦争花嫁の話と元英兵捕虜虐待の話が印象的だった。
解説は森瑤子の父親・伊藤三男。 -
リドリー・スコットの暮らしぶりを知りたくて読むことにしたが、著者高尾さんの色が凄く濃いエッセイだった。
エッセイだからそんなもんなのかなもしれないけど、面白い箇所もありつつ中々偏った見方の人でもあるし、年代のギャップを感じる所もあった。
最後の方は戦争や政治に関しての辺りなど年配の人の主観でかなり書かれているのと、延々と自論を聞かされている感じがして読んでいてしんどくなった。
後書きでまたそれが繰り返され、本を閉じてしまいました。 -
リドリー・スコット監督の豪邸でハウスキーパーをしていた女性が書いたエッセイ。
イギリスのリアルにダメな部分を辛辣のこき下ろすのが爽快。スコット監督の几帳面さも面白いし、監督の母上のめんどくささとかもすごい。
もう20年近く前に書かれた本ですが、映画好きの方やイギリスの暮らしに興味がある方には是非読んで頂きたい本です。 -
読書録「イギリス人はおかしい」2
著者 高尾慶子
出版 文藝春秋
p30より引用
“ 数日経て、スコット氏にブライアンから
受け取ったセメントの塊を見せた。
「フン、驚かんね。ブリティッシュのビルダー
のやりそうなことだ。彼らにはそんな繊細な
神経はないね」
とブライアンと同じことをおっしゃった。
”
目次より抜粋引用
“私はハウスキーパー
ロンドンの貧困地区に住む
英国で失業すると
福祉国家英国のいま
国籍と国際結婚”
多くの職を経てイギリスでハウスキーパー
となった著者による、イギリスの実情の一部
を記した一冊。同社刊行作加筆文庫版。
有名映画監督の家でのエピソードからそこ
を去る時まで、実際にそこに生きた人ならで
はの視点で書かれています。
上記の引用は、住み込みの著者の使うトイ
レと風呂の水が流せなくなったエピソードで
の一節。
部屋の工事で使ったセメントの残りを風呂や
トイレに流したのであろうとのこと。どんな
国でも、ちゃんとした人もいればいい加減な
人もいる、人のすることにはそんなに大差な
いのかもしれません。
二十年以上前のことなので、今とは状況の
違うことも多いでしょうが、イギリスの抱え
る問題の一部について知るには良い一冊では
ないでしょうか。
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いやいやちょっと待て、あなたも十分おかしいですよ!と言いたくなるのは私だけ?
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図書館で借りてみてから高尾慶子ハマり中。けっこうズバズ書いちゃう人。ネット検索してみたが、今も生きているのか不明。
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少し古いエッセイですが、爽快な読後感と、英国、日本に対する愛を感じます(^^)
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かなり前のイギリスを書いてあるが、今でも結構通じるものがあると思った。
イギリス人の気質をわりと明確に言い当ててる感じで読んでいて痛快。ただし、個人的な見解で、偏りすぎている感も否めない。 -
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図書館で。
イギリスで仕事をしている、旅行者ではない労働者の(でも外国人の)目から見たイギリス観。住んでなければわからない、知らない事は多いんだろうなぁ、と思いました。が。比較対象として日本が出てきますが日本も今やそれほど夢のようなよい国ではないのよね、と思いながら読みました。
サッチャー元首相への攻撃はある程度まで読み進めてげんなりしました。現代イギリス政策の批評本というわけではないので軽めに済ませてもらった方が読みやすかっただろうなぁ、と。何が良いとか悪いとかでもないし比較文化というのはなかなか難しい分野だな、と思いました。日本は義理・人情というよりも周囲の目を異様に気にする、もしくは気にしないと生きていけないような歴史があったからああなったのであって…。今では日本も大分変っていると思います。が、それを一概に政治の所為にしてもねぇ。あ、でもゆとり教育とかは政策だったのか、そういえば。
それなりに面白く読みましたがそれほど続けて読みたいという本ではありませんでした。 -
イギリスでリドリー・スコット邸のハウスキーパーなどしながら暮らしている著者がイギリスをばっさり斬る。1970年代から、途中ブランクはあるもののイギリス暮らしの長い著者。1990年代のイギリスには文句タラタラで、今生活している国をそんなに悪く言うのも見苦しいなあと思うほどなのだが、サッチャー以降のイギリスがそういう国だったということなんだろう。1972年に初めて住み始めたときは素晴らしい国だと思ったらしいし。
この本の最後のほうで、ブレア政権が発足したことへの期待を述べているけど、その後のイギリスは著者はどう見ているのだろう。何冊も同様の本を書いているので、そこに書かれているのかな。 -
階級社会について本を探していたら、視点が違うものを見つけたので買ってみた。英国礼讃ではなく暮らした人だからわかるダメなところを辛口で切っている。後半、文に容赦がなくなってくると「その視点は個人のこだわりが過ぎるのでは」と思うところもあるが、知らない英国観を知ることができてよかった。
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イギリスって私は行ったことがないけれど、「イギリス人と日本人は国民性が似ている」と何度か聞いたことがある。でもこの本を読むと、そうでもないかもとも思える。
どちらにせよ、在住者からの目線で書かれるものは赤裸裸で面白いです。 -
イギリス行く前に目に入って
「面白そうだ」と衝動的に買い(私は大概衝動的に本を買いますがね。)
イギリスに向かう飛行機で読んだ本
の、今更レビュー(笑)
日本人は、イギリスに対してなんか文句なしの畏敬を
抱いてたりするんですが、
「そんなことないよ~。こういう紳士じゃない人たちも沢山いるよ~」
と書いてある本
著者は、元々夙川で外国人の邸宅のハウスキーパーをしていたんだけど、
(その前に英国に渡り、イギリス人と結婚してます。その後離婚。)
その後、再度英国に単身渡り
イギリスでは日本人があまり住まない貧困街に暮らしたり、
「エイリアン」の監督リドリー・スコットのハウスキーパーになったりして、
内部から見たイギリス、住んでいる人にとってのイギリスの、
そしてイギリス人の性質の、
いいトコロ、悪いトコロなどを書いています。
こういう、実生活に基づいた本を読んだ事なかったので、
かなり面白かった
外から見た感じだと、みんな優雅に古い家に住んで
のんびりと暮らしてるんだと思ってたけど、
やっぱり、そうじゃない人も、そうじゃない地域も
沢山あるんだよね。
ただ、書いたのがブレア首相が首相になる前の話なので、
今よりもっともっと景気とかが悪かったときの話なので、
書いてあるよりも地下鉄はきれいだったし、
治安も良かったので、その点は安心しました (笑) -
おもしろかった。
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痛快!!
英国人の気質をこれだけ滅多斬りにしてくれた人は居ないのでは無いでしょうか?
楽しい一冊です。 -
辛口で有名らしいがさほどでも。これを辛口すぎるって方はどれだけあっちに夢を見てるんだ、って思っちゃったりしないことも…うん。
ただしおばさん的ではあるかな、良くも悪くも。
日本もメイドさんて職が一般化すればいいのにね。小金持ちは多いんだから。所得の再配分になるし。明治とか…いや戦前くらいまではもうちょっと一般的だったように思うんですが。
高尾慶子の作品
