最愛 (文春文庫 し 35-7)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 100
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  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167131159

感想・レビュー・書評

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  • 18年音信不通だった姉が意識不明との連絡を受けた
    小児科医の男が主人公のお話
    主人公は知られざる姉の人生を追う
    姉は殺人の前科のある男と結婚していたことも
    すぐにわかりびっくり
    主人公は姉に届いた年賀状をもとに
    話を聞き歩き情報を得ていき・・・
    徐々にあきらかになる姉の人生そして・・・
    楽しめるストーリーでした
    楽しめるというか引き込まれるという感じでした

  • 面白かったがバッドエンド。
    再読は無し。

  • どんな風に進むのか知りたくて途中まで サクサク面白く読んだ。どこへ向かっているのか全然わからずに。
    伊吹正典がやっと現れたところから 話が急展開して ビミョーな方向へ。
    それにしても こんな結末が待ってたなんて思いもよらなかったなぁ。全く想定外。最も重い読後感。すごい脱力感に襲われた。ある意味すごいイヤミス。

  • 途中までかなりおもしろかったのに、あんなエピソード入れてほしくなかった。気分が悪くなった。

  • 半分近くまでは、引き込まれて読んでいましたが、そこからだんだんと違和感に襲われるようになりました。

    読んでいる内容からは、悟郎の考えたような推理には到達できず、伊吹正典や小田切刑事の人物像が、とても強引な設定に思えてなりませんでした。

    ただ、何年も離れていた肉親を懸命に追いかける理由は分かった気がします。

  • ミステリのタイトルが『最愛』ときたら、もうバッドエンドしか考えられませんでした。
    だから、最初から先入観を持って読んでしまったのです。

    主人公と姉は子どもの頃に両親に死に別れ、それぞれ別の親戚に引き取られていきました。
    そして、それが二人の運命を大きく引き離していくことになったのです。
    仲のいい姉弟だったようなのに、音信不通状態で18年。
    突然の連絡は警察からで、銃弾を受けて意識不明とのこと。

    主人公の悟郎はもう長くは生きられないであろう姉の、今までの人生を知るために、姉の知り合いを訪ね歩きます。
    いくら身内とはいえ素人が一人の人間の半生を追うのは容易なことではありません。
    正直まだるっこしいのですが、そのまだるっこしさが退屈ではなく、早く真相を知りたいような知ってはいけないような、不安に襲われてしまいます。
    そしてそれは悟郎の気持ちと同じはず。

    なのに読み進めると、悟郎の反応が微妙に納得いかなくなっていきます。
    18年も会っていなかったくせに、何、わかった気になっちゃってるのよ。

    真保裕一らしい丁寧なプロットの作り方と、それにもかかわらず不安定な主人公の心の揺れ。

    最後のシーンについては、私は納得がいかないけれど。
    というか、許せないけれど。
    『最愛』って、無私の愛情のようにも、単なる独りよがりのようにも思える。
    正解はどこにもないのだろう。

    ”千賀子という人物の造詣がもたらす違和感。それを追う悟郎の反応がもたらす違和感。読者に隠されているのは真相だけではない。”
    この大矢博子の解説に尽きる。

  • 作者らしく読み応えのあるストーリー

  • 久しぶりに真保作品を読んだんですが、こんな作風でしたっけ?少々、千賀子の設定に無理がありすぎて、無理から話を作ったように見えます。作中人物らの『正義』や『愛』の歪さに苦笑…(-_-;)。ちょっと違うだろ

  • 真保裕一『最愛』は不思議なミステリーである。「僕」の姉がこの物語のキーパーソンではあるが、いきなり事件の被害者として登場し生死の淵をさまよっているため、実際には活動しないわけである。「僕」と姉との関係から、過去の姉の行動やその行動原理が明らかになっていき、最後の事故に会う顛末やその理由が明らかになっていく。

    ただ、多くの読者が指定するように、「僕」の最後の告白は少々作者よりで、ミステリー好きな読者にとっては、多少ルール違反ともいえるような展開ではあった。

    しかし、これをミステリーとしてではなく、「僕」の人生録として読み込んでいくと、あそこで「僕」が語るのはやむを得ないというか、ストーリーとして納得感がある展開であると思う。親を亡くした姉弟がやむを得ず引き裂かれた環境と必然的に至る姉弟愛を事件を、読み解いていく過程で明らかにしていくという手法はチャレンジングだ。

    一般的ではない家庭環境が生み出してしまう不幸を小説の形で世に問う真保裕一の熱い想いが垣間見れた。

  • いつになったら面白くなるかと読み進めるも、最後までイマイチ。オチも微妙で読後感悪し。

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著者プロフィール

真保裕一(しんぽ・ゆういち)
1961年東京都生まれ。91年に『連鎖』で江戸川乱歩賞を受賞。96年に『ホワイトアウト』で吉川英治文学新人賞、97年に『奪取』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞長編部門、2006年『灰色の北壁』で新田次郎賞を受賞。他の書著に『アマルフィ』『天使の報酬』『アンダルシア』の「外交官シリーズ」や『デパートへ行こう!』『ローカル線で行こう!』『遊園地に行こう!』『オリンピックへ行こう!』の「行こう!シリーズ」、『ダーク・ブルー』『シークレット・エクスプレス』『真・慶安太平記』などがある。


「2022年 『暗闇のアリア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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