ウォッチャーズ 下 (文春文庫 ク-5-6)

  • 文藝春秋 (1993年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784167136147

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

人間の言葉を理解する知性を持つ犬アインシュタインと、軍事兵器として開発されたアウトサイダーの物語は、深い感情を呼び起こします。特にアウトサイダーの哀しみと、彼が抱える運命は心に響く要素です。章のタイト...

感想・レビュー・書評

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  • 国の研究によって人間の言葉がわかる知性を持つ犬アインシュタイン
    同研究の軍事兵器として開発されたアウトサイダー
    自分の意思に関係なく怪物として生きるしかないアウトサイダーが哀しい。

    章に「守護者」というタイトルがつけられていた。本のタイトルであるウォッチャーズは、家族や友人などお互いを守る者と言う要素もあるのだろうけれど「アウトサイダー」が自分の醜い姿を見られたくないため必ず目をくり抜いて殺す。"彼の姿を見た者達"という解釈もできるような話だった。

    上巻では脇役だった人が意外に活躍するながれはやはり好物です。こういうベタさがないと物足りなくて…助かります。
    そして殺し屋ヴィンス…仕事をする際「(命をくれて)ありがとう」と涙を流しながら被害者の命のエネルギーを吸収し「不死身」になることが目標という考えの人物だったので、純粋にそれを目指して仕事をしてるのかと思いきや、アインシュタインを捕獲して金を手に入れたいという下衆な要素も持ち合わせてる狂ったバランスでやっぱりこういう変態を描かせるとクーンツすごいなって思いました。ちょっと濃すぎたけどヴィンスが動き出してからは怒涛の展開でした。
    終わり方もよくあると言えばそうなんだけど、良し。

    …そして後継作品(現在2021年4月17日)はどういうことになってるのか楽しみなので読んでみます。

  • ウェスパーズを初めて読んでクーンツに魅せられ、ほかにも読んでみたいと思っていたところで、本作を見つけた。犬好きにオススメ本としてよく紹介されているが、犬には興味がないからと敬遠している人にも読んでみてほしい。
    愛すべきアインシュタインはもちろんだが、本作ではアウトサイダーの存在も本に深みを与えている。ただの敵、化け物としてではなく、アインシュタインと同じようにつくられながら、与えられた凶暴さと醜い見た目のせいで、人から愛されず孤独に生きるアウトサイダーがとても可哀想だった。
    コーネル家に侵入し、アインシュタインが人間に守られながら暖かい場所で暮らし、ミッキーマウスのプレゼントをもらっているのをみた時、彼はどんな気持ちだったのだろうか…。
    敵を倒してハッピーエンド、という単純なストーリーではないところがよかった。
    またクーンツの別の作品も読んでみたい。

  • (上巻の感想からの続き)
    しかしこの結末で非常にニュートラルな感慨を抱け、最後の静謐なエピローグがより際立って感じた。
    これこそがまさに単なる物書きと作家とを隔てるサムシング・エルスなのだ。
    しかもクーンツの悪い特徴である素っ気ない結末で締め括られるわけでなく、カチッと最後のピースが当て嵌まるかの如く、素晴らしいエンディングを用意しており、心にずっしりとストーリーが残った。殺し屋ヴィンス、追跡者レミュエル、これら脇役が全てプロットに最後の最後まで機能しているのもクーンツにしては珍しい。
    文句なく満点である。

  • 面白い!
    知性と気高き魂を持つ犬、これが本当に魅力的です。
    途中に入る殺し屋のシーンは、ちょっとしんどいけど、
    この犬に関わる人々が、心惹かれてしまうのが、よく分かる。
    でも、それと同時に、アウトサイダーの悲哀と絶望を思うと、泣けてくる。

  • 最後は、やはりアメリカ的であった。
    アウトサイダーの最期がつらいが、ハッピーエンドでよかった。

  • 後半、アウトサイダーの掘り下げにもう少しページを割いてくれたら、この可哀想な生き物のラストシーンがもっと活きたなぁ、と。
    ヴィンスみたいな狂人の出番が多かったので、余計にそう感じてしまう。

  • 文句なしの一気読み星5つ!

  • この作家の本は 読みやすいし
    犬が大好きなので とても楽しめました。

  • カリフォルニアが舞台で、いくつか地名が判るところもあり、懐かしく感じた。ラスベガスのホテル、小さく雰囲気の良いカーメル、海辺のビッグサー。

    話が上手くいき過ぎ、まとまり過ぎとも思えるが、とても落ち着く終わり方が心地よいのも確か。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    森で拾ったその犬には、なにか知性のようなものが、意志に似たものが感じられた。孤独な中年男のトラヴィスは犬に〈アインシュタイン〉と名を与え、半信半疑の対話を試みる。徐々にわかってくる信じがたい事実。それにしても、犬は何を警戒しているのだろう。繁みの陰に、暗闇の奥に、なにか恐るべき“もの”がひそんでいるのか。

    クーンツの作品はあまり難しい事考えて読むと目が覚めて駄作認定しがちですが、毎回ハッピーエンドで終わる事を受け入れて、水戸黄門でも見ているつもりで読むとあら不思議みんな名作に。この作品はアインシュタインの可愛らしさにやられる為に読む本です。犬好きならば絶対胸キュンです。ロボットインザガーデンでロボット君にキュンキュンした人ならその3倍は胸キュンのはずです。

  • 久々の再読。何か色々な意味で古臭くなってる。アメリカの敵=ソヴィエトという発想が古い。強く世慣れた男と世間知らずの美しい女という組み合わせもしかり。
    だけどそんな欠点などどうでも良いほど、知性を持った犬アインシュタインへの深い愛情にあふれている。人の知性に加え犬らしい献身的な愛情を備えたアインシュタインは、出会った人皆を虜にする。異形のモンスターとして作られたアウトサイダーの哀しみも描かれていて、最後は大満足だった。

  • みーんな、良い人。

    最近は、疑り深い人生なのでこんなに純粋な人々に触れると心が洗われます。

  • 20歳の頃、入院先の看護婦さんに薦められた本。
    当時は気が付かなかったけど、これ要するに“犬猿の仲”なのか(´・ω・`;)

  • 犬好きにはたまらないだろうな。レトリバーの賢さと無邪気さ優しさがよく出てる。天才犬アインシュタインが言った「(離れたら)ぼくもさびしくて死んでしまう」に泣きそうになった。一匹の犬によって、孤独を救われ生きる意味を見出す男と精神的な檻から抜け出し見る見る人生が花開いて行く女性とが結びついて行く様子がほのぼのと楽しい。この2人と1匹を中心にボンドばりの活躍を見せる老弁護士や獣医などやがてはファミリーとも言えるような絆が広がって行くのが嬉しい。この他に捜査官と保安官の友情など、おぞましさと緊張のなかに暖かさがあり、さらに特筆すべきはアウトサイダーと呼ばれる怪物への哀れみと悲しみが強く心に残る点などまさにクーンツの面目躍如といった作品である。2013.10

  • ウォッチャーズとは、主人公夫妻と犬を狙う人々のことだった。

    アメリカのエンタメらしいどんでん返しは、今見ると20世紀の香りがする。

    たぶん作者は犬好きなんだろう。

  • 面白かった。けど、何か物足りなさが残った。
    物語を追いながらもっとSF的で派手な展開を期待していたからかも。

  • ほのぼのした犬と飼い主との交流に見せかけてモンスターパニック、に見せかけて、最後はよくわからない謎の感動の物語(?)

  • 下巻からは急展開で物語は進み、あれよあれよと終焉へ。ハッピーエンドかどうかは人による結末。個人的には、ハッピーともバッドとも思える。それにしても、最後の最後は少し物足りなかった。

  • 2011年12月14日読了。

    下巻はほぼ一気読み。
    アインシュタインがどうなるのかとか、すっごい気になって。

    でも、読み終わってみるとアウトサイダーの哀れさのみが心に残った。
    彼(?)の部分の話ももうちょっとあってもよかったかな。

  •  孤独な中年男、トラヴィスが森の中で出会ったそのレトリーヴァーには不思議な力があった。人間と同様、もしくはそれ以上の知性があったのだ。
     彼はその犬に“アインシュタイン”という名を与え、半信半疑の対話を試みる。徐々に解明されていく信じがたい事実。遺伝子操作、動物実験、そして2頭の対照的な生物……。

     人間の正の部分を象徴したアインシュタインと、それと正反対の生物“アウトサイダー”は、互いに深い絆で結ばれている。アインシュタインはアウトサイダーを嫌い、また、アウトサイダーはアインシュタインを憎むのだ。私には、憎むべき対象であるはずのアウトサイダーの方が、より人間臭く感じられた。
     また、アインシュタインはもちろんのこと、トラヴィス、彼と同じく孤独な環境にいた女性、ノーラと、そしてアウトサイダー、それぞれの成長過程にも目が離せない。

     ま、動物はかわいいよね。

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著者プロフィール

松本剛史(まつもと・つよし)
1959年、和歌山県生まれ。翻訳家。東京大学文学部社会学科卒。チャイナ・ミエヴィル『オクトーバー』(筑摩書房)、ハンナ・ティンティ『父を撃った12の銃弾』(文藝春秋)など訳書多数。

「2022年 『パンデミック監視社会』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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