サリンジャーをつかまえて (文春文庫)

  • 文藝春秋 (1998年4月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784167136208

みんなの感想まとめ

サリンジャーという作家のミステリアスな人生を追った評伝は、彼の作品やプライバシーに対する姿勢を深く掘り下げています。特に、サリンジャーがメディアをシャットアウトして隠遁生活を送る中で、著者が彼の足跡を...

感想・レビュー・書評

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  • 『ライ麦畑でつかまえて』の作者サリンジャーの評伝。しかしながら、サリンジャーという作家が出版社嫌いというのは知っていたけれど、これはすごい。「隠者」なんて言われてるんですねえ。ほとんど推測的な資料しか残してないサリンジャーの軌跡を追って伝奇作家が資料収集する過程は下手なミステリよりよほど面白い。この本の初稿はサリンジャーの告訴、出版差し止め請求を受けるのだけれど、作者は2度にわたって書き直しを行い、ついに裁判にも勝つことができるのですね。
    作家論というのは、物語を研究する上では作品論とは両輪となるべきものだから、この著作が世に問われるまで、ひとりの有名な作家が厚いミステリアスなベールで覆われていたこを考えると妙な気分になります。

  • J.D.サリンジャーに興味がある方におすすめ。
    「ライ麦畑でつかまえて」を読んだあとくらいに
    読んでみるといいと思います。

  • サリンジャーってアメリカ文学のグレタ・ガルボだったのか(笑)。1961年以降、サリンジャーは郊外に隠遁してメディアをシャットアウトする暮らしをしていた。サリンジャーに心酔していた著者は、サリンジャーを追い求めた果てに当のサリンジャーに訴えられる。伝記としての側面以外に、プライバシーの権利対知る権利の貴重な判例という側面が面白い。既に刊行された書簡ではなくて、未刊行だけど大学図書館にあって誰でも閲覧できる私信の引用、というところがみそですね。長生きして待つしかないかもよ>ハミルトンさん。
    あたしがサリンジャーに初めて出会ったのは14、5歳の頃、友人からもらった数冊の文庫の中に「フラニーとズーイー」の角川文庫版があった。ライ麦畑より先にグラス・サーガから入ってしまったのだ。次がナイン・ストーリーズだったか。ライ麦とかそれ以前の短編を後から読んだけれど、冗長だったりツメが甘かったり、はっきりいって完成度が低かったのでぴんとこなかった。この伝記でわかったんだけど、あれは掲載誌が違うんだね。『ニューヨーカー』誌以前と以後で、彼の文章ははっきりと変わった。より緊密な構成、簡潔な文章になっている。完成度が高い。これはニューヨーカー誌編集者のレベルの高さということか。

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