青い雨傘 (文春文庫 ま 2-13)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 67
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167138134

作品紹介・あらすじ

なぜ怪獣の名前には「ラ」が付くのか、ブランコが春の季語になった理由、ビキニの水着はいつ誕生したか…。思わずニヤリとさせられる問いが、日本文学、世界歴史の大問題につながって、アッと驚く謎解きへ。ハタと膝を打ち、快哉を叫びたくなる、これぞ名エッセイの楽しみ。ご存じ丸谷さんの名調子24篇。

感想・レビュー・書評

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  • 谷川俊太郎さんの『ベートーベン』という詩を扱ったエッセイがたいへん気に入った。丸谷さんはこの詩から芸術活動におけるライターとプレイヤーの関係に話を展開させていくのだけれど、その自然な話の運び方には感心すること頻りであった。この辺の事情については解説で仏文学者の鹿島茂さんが指摘していて、丸谷さんのエッセイはその内容もさることながら、話の運び方が実に見事である、と読者に丸谷氏が用いているレトリックにも注目するよう促している。

  • 前にも書いたやうに思ひますが、時折無性に丸谷氏の文章を讀みたくなる事があります。
    しかし小説家としては寡作ですからね。仕方なくエッセイです。もつとも文筆かとしての丸谷氏の本職はこちらの方なのですが。(本当の本職はフランス文学者)
    あひかはらず旨いですね。肩に力が入る事無く淡々と。獨特の歴史的假名遣ひです。
    時折といふか、しよつちゆう脱線するのも藝の内。時に嘘つぽい説も有りますが、そこは知的遊戲と割り切りませう。
    ただ、昔讀んでた頃より冗長になり、少しだれてしまふやうな氣がします。もつとも、こちらが年を取つたせゐかも知れませんけどね。
    ちなみにこの文章”NOX
    INSOMNIAE(
    http://yasuda.homeip.net/misima/misima.html)”で訳させてもらいました

  • 1998.10.1 ~ 11 読了

  • ちょっとペダンチックにすぎる。

  • 丸谷才一のエッセイはふむふむと勉強になることたくさんで楽しいね。

    後醍醐天皇の「醍醐」は乳製品を指す意だったのか!?

    解説も秀逸だった。

  • 文春文庫 ま-2-13

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著者プロフィール

大正14年8月27日、山形県生まれ。昭和25年東京大学文学部英文学科卒。作家。日本芸術院会員。大学卒業後、昭和40年まで國學院大學に勤務。小説・評論・随筆・翻訳・対談と幅広く活躍。43年芥川賞を、47年谷崎賞を、49年谷崎賞・読売文学賞を、60年野間文芸賞を、63年川端賞を、平成3年インデペンデント外国文学賞を受賞するなど受賞多数。平成23年、文化勲章受章。著書に『笹まくら』(昭41 河出書房)『丸谷才一批評集』全6巻(平7〜8 文藝春秋)『耀く日の宮』(平15 講談社)『持ち重りする薔薇の花』(平24 新潮社)など。

「2012年 『久保田淳座談集 暁の明星 歌の流れ、歌のひろがり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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