思考のレッスン (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 694
レビュー : 65
  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167138165

作品紹介・あらすじ

思考の達人・丸谷さんが「どうすればいい考えが浮かぶか」のテクニックを伝授。「仮説は大胆不敵に」「ひいきの学者をつくれ」「ホーム・グラウンドを持て」「文章は最後のマルまで考えて書け」…。究極の読書法、文章を書く極意、アイデアを生むコツが満載。レポートや論文を書く時に必携の名講義。

感想・レビュー・書評

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  • 本書にも現れているが、丸谷才一の考え方やものの見方は面白いなぁと思うときがある。こだわりがあったり、裏づけがあったり、など。本を読む限りでは、害になる事は無いと思う。普段は我々が、あまり気にしないところを指摘していると思う。ヒントもあるが、どうでもいいこともあり。
    白玉クリームあんみつ、については著者と同意見。即物的で考えなくとも分かってしまう、デジタルな名前の付け方で、色気が無いと思う。
    本を読むコツ、インデックスリーディングは出来そうに無いと考える。本の大筋を捉えることばかりで、言葉には注目していないと思う。人物表、年表については、同感。出てきたら、すぐに書き留めないと、忘れてしまい、後から誰だ?と探すのが大変。という経験は、何度もした。
    敬語が邪魔になる時、首相某のあと、変な敬語が増えたと感じる。口からすらすらと出てくる。おかしいなと感じたら、直す努力をしないと。直すためには、大変な時間と労力がかかる。
    発見したこと、丸谷と三島は同年であった。

    読書の効用
    1 情報を得られるということ
    2 本を読むことによって、考え方を学ぶことができる
    3 書き方を学ぶということ

  • 始めは 同業者批判本に見えましたが、徐々に 目からウロコが 落ちまくります。本の読み方、考え方のコツ満載の本。私の読みたい本が 一気に増えました


    文筆業者は まず 第一に 新しいことを言う責任がある

    日本文学論について
    日本の小説は なぜ こんなに景気が悪いことばかり扱うのか、という著者の疑問から始まる。自分のために書くのが純文学、他人のために書くのが大衆文学に対して、自分と他人を分けてしまったのが、日本文学の不幸。自分と他者のために書くのが 文学のあり方なのに

    読書について
    読書の効用は 情報、考え方を得られ、書き方を学べる。本は 忙しい時に読むべき、暇な時は ものを考える

  • 白玉クリームあんみつを夏の月と表現する奥ゆかしさは今の若い人にはもうないなと感じた。
    夏の月だなんて考え方にむしろびっくりしました。そんな言い方紛らわしい!何が入ってるかわからないじゃないか、と思ってしまう。確かにレトリック欠如してます(笑)

  • 会話形式で読みやすい良書。
    文学をこよなく愛しているのが伝わってくる。

    日本のレトリックの欠如を挙げる。
    「白玉クリームあんみつ」は昔なら、比喩的に「夏の月」というような名前がついたものだと。今は直接的で奥ゆかしさを失ったと。

    思考の準備としては、まずは読書をすること。
    そして、面白がって読むこと。いやいやでは意味がないし、何も残らない。
    読書の効用は
    ?情報を得られる
    ?考え方を学ぶ事ができる(思考のプロセスを追う)
    ?書き方を学ぶ事ができる
    本選びのこつは、書評を読むこと。お気に入り書評貨を探すこと。そして、書評家の書いた作品を読むこと。
    本を読むときには、文体=言葉の使い方に気をつけながら読むことが大切。筆者がなぜその言葉を使っているのか、意味は何なのかを考えながら読む。

    思考のテクニックは
    ?「比較と分析」ほかの作品と比べてみて、それから分析をすること。
    ?「仮説」を立てること。
    ?多様なものを要約、概括してそこからひとつの型を生み出すこと。

  • インタビュー形式で書かれた、本の話。
    著者の思考法、読書テクニック、考えるコツや書くコツなどが書かれている。インタビュー形式のため話があちらこちらに飛び、ややまとまりに欠ける。意味のある、面白い文章を書こうという著者の姿勢には賛同するが、エッセンスはあちこちに散らばっているため、必要に応じて自分でまとめ直したほうが良いだろう。
    また、読者としてかなり文学に通じた人を対象にしているようで、浅学非才の身には未読の実例が非常に多かった。
    著者は1925(大正14)年生まれとあるが、確かにかなり古い時代の話題が多い。その一方で出版が2002年になっているだけあって、ところどころについ最近の話題も顔を出す。不思議な感覚だ。

  • メディアマーカー読了RSSで興味。

  • 著者独特の本を読んで考え、そして答えを書くまでのコツをまとめた本

    目次
    <blockquote>1 思考の型の形成史
    2 私の考え方を励ましてくれた三人
    3 思考の準備
    4 本を読むコツ
    5 考えるコツ
    6 書き方のコツ
    </blockquote>
    この著者は、小説とかそういうジャンルで活躍されている方なんですね。
    だから、例とか出してくる事柄が、国文学のジャンルに偏っている。そのため、最初の二章は非常に読みづらかった……。
    そういうものに通じている方は前置きとして楽しく読めるのではないだろうか?

    本題は3章から。
    ・読書の効用:情報を得られる・考え方を学べる・書き方を学べる
    ・<b>ホームグラウンドを持つ</b>→既に頭の中にある資産を使って考える
    ・インデックス・リーディング
    ・仮説検証(比較と分析)
     ・さまざまな外見をしているものの中に共通する点を見抜く
     ・名付け
    ・文章力(日本語の特性を知る/接続詞の使い方)

    さっくり箇条書きにしてみた。
    割と他の本でも似たような事が書いてあったりする。あまり変わらないのかな……。
    一つだけ挙げると、太字のホームグラウンドを持つというのは、かなり有効なんじゃないかなぁ。
    まず何かについて自分なりの考えが出るくらいの土台固めをしている領域。
    仕事のことだったり、今やってる趣味のことだったりするけど、これだったら人に語れるレベルのこと。
    それが一番イメージしやすいし、他の領域で概念を理解する際にも活用できる。

    コンピュータの仕組みを、ゲームのキャラで解読してみたり、スポーツに置き換えてみたり。
    いろいろ方法はあるけど、それを一言で言うと「ホームグラウンドを持つ」ってことなんだろうなぁ。

    トータルで言うと、やっぱり論文を書く時に読ませる本みたいな。
    それは最後の解説がまんまそのとおりって感じで、これだけ読めばおよそエッセンスは取れる感じ。

  • 正しくて、面白くて、新しいことを、上手に。

    読書の効能。
    情報入手
    考え方を学べる
    書き方を学ぶ

    良い仮説
    多様なものの中に
    ある共通する型を発見する能力

    アナロジー 類推 類比

    ものを書く時は
    頭の中でセンテンスの最初から最後のマルまで作ってから書く。

    238谷崎潤一郎のくだり。接続詞がすばらしい。
    が、しかし。
    鯛こそは。

    文章のコツ。
    書き出しに挨拶は書くな。
    とにかく休まないで、逆戻りしないで、前へ前へと進む。
    中身が足りなかったら、考え直せ。
    そして、パッと終われ。
    人に語るに値することを書く。

  • *メディアマーカー

  • ・多様なものの中に、ある共通する型を発見する能力、それが仮説を立てるコツ
    ・ものを書くときには、頭のなかで最初のセンテンスから最後のマルのところまでつくれ
    ・書き出しに挨拶を書くな。書き始めたら、前へむかって着実に進め。中身が足りなかったら、考え直せ。そして、パッと終われ

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著者プロフィール

1925-2012。作家・英文学者。山形県生まれ。東京大学英文科卒。「年の残り」で芥川賞、『たった一人の反乱』で谷崎潤一郎賞など受賞多数。他『後鳥羽院』『輝く日の宮』、ジョイス『ユリシーズ』共訳など。

「2016年 『松尾芭蕉 おくのほそ道/与謝蕪村/小林一茶/とくとく歌仙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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