世界悪女物語 文春文庫

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 330
レビュー : 38
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167140052

作品紹介・あらすじ

美貌と権力を携え、その魔性と残虐性によって人びとを恐怖に陥れた世界史上名高い12人の悪女たち。並外れた虚栄心、戦慄すべき美への執着、狂気の如き愛欲-罪悪の果てに身を滅ぼしていった女たちの劇的な生涯を、今なおカリスマ的人気を誇る耽美と悦楽の作家・渋沢龍彦が1960年代に記した人物エッセイ集。

感想・レビュー・書評

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  • 世界の悪女はスケールが大きい!男を翻弄し歴史をも動かしたという点では、メアリ・スチュアートとクレオパトラ、殺害した親族の数では即天武后が悪女中の悪女といえる。

    http://naokis.doorblog.jp/archives/historical_wicked_women.html
    【書評】『世界悪女物語』〜男を惑わし国を破滅に導く悪女は誰だ?



    <目次>
    ルクレチア・ボルジア/15世紀イタリア
    エルゼベエト・バートリ/17世紀ハンガリア
    ブランヴィリエ伯爵夫人/17世紀フランス
    エリザベス女王/16世紀イングランド
    メアリ・スチュアート/16世紀スコットランド
    カトリーヌ・ド・メディチ/16世紀フランス
    マリー・アントワネット/18世紀フランス
    アグリッピナ/1世紀ローマ
    クレオパトラ/前1世紀エジプト
    フレデゴンドとブリュヌオー/6世紀フランク
    即天武后/7世紀中国
    マグダ・ゲッベルズ/20世紀ドイツ




    2014.12.10 スゴ本より。河出文庫、文春文庫版がある。
    2014.12.19 読書開始
    2014.12.28 読了

  • 西洋悪女物語+則天武后。まさかの則天武后逆転満塁ホームラン。恐るべし破壊力。私感もあってか、メアリ・スチュアートが魅力的に描かれていた。女性の強さ、弱さ、気高さやしたたかさ等様々な要素を読み解くことができる。

  • 2003年(底本1964年)刊行。

     主に西洋の中世・近世史における「悪女」12人の人物評伝。

     悪女と言いつつ、桐生操の同種の書で出てくる悪女よりは遥かにまともな人物が多いので、些か拍子抜けではある。
     これが「悪」(姦通・近親相姦・毒殺魔等々)の徹底的追及を避けたことによるのか、あるいは下品に陥りがちな「悪」を著者の文体が和らげたのかは判然としないが…。

  • 世間一般では悪女と捉えられているものの、著者が悪女と思って書いていないためか読んでいて悪女とは感じられない女性もいました。
    また、この手の本はゴシップ的に面白おかしく書こうと思えば幾らでも書けるのに、そういうのがないことも好印象。

  • 悪女とは何たるものか。
    本書には、意外な人物も屡々現れる。
    小さな此の世界では、自身の持つ能力(容姿も含め)を理解し、それを利用して金銭を得る狡猾さを示す事が殆どだろう。其れ故に、国家権力と云う余りにスケールの大きな此の本の価値観を、現代人の私には些か計り知れない所が多い。
    殺戮の残虐さよりも、恐らく権慾の方が尽きる事の無い分、悍しいのだろう。つい残虐な殺戮に目が行き勝ちだが、悪女の根底は其所に在る。

    澁澤氏の文章には、矢張り感服させられる。臨場感に溢れる訳でも無く、ただ流麗さを感じさせる。

    内容的には然程興味を懐けなかったが、こうした価値観や言葉に触れるのは決して無意義な事では無いだろう。

  •  初めての澁澤龍彦。反道徳的でアンダーグラウンドなイメージを持っていた。けれど、これを読んだ限りではそんなには。まだまだ読み足りないか?

     文章は読みやすい。語り口が巧妙。もともと歴史物は嫌いじゃないので興味深く読むことができた……が、惜しむらくは俺に西洋史の知識がないこと。高校の頃もう少し真面目に世界史に取り組んでおくべきだったと反省することしきり。あとがきにて著者も語っていることだが、世界悪女物語と名付けられているこの本の悪女の殆どはヨーロッパの人間。やはりある程度西洋史の予備知識があった方が楽しめただろうな。

     あと、悪女と銘打ってはあるけれど、これ本当に悪女? と思う人物がちらほらいるのは記しておこう。中には「600人以上もの若い娘を殺して、その血の中に浸った」というエルゼベエト・バートリのような、これぞ悪女というべき女もいるんだけど、ナチスのマグダ・ゲッベルスなんかはどの辺りが悪女なのかわからなかった。いや、悪女じゃなくても面白く読めたから構わないんだけどね。

  • 私は性悪説派の人間なので、誰しもが悪女になる素質を持っていると考えている。どれだけ純真無垢な心を持った人でも、誰かのちょっとした言動や何かしらの経験がキッカケとなり、とんでもない極悪人になり得ることはあるだろう。そう思うと人ごととは思えない、ちょっと怖い一冊。

  • 解説・美輪明宏

  • 山崎洋子といい桐生操といい、悪女やらのお話は大好きなのです!
    澁澤の描く悪女は淡々としていていながら、非常に美しい!

  • 小学生の頃、姉が持っていたのを読んで衝撃を受けました。
    (私が西洋史好きになったきっかけかも)
    とっくに絶版になっていると思っていましたが
    まだ購入出来ましたので嬉しかったです。
    いろいろなタイプの女性が載っていますが
    やはり歴史上に名を残した女性はやはり惹きつけるというか
    とても魅力的です。
    書かれた年代もあり差別的表現があるのでご容赦下さいと
    但し書きもされていますが全然気になりませんし
    一度読んだ物でも新鮮な驚きが詰まった名著です。

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著者プロフィール

1928年東京生まれ。東京大学仏文科卒。フランス文学者、エッセイスト、小説家、翻訳家。マルキ・ド・サドやジョルジュ・バタイユの著作の翻訳・紹介をする一方、人間精神や文明の暗黒面に光を当てる多彩なエッセイを数多く発表。晩年は小説を発表するようになり、遺作となった『高丘親王航海日記』は第39回読売文学賞を受賞した。1987年没。

「2018年 『ドラコニアの夢』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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