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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784167142568
作品紹介・あらすじ
はっと、平蔵が舟の中へ身を伏せた。荒屋敷の潜門がしずかに開き浪人風の男があらわれ、あたりに眼をくばっている。(これほどのやつがいたのか……)平蔵の全身をするどい緊張がつらぬいた。──密偵・おまさの窮地を救うため、ひとり敵地にのりこんだ平蔵の凄絶な剣技を描く「血闘」、のちの展開に大きな役目を果たすことになる、盗賊・大滝の五郎蔵が初登場の「敵」ほか、「霧の七郎」「五年目の客」「密通」「あばたの新助」「おみね徳次郎」「夜鷹殺し」の全八篇。
みんなの感想まとめ
緊迫感あふれる物語が展開される本作では、長谷川平蔵が密偵や盗賊たちと絡む様々な事件が描かれています。平蔵の剣技や人間模様、特に女密偵おまさの活躍が印象的で、彼女の強さと献身が物語に深みを与えています。...
感想・レビュー・書評
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冴えない浪人だった。
小男で醜男、だが滅法強かった。
長谷川平蔵の息子の辰蔵が出会った浪人に持ち込まれた殺しの依頼は…。
/霧の七郎
客の金を持ち出し逃げた女。
五年後、別の生活をしている女の前に現れた男の狙いは…
/五年目の客
平蔵の妻の叔父から持ち込まれた秘密の依頼。
屋敷の男が金を持ち出し逃げ出したという。
屋敷を見張る平蔵の部下たち。
…という捜査物かと思ったら、一人の女を巡って三人の男の本性があらわになるというお話でした。
/密通
平蔵の女密偵おまさが捕えられた。
荒屋敷を見張る平蔵。
出てきた男、身のこなしに寸分の隙がない、相当の手練れどもだ。
おまさを救うため一人忍び込む平蔵。
この時代に寄る辺ない女が生きることの厳しさ、そして強靭さ。
…しかしやっぱり”そうなる”よなあ…orz
/血闘
平蔵の同心、佐々木新助は地味でよき家庭人だった。
だった、のだ。茶屋の女に骨抜きにされるまでは。
女は盗賊の一味。弱みを握られた新助は盗賊たちの手先となるしかなくなり…。
/あばたの新助
男と女の情愛駆け引き。
だが彼らはそれぞれ別の盗賊の一味だった。
相手の何を知るか、どこまで執着するか、そして相手を殺せるか…。
彼らの動きを捕えた平蔵の捕縛劇も絡みあう人間模様。
/おみね徳次郎
平蔵の朋友左馬之助は盗賊一味の隠し宿を見つける。
新たな波に押し流されそうになる老いた盗賊の張り通そうとした意地。
/敵
江戸の闇に蠢く辻斬り、無残に殺され遺棄される夜鷹の死体。
夜鷹殺しと捜査はおざなりになる。
しかし平蔵は動く。夜鷹の命だからと言って軽んじて良いものではない…
/夜鷹殺し
19世紀末あたりに倫敦あたりであった事件が元かな?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
1~4の中で一番おもしろかった!
読めば読むほど、平蔵さんに惚れる。
そして、盗賊の美学みたいなものにロマンを感じる。
全部の話、おもしろかったなぁ。
本編とは関係ないのだけど…
私が読んだものが、1986年の版だったからか、解説を書いている方が奥様に対してだけれど、
「女には「鬼平犯科帳」の真髄は理解不可能である。女なんぞに何がわかるか。」
と書いていて、少しイラっとした。
でも、時代が時代だった!!と思い直す。
そんな昔の日本もしみじみと感じる本でした。 -
鬼平犯科帳 (4)
諸事情により、4巻未読のまま、8巻まで読んでいたのですが、ようやく4巻を読めました。
密偵のおまさ、大滝の五郎蔵、舟形の宗平はこの巻から登場だったのですね。
特に、おまさの鬼平さんへの尽くしっぷりは、ある意味壮絶なものがあります。
鬼平さん率いる火付盗賊改方の検挙率(?)がずば抜けているのも、彼らのような有能で忠実な密偵達の活躍が大きいのだな・・。と思います。 -
『夜鷹殺し』色を売る女〔夜鷹〕殺しが続くなか、町奉行所はこの事件をおもく取りあつかう気配がありません。そのことに対して平蔵は夜鷹も人ではないかと憤ります。彼女らの生きるためのいじらしさ、大切な相手に対する一生懸命さを知る平蔵は事件の糾明に乗り出します。これには囮作戦を手伝った彦十やおまさとともに平蔵の男気に惚れてしまいますよ。
それとは別に『密通』のラストで久栄をからかう二人の仲の良さにヤキモチを焼きたくなりましたよ。平蔵の愛らしさにキュンです。 -
ず〜っと同じような内容だから、途中から飽きるんじゃないかしら?
と思っていたけれど、まったくそんなことなく
安定して楽しめる♪
さらに“おまさ”や“五郎蔵”のような新しい登場人物も出て来て
これからまたまたおもしろそう(^v^)☆ -
墨田区のご近所で、本巻もご活躍。人の業、機縁に震える。
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池波正太郎の連作時代小説『新装版 鬼平犯科帳〈4〉』を読みました。
池波正太郎の作品は先日読んだ『決定版 鬼平犯科帳〈3〉』以来ですね。
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はっと、平蔵が舟の中へ身を伏せた。
荒屋敷の潜門がしずかに開き浪人風の男があらわれ、あたりに眼をくばっている。(これほどのやつがいたのか……)平蔵の全身をするどい緊張がつらぬいた。
──密偵・おまさの窮地を救うため、ひとり敵地にのりこんだ平蔵の凄絶な剣技を描く「血闘」、のちの展開に大きな役目を果たすことになる、盗賊・大滝の五郎蔵が初登場の「敵」ほか、「霧の七郎」「五年目の客」「密通」「あばたの新助」「おみね徳次郎」「夜鷹殺し」の全八篇。
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文藝春秋が発行する月刊娯楽小説誌『オール讀物』に1969年(昭和44年)10月号から1970年(昭和45年)6月号に連載された作品8篇を収録して1976年(昭和51年)に刊行された作品……実在の人物である火付盗賊改方長官・長谷川平蔵を主人公とする捕物帳、鬼平犯科帳シリーズの第4作です。
■霧の七郎
■五年目の客
■密通
■血闘
■あばたの新助
■おみね徳次郎
■敵
■夜鷹殺し
■解説 佐藤隆介
「おなつかしゅうござります」20余年ぶりに平蔵の前に現われ、「密偵になりたい」と申し出たおまさには、平蔵への淡い恋心と語りたがらぬ過去があった(「血闘」)……鬼平の凄絶な剣技に息を呑む本作ほか、「霧の七郎」「五年目の客」「密通」「あばたの新助」「おみね徳次郎」「敵」「夜鷹殺し」の全8篇を収録。
テレビドラマでもお馴染みの鬼平犯科帳シリーズ……原作となる小説も面白いです! 本作品は
過去に男女関係となっていたふたり……そのことに気付かれたと思い不本意ながら音吉に抱かれるお吉と、そのことに気付かず愉しみながらお吉を抱く音吉、その認識のズレがふたりの関係に微妙な影を落とす『五年目の客』、
密偵となるおまさが初登場……おまさと平蔵のかつての恋心が交錯し、物語に深みが加わっている『血闘』、
実直で妻以外の女を知らなかった同心・佐々木新助……女に騙され、女に溺れ、墜ちていく男の悲哀を描いた『あばたの新助』、
夫婦ともに別な盗賊の下で活動している悪党なんだけど、徳次郎の方は妻・おみねの正体を知らないという夫婦関係がユーモア交じりに描かれ、おまさの活躍が見事な『おみね徳次郎』、
盗賊・大滝の五郎蔵が初登場……密偵になるまでを描く『敵』、
が印象的だったかな……連作短篇のカタチを取っており、1篇ずつでも愉しめるのですが、それぞれの短篇が繋がって大長篇としても読める構成なので、順番に読み進めると大河ドラマ的な愉しみがありますね。
第5作以降も順次、読んでいこうと思います。 -
①霧の七郎➡️辰蔵…倅事は頭が痛いね
②五年目の客➡️悪い事はせぬ事
③密通➡️エッチビデオやん…
④血闘➡️おまさピンチ
⑤あばたの新助➡️ハニートラップ
⑥おみね徳次郎➡️Mr.&Mrs.スミス
⑦敵➡️五郎蔵登場
⑧夜鷹殺し➡️将軍も夜鷹も同じ人間 -
このシリーズは勧善懲悪というよりも、人情味のある長谷川平蔵の捌きと、大物悪党を捉える短編が絶妙な
塩梅で混ざっているところにあるように感じます。
おまさの頑なな生き方がいじらしい。 -
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映画の原作と思って読みましたが、
面白かった。
長谷川平蔵 魅力的~ かっこいい~ -
我らがミューズ、おまさが登場の巻。
【霧の七郎】見かけによらない凄い剣士が出る
【五年目の客】勘違い女に気づかぬ男
【密通】久栄さんの伯父ってサイテーね
【血闘】おまさ登場、大ピンチ
【あばたの新助】悪い女にひっかかる部下
【おみね徳次郎】二兎を追う者、一兎は得られた
【敵】五郎蔵、嵌められる
【夜鷹殺し】江戸の切り裂きジャック -
血闘。平蔵の密偵となり働くおまさ。
平蔵が酒に溺れていたとき、昔かたぎの盗っ人の忠助と意気投合。そのときの少女おまさは、平蔵の為ならばと一身をかけていろいろな情報を平蔵にもたらす。
そこまでするのか、というおまさと、密偵のため、命をかけて救出する平蔵。二人の信頼性がよくわかる大好きな一節。 -
霧の七郎
五年目の客
密通
血闘
あばたの新助
おみね徳次郎
敵
夜鷹殺し
「敵」大滝の五郎蔵と舟形の宗平が火盗改方の密偵に。
「夜鷹殺し」自分の身を省みないおまさが切ない。 -
おまささんはそれでいいのか。余りにもつらすぎないか。
助けられるまでに5回も凌辱されて、それでも平蔵さんが来てくれたことを心から喜んで。
心から尽くすおまささん。その命さえ投げ出す覚悟で。
つらすぎないか。彼女にとってそれが幸せなのだろうけれど。 -
鬼の平蔵に対する盗賊達の復讐の連鎖がこの物語の底流を流れているのだが、読者を飽きさせることのない筆致が凄いと思う。「密通」で妻方の伯父に対して仕掛けた場面での最後の一言がふるっている。「あばたの新助」の末期は哀れであった。「夜鷹殺し」の下手人である旗本を斬って捨てる平蔵。本巻解説にもあるとおり、人の世は白と黒に二分できるものではない。最下層の夜鷹であっても人の命に変りはないと思う平蔵。そして、恐らく平蔵が斬らねば、この犯罪は止まらなかったし、最悪御咎めなしとなったかも知れない。そんな含みのある結末であった。
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鬼平の日常を、数多く読むということに、さながらその時代に呼吸するというテーマパークのような効用がありそうだ。
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鬼平犯科帳第4巻。
この巻の平蔵さんは、人情味が増している。
「密通」「あばたの新助」の采配には、じんわりと暖かいものを感じる。
「血闘」では、平蔵の身が心配でヒヤヒヤした。
物語なのに、出てくる人全てが、自由に江戸の街を動いていて、本というよりも、映像を見ている感覚になる。
著者プロフィール
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