新装版 鬼平犯科帳 (10) (文春文庫) (文春文庫 い 4-61)
- 文藝春秋 (2000年7月7日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167142629
作品紹介・あらすじ
相模の彦十の様子がこのごろ何となくおかしい。むかしとった杵柄というやつかもしれぬ。人のこころの奥底には、おのれでさえわからぬ魔物が棲んでいるものだ。彦十をみはる平蔵、密偵たちの活躍を描く「むかしなじみ」他、「犬神の権三」「蛙の長助」「追跡」「五月雨坊主」「消えた男」「お熊と茂平」の七篇を収録。
感想・レビュー・書評
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鬼平犯科帳 (10)
密偵・彦十さんが昔の知り合いにほだされそうになる「むかしなじみ」。
キレ者与力・佐嶋さんの過去の部下が登場する「消えた男」。
この“過去エピソード系”二篇をはじめ、今回も安定のラインナップです。
異色だったのが狂人剣客が登場する「追跡」。鬼平さんが頭のおかしい剣客に追い回されて、リアルに困るという、シュールな仕上がりとなっております。
「お熊と茂平」は、あの毒舌・お熊婆さんが大活躍し、鬼平さんの仲間に加わる事に。今後のお熊さんの活躍が楽しみです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ぽつぽつ読んでいる鬼平シリーズももう10冊目。
「犬神の権三」鬼平が見込んで密偵に加えた雨引きの文五郎の裏切り。義理人情に駆られ、捕らえられた元盗賊仲間を脱獄させた文五郎だが…何ともやりきれない結末だった。
「鬼の平蔵」が「本所の銕」に戻る瞬間が好き。おまささんとおしげさんの百合シーン(?)もあったりで、鬼平犯科帳に死角なし。
「むかしなじみ」も同じようなストーリーで、彦十お前もか…!となったけど、こちらは密偵たちが一丸となり、未遂に終わる。よかった。
「消えた男」生真面目な佐嶋のキャラが良い。高松繁太郎も鬼平という理想の上司の元で密偵として腕を振るってくれることを期待したのにあっさり殺されてしまい、残念。
「お熊と茂平」お熊ばあさんが なかまに くわわった!
今後の活躍を期待しております。 -
「犬神の権三」は何だか切なかった(´・ω・`)
「むかしなじみ」は平蔵の優しさはもちろん
まわりのみんなも、すごくステキな仲間だなと思った☆ -
「犬神の権三」文五郎退場。
「蛙の長助」元盗賊借金取り
「追跡」狂人に刃物
「五月雨坊主」忠吾危なかった
「むかしなじみ」彦十危なかった
「消えた男」不憫な元同心
「お熊と茂平」お熊、密偵にな -
鬼平犯科帳シリーズは、「〇〇の〇〇」と、盗人や密偵がやたら多く出てくる感じがします。ちょっと食傷気味w。「鬼平犯科帳 10」、2000.7発行、7話。第2話の蛙の長助と第7話のお熊がお気に入りです。
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2021.1.8 読了
部下が平蔵を信頼してるのが、伝わってくる。
ほんと カッコええ!長谷川平蔵!
お熊婆ぁの話もよかった!
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平富は、川魚料理で知られている。先ず、そぎとった鯉の皮の酢の物。同じく鯉の肋肉をたたいて団子にし、これを焙ったものへとろみのついた熱い甘酢をたっぷりとかくまわした一皿など。
池波先生の小説は奥が深いですね。目に見えてきそうな料理の描写です。 -
犬神の権三
蛙の長助
追跡
五月雨坊主
むかしなじみ
消えた男
お熊と茂平
「犬神の権三」の雨引の文五郎に始まり、しっとりとしたエピソードが多かった。 -
早かったな。
有能すぎたのか。
人情は身を助け、また人情は身を滅ぼす。
人と人との世の中だものね。