鬼平犯科帳 二十 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2000年12月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784167142728

作品紹介・あらすじ

女は、いきなり甚助へつかみかかり、「何をしゃあがる」立ちあがった甚助に突き飛ばされると、「か、敵討ちの約束がまもれぬなら、わたした金を返せ、返せえ!!」白眼をつりあげて叫んだ。逃げ廻る甚助に旧知の平蔵は助太刀をするが、事は意外な方向に展開して行く。女心の奇妙さに、さすがの鬼平も苦笑い。花も実もある鬼平の魅力──「助太刀」。ほか「おしま金三郎」「二度あることは」「顔」「怨恨」「高萩の捨五郎」「寺尾の治兵衛」の全七篇収録。

みんなの感想まとめ

男女関係の複雑さや人間の心を巧みに描いた短編集で、特に「おしま金三郎」や「助太刀」では、女の執念や情念が深く掘り下げられています。盗賊たちの中にも人間らしい心を持つ者がいることを示す「高萩の捨五郎」や...

感想・レビュー・書評

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  • 鬼平犯科帳 (20)

    男女関係の“妙”が描かれた「おしま金三郎」「助太刀」。描かれている女性観についてはちょいと疑問ですが、いつの世も痴情のもつれというのは、当人同士でないと解りかねるところはあるものです。
    そして、盗賊でも人としての心を失っていない者もいるという事で、「高萩の捨五郎」「寺尾の治兵衛」はまさにそんな“心ある”盗賊の話でした。特に「寺尾の治兵衛」は切ない結末に・・。鬼平さんの温情ある処置には泣けてきます。
    ついに鬼平シリーズも20巻読了してしまいました。あと4巻しかないので、ちびちびと読んでいくことにします。

  • 「おしま金三郎」女の執念
    「二度あることは」密偵が増えた
    「顔」兄弟、それも腹違いでそんなに似るものか
    「怨恨」喜十よかったね
    「高萩の捨五郎」密偵増える。そしてまた伊織か
    「助太刀」おしまといい、お峰といい、女と何かあったんですか
    「寺尾の治兵衛」ちょっと強引な締め 秋山小兵衛がちらっといる

  • 盗賊でも筋が通っている人もいる。自分を顧みずに人を助ける。女心も複雑。人の描き方がいいなぁ。

  • 女から敵討ちを頼まれて逃げ回る男に、平蔵が助太刀を申し出て意外な事実が判明する『助太刀』ほか、円熟の7編。
    季節は移ろい人は入れ替わる。それでも過去の情念と行為は消すことはできない。鬼平はその全てを汲んで決断する。いつも懐の深さに感服する。

  • 寺尾の治兵衛
     身を捨てて子供を助けた治兵衛。平蔵は治兵衛の小判50両を治兵衛のむすめの嫁入りにと、大滝の五郎蔵に持たせて旅立たせる。
     長谷川平蔵の世界はいいなぁ。

  •  池波正太郎さんの鬼平犯科帳シリーズが、なぜ私に相性が悪いか、20巻を読んでて、よくわかりました。以前にも書きましたが、やたら「どこどこの土地の何ベえ」「〇〇と言われてる誰々」と盗賊が多すぎること。それも各巻ごと新しく。そして、その盗賊が火付け盗賊改め方の密偵に。いわば密偵と盗賊のはなし。人間模様は少し、大半は盗賊模様、そんな印象です。時々、楽しめる人情話はありますがw。それでも、あと数冊、シリーズ完読はしたいと思っています(^-^)

  • 優柔不断で状況に流される細川峯太郎は、私自身を見ているようでもある。
    でも、もしあのまま彼女に会っていたとしても、今更相手にしてもらえるとは思えないんだけど…。
    そんなことも考えられないほど気持ちが揺らいでいるのかな、峯太郎さん。
    どの面下げてってやつですよ。

  • 「二度ある事は」を読むと、細川に同情してしまう。昔の女に未練が残り、それが事件と結びつくという悪循環。男とはダメなものだ。「寺尾の治兵衛」では、だんだんと五郎蔵と同じ気持ちになってくる。これだけ手放しで治兵衛に信頼されると、捕まえられるのが読んでいても辛い。彼の最期が「このよう」になったのも、著者が良い落としどころを自然に選んだような気がしてならない。治兵衛の死を伝えるための五郎像の旅は、さぞ気が重いことだろう。

  • 「おしま金三郎」、「二度ある事は」、「顔」、「怨恨」、「高萩の捨五郎」、「助太刀」、「寺尾の治兵衛」の七作品を収録。

  • 鬼平犯科帳 20巻目。
    とうとう20冊目に突入。

    今回は、女性という生き物。が書かれたものが多かったような。
    女性からしたら、「みんながみんな、そうだと思わないでくれ」と、言いたいところだが。。(笑)

    この人は、密偵になるのだろうなーと、思っていた人が3人ほど。
    その中の1人がまさかの事態で亡くなるとは。。。悲しい。。
    密偵になりそうな人って、人としての心をしっかり持った人なんだよな。。
    しっかりと盗みの三か条を守っている人。
    惜しい人を亡くした。。
    そして、故人への平蔵さんの対応に、読み手の自分もうるっと来た。

  • この巻は静かな展開の話が多かったような気がします。
    『二度あることは』『寺尾の治兵衛』が印象に残りました。人間の心って弱いものだなぁと細川に同情してみたり、それから旧知の治兵衛が自分を信頼しているのを感じながら密偵の役を果たそうとする五郎蔵の心中を思うと複雑な気がしたり、しんみりとした余韻を残すお話でした。

  • どの話もただ勧善懲悪なのではない。
    朝靄の中に消えていく五郎蔵、というあたり、さすが、長谷川平蔵様。

  • 前巻が切ない話が多かったからか、20巻は明るい?話が多かったように思う。真のお盗めをするいい盗賊は、やはり人柄も伴っているんだなと。密偵と盗賊との間の微妙な心情がよくわかった。細川よ…残念としか。あと、あの人が昔話だけど登場!!

  • 鬼平と秋山小兵衛は、面識あったんですな。ということは、大治郎ともなんか関係あったのかな。
    それにしても、寺尾の治兵衛は切ない。
    高萩の捨五郎、なかなかに。

  • 2011

  • 最近ちょっと切ない話が多かったので
    久しぶりに楽しい話で嬉しかった(^v^)♪
    「二度あることは」では、あいかわらず平蔵の眼力に驚かされるし
    「高萩の捨五郎」や「助太刀」では平蔵の茶目っ気たっぷりなところが見られたし
    「寺尾の治兵衛」は悲しかったけれど、平蔵の優しさが染みた☆
    個人的には「助太刀」は思いっきり笑えて
    楽しかったなぁ(^▽^)ノ

  • 寺尾の治兵衛編がいいなぁ......鬼平を盗め仲間に誘う話はいくつかあったが、密偵になる前に死ぬのはずるい。・゜・(/Д`)・゜・。うわぁぁぁぁん

  • おもしろいのだけど、そこまで偶然が重なるのは…と。

  • 20130206 シリーズ後半、いぶし銀の脇役が活躍。安心して読めるところが良い。

  • 「寺尾の治兵衛」で剣客商売の秋山小兵衛の話題が出てくる。12.2.7

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著者プロフィール

大正十二(一九二三)年一月二十五日、東京市浅草区聖天町生まれ。昭和十(一九三五)年、下谷区西町小学校卒業、株式仲買店勤務。昭和十四年より三年ほど証券取引所にあった剣道場へ通い、初段を得る。旋盤機械工を経て昭和十九年、横須賀海兵団入団。敗戦の翌年、東京都職員として下谷区役所の衛生課に勤務。昭和二十三年、長谷川伸門下に入る。昭和二十五年、片岡豊子と結婚。昭和二十六年、戯曲「鈍牛」を発表し上演。新国劇の脚本と演出を担当する一方、小説も執筆。昭和三十年、転勤先の目黒税務事務所で都庁職員を辞し、作家業に専念。昭和三十五年、『錯乱』で直木三十五賞受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大シリーズや『真田太平記』等、数々の小説で人気を博す一方、食や映画、旅に関する著作物も多く上梓した。受賞歴はほか吉川英治文学賞、大谷竹次郎賞、菊池寛賞等。平成二(一九九〇)年五月三日、入院していた東京都千代田区神田和泉町の三井記念病院で死去。小社では同じく単行本未収録のエッセイ集『一升桝の度量』(二〇一一)と初期戯曲集『銀座並木通り』(二〇一三)を刊行している。

「2022年 『人生の滋味 池波正太郎かく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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