幕末新選組 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2004年1月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (432ページ) / ISBN・EAN: 9784167142841

みんなの感想まとめ

江戸っ子剣士・永倉新八の生き方を通じて、幕末から明治にかけての日本人の姿が鮮やかに描かれています。主人公の新八を中心に、新選組の栄光と衰退が描かれ、物語は躍動感に満ちており、読みやすさも魅力です。悲惨...

感想・レビュー・書評

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  • H30.1.15 読了。

    ・『「幕末新選組」には、江戸っ子剣士・永倉新八の生き方を通じて「かつて日本人はどうであったか」が生き生きと描かれている。』と解説に記されているが、まさにその通りの作品である。幕末の動乱期から明治まで生き抜いた人生がありありと描かれていて、面白い小説だった。

  • 永倉新八を主人公に据えた新選組の活躍と衰退。
    まず、とても読みやすく躍動感があるので終始楽しく読めました。
    悲惨な結末を辿る新選組を題材とした物語も、カラリとした好人物、新八目線となると印象がかなり変わってみえる。主要な志士は勤王派に斃されてしまうが新八は生を全うするところも主人公として嬉しいところ。その晩年の新八(おそらくご子息の本による真実であろう)のえびも痛快です。倒幕と明治維新の複雑な人間模様、多くの役者達の物語はとても興味をそそるが、歴史の表、結論だけを見ると今日の日本を形作る正義の戦いと捉えがちだが、人物達をみると勤王派の徳川方に対する執拗さが際立つ。この時代では将来の反逆の芽を摘み取る思考があったか。それにしてもこの小説ではチョイ役の坂本龍馬の暗殺がとても残念でならない。

  • 全ての出来事があっさりし過ぎてる気がするので上下2巻ぐらいで書いて欲しかった。 池波正太郎はホンマに永倉新八が好きなんやろか?子供時代や晩年のエピソードは面白かったけど、全体的には新八に魅力を感じなかった。 宇八郎という名前が出る度に宅八郎に見えてしまった。 チラッとだけ吉村貫一朗が登場。

  • 激熱、武士男物語であった。

    自分が知っている新撰組って、近藤、土方、永倉、沖田っていう人がいた程度のものだったんだけど、この本でその成り立ちが良く分かった。

    大政奉還や明治維新、鳥羽伏見の戦いなどの事も、すごいよく分かった。教科書では言葉として覚えただけだったのに、興味を持って読むと、こんなに理解できるんだな。

    先日、薩摩村田新八の本を読んで、幕末にハマりそうだ。

  • 新選組あるある読本。
    いまいち影の薄い永倉新八にスポットを当て
    池波センセイの池波節を炸裂させた一品。

    新選組関連の本を読んだ人なら、
    主人公が地味なのと、何度も読んだことのある事件で
    構成されているせいか、目新しさはない。
    でも全体的にこの本読みやすいんだな。すごく。

    サラッと読めるので、これから本読むぞ!って気張る人には
    ちょっと物足りないと思うかもしれない。

  • 新撰組二番隊隊長だった永倉新八の、幕末から明治維新を経て北海道で死去するまでの生涯を描いたもの。幕末の動乱が永倉目線で語られているのだが、生粋の江戸っ子であり、どこか客観的・他人事というか、屋根の上から物事を眺めているような視点での語り口がさっぱりしていて面白い。彼に言わせると明治維新とは、「徳川から薩長への単なる政権交代」であり、諸外国の侵入を許さなかったのは、「バカも多いが賢い奴もいる。国民が偉かったからだ。」ということらしい。最晩年に小樽の芝居小屋で数人のヤクザに絡まれた時、ひと睨みでこれを撃退したという逸話は、さすが元新撰組。

  • 歴史まったくわからないのに楽しめました。
    わりと資料っぽいのに面白いとかずるい。
    出版年だけ見て古めかしいかなーと思っていたらかなり読みやすい。山田風太郎ほどエンタメ寄りではないけど。
    大局や歴史的事項の説明が入るのが、逆に背景として読みやすくなってる。
    戦闘シーンまでが遠い。でもいいやって思える。この読みやすさ、なんだろうなー。読み直してもよくわからない。
    近藤さんうんざりだぜ、ってシーンが多すぎる。笑
    原田さんがちょっと便利役すぎる。
    それぞれの立場、背景、考え方の幅が広がった。
    歴史の教科書だけ読んで歴史苦手って言ってる学生に読ませたいけど性的な話に潔癖だと衝撃受けそう。

  • 歴史小説好きなのだが、池波氏の小説は合うのが無く、新撰組であればと手に取る。永倉新八(江戸っ子剣士、新撰組の中では一番長生きした人でしたっけ?)が主人公になっているものは読んだことが無いので興味深くは読むが、物語としては池波氏の味付けがあまり感じられず、(私が読みとれないだけか?、いや現代の派手小説が好きだから、多少誇張されてないと駄目なのか?)物足りない。

  • 永倉新八の生涯が淡々と描かれている。それでも単純で退屈な中身にはならず、人間永倉新八を堪能できた。当初不仲だった藤堂。その理由が“女”だってのも人間くさくて良い。

  • 第三回毎週ビブリオバトル
    チャンプ本

  • 『近藤勇白書』でも主役(近藤勇)を食う勢いで大きな存在感を見せていた、思い定めれば一直線の剣術バカ:永倉新八を主人公に据えた新選組ストーリー。最初から最後まで、政治的野心とは無縁に、己の信ずる清い道を進まんとする新八の気勢が爽やかに描かれている。「日本人を見損なっちゃいけねえな、藤堂さん??徳川にしろ薩長にしろ、互いに喧嘩はしていても、外国に色眼をつかいすぎて、ドジをふむようなまねはしないよ」。

  • 永倉新八の目線で新選組の興亡を見る。手の付けられない悪戯者の新八が剣術に目覚めた時、時代は幕末の激動期に入ってしまった。近藤勇に付き従い壬生浪と半ば蔑まれても、幕府のために京の治安維持に没入する。『竜馬がゆく』を読めば新選組に悪印象を抱くが、当然彼等も日本を良くしたいという思いがあったことが伝わってくる。新八が鳥羽伏見、甲府、会津と動乱の中を転戦していったにも関わらずに生き抜き、明治から大正を生きて天寿を全うできたことは奇跡的だ。

  • やっぱりおもしろい、新選組
    永倉 新八の視点から書かれた新選組
    時代は変わっても組織というのは変わらないものだと思った。最後までぶれなかった新八が、77歳まで生きて時代の変化を見届けたのもまた運命だろうか

  • 新選組と言えば近藤、土方、沖田を思い浮かべる。
    この小説は「永倉新八」の目線で、新選組のこと、幕末の様子、そして明治初期のころの日本の様子が描かれている。
    時代的にも興味深い時期であり、永倉の目線で書かれていることから、非常に時代背景もあまり難しいと思うことも少なく読み進められました。新選組に興味あるなら、この本から!と言いたい作品だと感じました。

  • 久しぶりに読み直してしまった。池波正太郎氏のこの新選組の長編は近藤でも土方や沖田ではなく、主人公に永倉新八をおき明治維新を語らせている。
    「明治維新とは何だったのか?」を読むほどに感じられる作品です。

  • 事情があって少々中断してしまった本、やっと読了 ・・・永倉新八、格好良いではないか! まさに江戸っ子、同士を見るような思いである!(コラコラ) 少々中断してしまった・・・というのは、やはり敗走してゆく彼らを読んでいるのが辛くなってしまったから・・・ 池波先生の筆力で、まるでこれが事実でもあるように感じられてしまったから、が大きい さらに心残りなのは、永倉新八という名前に戻さなかったことかな、確か彼の子孫の方も「永倉」であって欲しかった、とおっしゃっていたような・・・と、これは本の感想ではないなw

  • わたしにはイマイチ合いませんでした。でも読みやすかったです。芹沢さんに可愛がられるのと、藤堂との人間くさい関係と、維新以降の話が良かったです。原田のキャラ立ちも素晴らしい。しかしこのタイトルなのに新選組や関わった事件に対し少しあっさりしすぎてるようにも思えます。幕末新選組と言いつつも新選組がどんな終焉を迎えたのか、それも一切触れないのが心残りです(まああくまで永倉が主人公なので仕方ないのですが) 局長については内部の支持者ではない側から見るとこんな感じだったんだろうな~と納得。

  • 「会津藩御預新選組副長助勤 永倉新八」に焦点を当てた本書。
    少年の頃の新八、後年の新八改め杉村翁のエピソードは面白かったが、肝心の京都部分でちょっと中弛みしてしまった。
    池波先生が描かれている永倉像が圧倒的に正確であることは分かっているのだけど、新選組隊士に対しては私の勝手な隊士像があるため(ほぼ燃えよ剣で作られてる)、その相違部分にもやっとしてしまった。

  • これこそ時代モノの痛快さ、杏がお気に入りだと聞いて読んだが、たいそう面白かった。

    永倉新八個人の目線で、明治維新の起こり始めから時代が変わりきるところまでが描かれて、その波に新八が乗っかって流されて漂着する起伏が、単なる英雄伝じゃなくて親近感湧いた。

    池波正太郎をあまり読んだことなかったが、また読みたいなぁ、でも鬼平犯科帳は長すぎるなぁ。そのボリュームの意味でもこの本はちょうどよかった。

  • 流石は池波正太郎先生!!!
    と言っても過言ではない新選組の話。
    主人公として、永倉新八を取り上げてるのも
    また面白いなと。
    近藤勇、土方歳三、沖田総司、藤堂平助などなど
    新選組といえば〜な人々ももちろん出てくるのだけども
    ここは敢えての永倉新八。
    知らなかった生涯を淡々と。
    江戸での若かりし日々、京都での生活、そしてまた江戸
    最後は蝦夷へ。
    それでも最後まで剣を捨てない男。
    いろんな場所へ転々としながらも、もっと強く!という葛藤や
    色恋沙汰もあり、明治維新までどう生きたのか?何を思ったりしたのか?を
    代弁しているような。
    終わり方も爽やかすぎて、なんとも言えない爽快感。

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著者プロフィール

大正十二(一九二三)年一月二十五日、東京市浅草区聖天町生まれ。昭和十(一九三五)年、下谷区西町小学校卒業、株式仲買店勤務。昭和十四年より三年ほど証券取引所にあった剣道場へ通い、初段を得る。旋盤機械工を経て昭和十九年、横須賀海兵団入団。敗戦の翌年、東京都職員として下谷区役所の衛生課に勤務。昭和二十三年、長谷川伸門下に入る。昭和二十五年、片岡豊子と結婚。昭和二十六年、戯曲「鈍牛」を発表し上演。新国劇の脚本と演出を担当する一方、小説も執筆。昭和三十年、転勤先の目黒税務事務所で都庁職員を辞し、作家業に専念。昭和三十五年、『錯乱』で直木三十五賞受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大シリーズや『真田太平記』等、数々の小説で人気を博す一方、食や映画、旅に関する著作物も多く上梓した。受賞歴はほか吉川英治文学賞、大谷竹次郎賞、菊池寛賞等。平成二(一九九〇)年五月三日、入院していた東京都千代田区神田和泉町の三井記念病院で死去。小社では同じく単行本未収録のエッセイ集『一升桝の度量』(二〇一一)と初期戯曲集『銀座並木通り』(二〇一三)を刊行している。

「2022年 『人生の滋味 池波正太郎かく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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