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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784167145156
作品紹介・あらすじ
一見身勝手で不器用な明治の武人とそれに殉じた妻。“軍神”“烈婦”とたたえられた乃木夫妻の間に交錯した愛憎を描き、秘められた真実の声をさぐる伝記文学の傑作。(清原康正)
感想・レビュー・書評
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乃木大将の、そして静子夫人の伝記的小説である。
中でも静子夫人の視点の物語運びが面白い。夫との接し方、距離感とか、扱い方、理解の仕方とか月日とともに変化していく様が特に楽しめる。一見現代では中々見受けられない夫婦像だが、根本的なところはあまり変わっていないのではないかと思う。
現代日本の理想の夫婦像と言われるものは戦後からの西欧の価値観からの流れだ。
夫婦共々の幸せとは何か、と考えさせる小説。
副次的に明治維新、特に日清、日露戦争の歴史をもう一度勉強してみようと思わせる小説だ。
この時代を大河ドラマでやってくれないかな〜。もちろん主役は乃木静子で!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
たまたま入った「渡辺淳一記念館」で、同氏が歴史小説を書いていたことを初めて知りました。代表作になった「失楽園」のイメージが強すぎて、読んでもいないのに敬遠していた作家さんでした。
乃木希典については司馬遼太郎の小説や太平洋戦争を扱った書籍などで読んではいましたが、この本はその道では定評のある司馬遼太郎の調査力にも匹敵する大変地道な事実の掘り起こしと調査によるものだと感心しながら読みました。
静子夫人の心情についての深い洞察は、さすがに女心のわかる作者ならではだと思わされましたし、医者ならではの考察、すなわち一般に言われている静子夫人の後追い殉死ではないという仮説はとても説得力のあるものでした。
書き出しの淡々とした事実の列挙を最後の独自の考察で埋めて完成させていく構成も読者を一層引き付けて、見事だと感嘆しました。 -
乃木希典の伝記です。
とにかく当時の書簡が読みづらい。ほぼ漢文です。
それにしても乃木希典という人は現代ではまずいないタイプの人です。
まっすぐで頑固で不器用でそしてストイックです。
華族にまでのぼりつめながら清貧に生きる。
変わった人です。
著者プロフィール
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