図書館警察 (文春文庫 キ 2-20 FourPastMidnight 2)
- 文藝春秋 (1999年8月5日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (696ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167148195
作品紹介・あらすじ
あの図書館には何かがいる。不気味な貼り紙、冷酷な司書、期日に本を返さないと現れる図書館警察。幼い頃の恐怖が甦り、サムの心を侵す。戦え、心の闇を消し去るのだ-恐怖に対決する勇気を謳い、感動を呼ぶ表題作。さらに異界を写すカメラがもたらす破滅を描く「サン・ドッグ」。翻訳者+装幀者による巻末の解説座談会も必読。
感想・レビュー・書評
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期日までに本を返さない子、本を汚したり傷つけたりする悪い子のところには図書館警察がやってくる・・・!
幼少期のトラウマから図書館を避けていたサムは久々に図書館を訪れた。講演の資料を探すためである。
いささか過激すぎる、恐怖心を煽るようなポスターの掲示について司書の女性と一悶着を起こし、帰途についた彼。借りた資料のおかげで講演は大成功、後は期日までに本を返却するだけだったのだが・・・。
おとぎ話によくある、「悪い子は~~されちゃうぞ!」的要素も、キングの手にかかればおぞましい。。。アーデリアの実態が「普通の」人間でないことがある意味救いかな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本を整理していたら発見。
借りていた本を返さないと、怖いことが起こるぞー、という実にシンプルなストーリーが良くも悪くもキングらしい文体で繰り出されてくる。
ミズ・ローツの正体は?彼女にまつわる忌まわしい過去とは?
序盤から中盤、ドキドキの展開なのに、例の”IT"パターン、いわゆる「姿、形のある化け物」を退治しました、という終わらせ方に涙が出るほど残念な気持ちとなる一冊。
途中にある、友人のそのまた友人の話、病気の野球ファンの少年に対して行われた話・・・、泣けてきます。ここは上手いぞ、キング。
最後にこの表紙は、キング本史上、最高のカバーだと思います。 -
間違っても京都の大学を牛耳る図書回収組織の事ではないです。
むしろこちらにインスパイアされて……という話も。
スティーブンキングらしいホラー小説です。
図書館って恐ろしい…… -
表題作だけ読みました。
興味深い都市伝説ですね。
日本にもあったら面白いな。 -
図書館へ返却できる筈の本が不自然に返却できない。必要に本の返却を請求してくる図書館の老婦人。
「期日に本を返さないと現れる図書館警察」というアイデアがちょっとホフマンの砂男に似ていて、無気味さを醸し出しています。フロイトが砂男の引用をして「無気味なもの」を書いていますが、子供の頃に起因する懐かしさと同居したところに本来の恐さというか不気味さがあるというフロイトの指摘をそのまま扱ったような作品で、とっても面白かったです。時間がなくて感想が安直になりますが、勘弁して下さい。機会をみて改めて書く予定です。 -
図書館・・・期限切れやら紛失未遂が多すぎて、この作品はまともに読めなかった~
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図書館警察のほうがお気に入り。サン・ドッグは途中だれてしまった。
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四つの短編からなるFour past midnightの後半2編「図書館警察」と「サン・ドッグ」を収録。
「図書館で借りた本をきちんと返さないと子供たちを懲らしめに来る恐ろしい警察官」というアメリカの都市伝説を素材にした恐怖小説。中篇ながら、ロマンスあり友情あり、泣かせて怖がられてくれるお得感満載の一編です。長編でない分、無駄な描写がないのでキングの魅力がぎゅっと凝縮された感じ。
「サン・ドッグ」は長編「ニードフル・ジングス」に繋がるキャッスルロックを舞台にした怪異譚。これを読んだので「ニードフル・シングス」を読まないわけにはいかなくなってしまった。
キングの入門編としてはお手ごろなのではないかと思いますヨ!
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長い!
文庫本2冊分だね。でも、おもしろかった。
図書館で借りた本をなくした主人公。返却日になると・・・という1篇と他。