本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784167157197
みんなの感想まとめ
処刑人としての運命を背負った山田一族の物語が描かれており、歴史的な背景や時代の変遷を通じて、彼らの苦悩や葛藤が浮き彫りになります。特に、斬首刑という残酷な職業に対する新たな視点を提供する作品であり、読...
感想・レビュー・書評
-
直木賞作品で、山田浅右衛門を取り上げた作品があるとは知らず。冒頭の人の肝の妙薬、三島由紀夫の割腹自殺の介錯からストーリーが始まる。刀を使った首斬りという特殊技能を持った一族の終焉を描く。
幕末から明治への変遷にあたって、当時の社会的事件や介錯した罪人の罪状も触れながらのスタイル。少々読みづらかったか。ただ、この職を取り上げたことや新時代に翻弄される姿を描くというテーマと設定が興味深く、また一つ勉強となった。
アニメ詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
時代の変遷とともに処刑人山田一族の苦悩を描いた作品。斬首刑という文字を見れば、残酷な印象を受けるのだが、その残酷さを感じさせない作品だった。処刑する側のことを表現した作品を読んだのは初めてで、最後まで飽きずに読み切った。ラストの斬り収め、の描写は度肝を抜かれた。
資料引用が多く、読みながら私自身も調べたりして読了まで少々時間を要したが、個人的には色々知ることと考えさせられることが多い作品だった。 -
間に入る説明文の部分が読みにくく、最初時間がかかったが、後半、どんどん引き込まれる。最後の1ページでさらに驚かされ、結果、めちゃくちゃ余韻の残る一冊でした。さすが直木賞。
あの時代背景と、山田家の凋落がうまく呼応してるからこその深み。ある程度の時代背景説明は仕方ないのかなともあとになって思った。 -
着眼点は面白いし、幕末~維新にかけての激変日本を、この観点から描かれているのは興味深い。ただ、いかんせんウンチクのために費やされている頁数が多く、古典表記ママの部分も多々あるせいで、個人的にはちょいちょい興を削がれる結果に。そういうのに抵抗がない人には良いのかもしれないけど、正直、結構しんどかったです。何やかや読了までに時間かかったし(多分、本書に取り掛かったのはかれこれ1か月前くらい)。途中から、上記の読みにくい部分は読み飛ばすことにしたら、そこからはスイスイ面白く読めました。最初からそうすれば良かった。でも、いみじくも本人が述べているように、首切り稼業の業を感じさせるラストには震撼。結果、読後満足度は結構高かったのです。
-
江戸時代の断首処刑人の話。直木賞受賞の名作。今では入手困難な本に。何故、古い名作を絶版にするのか。出版社には再考願いたい。
-
讀過的幕末小說也不少,但難得可以讀到這麼具獨特性的一本小說!
山田淺右衛門家,雖然名義上是浪人,但代代身為德川家御佩刀御試御用的試刀家工作,試刀本身具有優渥報酬﹑並且兼任斬首的工作。身為同心的代役,幫同心做掉這個避諱的工作,相對之下獲得可以自由以屍體試刀、可以取人膽作藥方的獨佔權。因此山田家雖然身分低賤,然而財力竟可匹敵一萬石大名。故事從幕末12歲的吉亮試斬開始,經過父親6代吉利的訓練並且具備天生的資質,很快地肩負起這個工作。吉利年輕的後妻素傳牽動著山田家兒子輩的心。父執輩處刑的多半是幕末的志士,大時代轉為天皇親政的明治期,接著萬事萬物都往西洋風開始急進,山田家自動轉任為監獄的斬首處刑專門職員,失去了試刀和人膽的財源;西化政策讓他們一家急速朝向崩壞的境界,父親隱居後,哥哥吉豐和在吉不知如何面對這種漸漸崩壞的將來,分財產之後開始縱情酒色,山田家斬首的重心移轉到吉亮身上。父親老年得女,甚至可能是吉豐的種。政府觀摩西方引進絞刑台、槍擊刑之後,吉亮的工作漸減,處刑對象很多都是暗殺要人的不平浪人,當然他也觀察每個人面對死境的百態。不過後來一家崩壞的結果,父親不得已殺了二哥,吉亮在高橋お伝的淒絕抵抗處刑中崩潰,大哥也來日不多。最後吉亮接了最終的斬首工作,似乎為了蒐集反政府資金的浪人竟然是自己疼愛的弟弟。
這本書寫的是山田一家邁向崩壞的經過,作者本人的記事方法文學性並不那麼強,然而因為題目的特殊性和題材相當引人好奇,還是令人難以釋卷。這本書的視角開創出前人未及的新境地,因此就主題性個人給予很高的評價。
作者出生於樺太無法回故鄉,一直忍著這種流離失所的感覺。他說到這本書並不是給嗜血的人讀的,他也不是為了這個目的寫,這本書是給"何かにじっと必死に耐えている人々に読んでいただきたいのである....その耐え忍びのために心の臓からしたたり落ちる一筋の血の色が、この作品の中の血の色どりと重なり合って同じ色であることがわかっていただけたら(下略)"。這一段讀起來真的可以感受作者心在淌血。大環境下失速崩壞的無力感讓人無所適從而走上自暴自棄之路,望向人類工作會被機器取代的未來這種不寒而慄的感覺,對我來說這本書的主題絕非可等閒視之的痛切感。
解說寫得相當出色,他提到所謂的文明似乎就是把殘酷和直接危害隔絕起來,多半的疾病都有藥可治療,讓我們遠離殘酷、死亡和危害,但是在影像資訊流通的時代,我們的感受,人與人之間的關係,「どんどん間接的になっていくほかはない」。人與人開始間接地交集,感覺也開始也變得抽象、不感症,大規模的屠殺死亡這類的事情,現代的死,跟物體消滅一樣,感受到的變成是一個機械、物理的現象,活著這件事也變成間接的,帶著曖昧的性格。然而解說者指出,書中山田家的人並未因為家 職的抽象道德根據或正義論(以他們的角度非常可以了解這是相對的)而苦惱,反而只是很即物性地煩惱眼前失去家職和社會地位,但解說者認為這正是作者設定的目的,避開現代只有間接、抽象的生活方式下的現代人容易走向反省性的角度,他從極度直接的、直接的生活,直接而單純的存在的角度執筆,這正是這個小說的目的。 -
斬首、切腹という文化についての深い洞察。
そして、犯罪というのがいかに社会情勢を映し出すものか、ということがよくわかる。
何かに耐えている人に、と著者があとがきに書いていたが、運命を受け入れ、それを全うしようとする人たちのための書物かもしれない。 -
江戸時代後期から明治時代にかけて実在した、斬首刑執行人の物語。
代は代われども、その凄絶な仕事は変わらない。
が、彼らにも家庭があり悩みも想いもある。喜びも。
特異な仕事に就く家系にあり、さらに大きな時代の変化に翻弄されながらも矜持を持って生きる姿。
凄まじい生を垣間見た。 -
-
“首斬り浅右衛門”の異名を持つ山田家の話。
刀剣の試し斬り役から斬首刑の執行人を兼務することになった山田家の歴史、幕末から維新にかけての刑法や刑罰の変遷、そして混乱期の幕府側や市井の人々の様子など、豊富な資料に基づいて語られていて、とても興味深かったです。
三島由紀夫の切腹と介錯についての考察も面白い。
ただ肝心の物語については、う~ん……☆2くらい?
ラストは途中から予測がついてしまうというか、如何にも作り事っぽくてベタ過ぎる。
おまけに、山田吉亮の回顧録の「この日は刑法上に記念すべき斬首刑廃止の時であります」の部分を紹介した後でのこの結末なので、もの凄く違和感を覚えました。
また、喜亮の葛藤が結局は継母素伝への愛憎に終始していて、どうにもいただけない。
そればかりか、父と4人の息子達とで素伝を巡る無言の愛憎劇を繰り広げるとか、まるで下世話な三面記事を読んでいるような……。
全体的にも内容が浅はかだし、粗が目立ちます。
別に美化しろとは言いませんが、負の歴史を背負いながらも矜持を持って連綿と続いてきた一族の終焉の物語なのだから、もっと深淵なテーマで書けたはずだと思うし、大いに期待して読んだだけにとても残念です。 -
中途半端。必要とも思えない資料が多く、流れが寸断されてしまっている。
-
保有状況:所有&購入日:40894&購入金額:790
-
首斬り浅右衛門の異名で罪人を斬り続けた山田家二百五十年の崩壊の末路を、豊富な資料を駆使して歴史小説の新しい可能性を拓いたと絶賛された第67回直木賞受賞作
-
世襲の試刀師であり処刑人でもあった山田浅右衛門の物語です。劇画の人情話とは違って、明治初期を時代背景に山田一族の懊悩と崩壊のあり様を描いています。すべてを失ってしまう人々の救いのないドラマが胸に迫ります。直木賞受賞作です。
-
結末に、震えた。
-
七代250年に渡って罪人の首を撥ね続けた山田浅右衛門家にスポットを当てた異色の長編歴史小説。
これは良い!豊富な資料に裏打ちされた時代描写にエンターテイメント性も兼ね備えた名作。
時代が廃刑へと傾くなかで描かれる一族の斜陽・・・処刑シーンは手に汗握る。 -
1972年の直木賞。代々続く斬首執行人「首切り山田浅右衛門」一族。明治15年まで世襲で斬首刑が執行されていたというのも驚き。
記録史としてはすごい。小説としてはイマイチ描き切れていない。
すごい選考委員メンバーとそのコメントが面白い。
◇司馬遼太郎「創作態度の重厚さが、作品のなかにまで露わなほどに出ていて、読後いい作品に接したよろこびよりも、今の世にこういう大真面目な創作態度をもつ人がいたのかという感動のほうが大きかった。」
◇大佛次郎「稀れに見る優れた大作だと、敬意を覚えた。」「古代の流血劇ではなく、それから蝉脱したシェクスピアの作中の諸性格の重苦しい運命さえ感じさせる綿密で極めて自然な運びである。」
◇柴田錬三郎「全力投球の力作。欠点はある。肝心の悪女素伝のおそろしさが、全く描けていない。」
◇村上元三「こつこつと資料を漁った上でないと作品の書けない人だろうが、この「斬」は資料が作品の中で消化し切れていない。しかし、こういう型の直木賞作家を得たのは、久しぶりのことであった。」
◇松本清張「私はもう一回見送ってあとを待ちたかった。」「資料と小説的な描写とがどうもしっくり融合していない。資料に対するもう一つの追及と発見をも望みたい。」
徹底的な取材に基づく「司馬遼」、人物描写に重きをおく「柴錬」など、選考委員の自分の作風と趣味で直木賞が決まってくるのがわかりやすい。
素人としては「小説ではなく記録史として読んでいると、小説に入り、のめり込んだところで切られる。」ので「清張」さんに一票。 -
斬首を稼業とした山田浅右衛門(家)の物語。エピソードのうち、どこまでが史実で、どこまでかフィクションかは、不勉強にて不明。幕末〜明治期にかけての物語としては珍しく所謂英雄では無い人物(家)が中心。血生臭い物語。人物造形の全てが、斬られる人と斬る人の最期の為に叙述される。
綱淵謙錠の作品
本棚登録 :
感想 :
