こころ 坊っちゃん (文春文庫―現代日本文学館)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 640
レビュー : 39
  • Amazon.co.jp ・本 (478ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167158026

作品紹介・あらすじ

四国の松山に赴任した青年教師の社会の不正に対する痛快な反抗精神を描く『坊っちゃん』。恋愛のために親友を裏切り自殺へと追い込んだ罪の意識から、自らも死を選ぶある人の生涯を描き、孤独な近代人の苦悩を超え、新しい時代に生きる決意を示した『こころ』。夏目漱石の二大作品を収めた21世紀への日本の遺産。

感想・レビュー・書評

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  • 坊ちゃん
    (一言)東京から四国に教師として赴任した坊っちゃんが、学校で生徒や教師と問題を起こして、結局、教師を辞めて東京に戻ってくる

    こころ
    (一言)先生とKは、お嬢さんが好きだったが、先生がお嬢さんと結婚することを聞き、Kが自殺する



  • 生まれつきの善人も悪人も居ない
    ある事、お金や異性をきっかけとして、
    普通の人が突然、善人や悪人に豹変する

  • 今週末道後温泉に行くので、松山に所縁のある坊っちゃんを手に取った。
    「親譲りの無鉄砲でー」
    この一文をこれまで何度指でなぞっただろうか。毎回途中で面白くないと読むのを止めてしまい、最後まで読んだのはなんと今回が初めてなのだから驚きだ。

    社会に出てから読んだ事で身に染みて感じる事がある。
    資本主義社会の闇、組織・権力vs正義、そして正義の敗北。
    宿のお茶代を弾んだ途端広々とした部屋に案内され丁寧な接客になる宿主、大勢の匿名で個人を攻撃する生徒達、権力を乱用し言葉巧みに人を操る赤シャツ…
    坊っちゃん風に言うと本当に「くだらん」。

    正しいものや正直者が馬鹿を見て、権力者や小賢しい者が得をする。
    そんなのおかしいじゃないかと立ち向かう坊っちゃんと山崎をいつの間にか応援している自分がいた。

    報われない人生だと思うかも知れないが決してそうではなく、その証拠として、権力や金では決して買えない「清の愛」があるのだ。

    この本を面白くないと思った当時の自分は正しいし、読後を噛み締めている今の自分もまた正しい。
    明後日松山にて、汽笛を聞いて湯を楽しむのがますます楽しみだ。
    団子も忘れずにいただこう。

    以下引用メモ。
    ------------------------------------------------
    「たまに正直な純粋な人を見ると、坊っちゃんだの小僧だのと難癖をつけて軽蔑する。それじゃ小学校や中学校で嘘をつくな、正直にしろと倫理の先生が教えない方がいい。いっそ思い切って学校で嘘をつく法とか、人を信じない術とか、人を乗せる策を教授する方が、世の為にも当人の為にもなるだろう。」

    「赤シャツと山嵐たあ、どっちがいい人ですかね」
    「月給の多い方が豪いのじゃろうがなもし」
    ------------------------------------------------

  • ストーリー性が薄く感じられ、あまり面白くなかった。主人公の不器用ながら真っ直ぐな人柄が、個人的に好き。

  • 2020/07/20

    Youtubeで解説動画をアップしました。

    「こころ」
    https://youtu.be/uwfc0Np1usg

    「坊っちゃん」
    https://youtu.be/oQeZs2Y4VEw

  • こころ、中学生の時、高校の授業で講読した時、あの頃は筋ばかり意識してきちんと読めていなかったのではないか?いまいちピンと来なかった、明治の精神に殉ずると言う気持ちは、50台半ばを過ぎた今は、得心がいくだろうか?自殺について、子供の頃はただ不条理で怖かったが、今は、自らの人生を省みて、一つの思想、全てを同化させてしまう地平として受け入れる、いや積極的に考察すべきではないか、など再び手にとってみた。隙の無い文章、サスペンス的な謎時の手法、粗筋知っていてもぐいぐい引き込まれて行く。詳細は、割愛、しかし、子供の頃と違い、先生に共感し深い嘆息を漏らしながら読んだ。漱石は49歳で没したことも認識して、改めてその年齢も超えてしまい、俗世でもがく自分を思う。

  • ぼっちゃんの感想
    主人公の正義感と人間の性や世の中の理不尽さが対比されているのが印象的であり、改めて世の中は不正義で満ち溢れていると実感した。主人公の正義感には共感した

  • 550円購入1996-03-00

  • 「こころ」についてのレビューです。

    特に先生の手紙から考えさせられることが多くありました。物語序盤の先生は行動に起こすことを躊躇して、後悔を募らせるばかりでした。しかしある時に行動を起こします。その理由を考えることは人の本質(心の中の動き)を考えることと同じだと感じました。

    こころは、高校の教科書でもおなじみの作品です。私は高校時代から10年近くたち再読しましたが、今では感じることが多くそして大きく変化していることに気が付きました。そのため、自分の中の変化に気づきたい人に特におすすめしたいです。

    人間の恋の芽生えから恋の敵に嫉妬した時の心情の変化・内面の反駁が主題だと思います。それらが清々しい文章で表現されており、考えさせられることも多いです。先生が「お嬢さんを専有したい」と思った後の苦悩と行動はどうして起こったかを考えるのは面白くもありました。

    特徴的な文章
    「もう取り返しが付かないという黒い光が、私の未来を貫いて、一瞬間に私の前に横たわる全生涯を物凄く照らしました。」
    「私もKの歩いた路を、Kと同じように辿っているのだという予覚が、折々風のように私の胸を横切り始めたからです。」

    こころは1914年に書かれた作品ですが、2018年の今読んでも新たな発見があり新鮮だったのが驚きでした。

  • 両親が死んでしまった坊ちゃんは四国へ行って、学校で数学を教えることにしました。その学校でおっちゃんは『赤シャツ』や『山あらし』などあだ名をつけた教師たちと数学を教えています。この新しい学校でけんかしたり、仲直りしたり、いろんな事件に遭う坊ちゃんはどう教師として生きていくのでしょう。  
    この本は100年ぐらい前に書かれたのに、坊ちゃんの行動や考えることは今の私と全く同じで、すごく坊ちゃんの気持ちがわかります。なので、自分が坊ちゃんになったような気持ちで読むと面白いです。(レイチェル)

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著者プロフィール

夏目漱石(なつめ そうせき)
1867年2月9日 - 1916年12月9日
江戸・牛込馬場下(新宿区)生まれの小説家、評論家。本名は「夏目金之助」(なつめ きんのすけ)。1890年、帝国大学文科大学英文科に入学。1895~96年には『坊っちゃん』の舞台となった松山中学校で教鞭を執る。1900年、イギリスに留学。1905年、『吾輩は猫である』を俳句雑誌「ホトトギス」に連載し始め、作家活動を本格的に開始。1907年、朝日新聞社に入社。以降、朝日新聞紙上に『三四郎』『それから』『こころ』などの代表作を連載。日本の文学史に多大な影響を与えており、作品は多くの人に親しまれている。学校教科書でも多数作品が採用されている。

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