闇からの谺 北朝鮮の内幕 (上) (文春文庫)

  • 文藝春秋 (1989年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784167162023

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  • 映画「将軍様、あなたのために映画を撮ります」を見てから、北朝鮮に拉致された韓国の女優・崔銀姫と映画監督・申相玉夫婦が連名で書いた同書の上下巻をアマゾンでそれぞれ1円で購入した。

    それぞれの章に(崔銀姫)(申相玉)と名前が書かれており、それらの章が時系列に並べられている。
    そのため、それぞれが北朝鮮に暮らしながらも相手が北朝鮮に来ているのか、いないのか、生きているのかいないのかもわからない状態で5年もの間を暮らさざるを得ない苦しみが胸に迫るようだ。

    上巻では、金正日が崔銀姫に幾度も「申相玉に会えますよ」と言うが、結局2人は会えていないまま終わった。
    その頃、申相玉は監禁状態に嫌気がさして2度の逃亡を図って収容所に入れられていた・・・。

    気になるのは、比較的自由に外を散歩できていた崔銀姫が、北朝鮮ではなさそうな、垢抜けた格好をした人、しかも高い柵で厳重に覆われた「捕らわれの人」を幾度も見ていることだ。
    実際に彼女は、東南アジアから拉致されたという女性と会話を交わしているのだが、もしかしたら彼女が見た中に日本人拉致被害者もいるのかもしれない。

  • 物語ではない、現実にあったことだ。別々の場所で同じ目的のために拉致された夫婦が、北朝鮮で再会し、長い年月をかけて逃亡する。再会の驚きは、安堵の他に、最愛の人も同じ苦しみの中にあったのだというもっと深い苦悩を呼び起こし、それが二人にとってあの国を脱出する大きな原動力になっていく。だが、韓国に帰国できても二人は逆に二重スパイではないかなど社会的に色んな弾圧も受けた。生きて帰れた、その証言は耳を傾けるに十分なものがある。

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著者プロフィール

現職:佛教大学社会学部 教授。
最終学歴:東京大学大学院社会文化研究科博士課程中途退学(専門:メディア研究)
韓国ソウル大学言論情報研究所客員教授(2010年)。
主な単著に『韓国のミドルクラスと朝鮮戦争――転換期としての1990年代と「階級」の変化』(明石書店、2021年)、『「反日」と「反共」――戦後韓国におけるナショナリズムの言説とその変容』(明石書店、2019年)、『表象の政治学――テレビドキュメンタリーにおける「アイヌ」へのまなざし』(明石書店、2017年)(韓国語翻訳版2018年)、『日本のテレビドキュメンタリーの歴史社会学』(明石書店、2015年)、共著として『社会情報学ハンドブック』(東京大学出版会、2004年)などがある。

「2022年 『東アジアと朝鮮戦争七〇年』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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