- Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167164102
感想・レビュー・書評
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緋い記憶の方が面白かった。
こちらは、あまりミステリーっぽさも少ない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『緋い記憶』『前世の記憶』に続く短編集。
タイトルにもなっている『蒼い記憶』はホラーテイスト全面の短編。
やはり、第1弾・第2弾に比べると話に煮詰まった感、
出し切ってしまった感があり、
読んでいる私も少し食傷気味になってしまった。
その中でも「夢の記憶」は幻想的でも在り摩訶不思議な話で、
記憶シリーズの中でも変わり種。 -
2016/07/24読了
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「記憶」と岩手県いうテーマを軸にした怪談。全体に「よーく考えてみたら怖いよね」みたいな話ばかりなため、油断しているとストンと終了していて、なぜ主人公は鳥肌なのか確認しないといけない。
高橋克彦は、ミステリ(事件系)の人だと思っていたので、最初は短篇集であるのか、それとも連なった話なのか悩んでしまった。
総じて難しい話でもないので、オチを読み落として数ページ見返すと分かる程度であり、わるい言い方をすると印象が薄い。文章は誠実で真面目で好感が持てるのだが、カタストロフィがやってくると、改行がなく単語の羅列になって、呼吸が出来ないような独特の息苦しさを感じる。
全体に、1編読んだら次の作品も読みたい、というモチベーションはわかなかったので、まあそれなりということで星2つ。 -
夏の記憶 / 初出 オール讀物 1996年7月号
幽かな記憶 / 初出 オール讀物 1996年11月号
記憶の窓 / 初出 オール讀物 1997年2月号
棄てた記憶 / 初出 オール讀物 1997年5月号
水の記憶 / 初出 オール讀物 1997年8月号
鏡の記憶 / 初出 オール讀物 1997年11月号
夢の記憶 / 初出 オール讀物 1998年2月号
愛の記憶 / 初出 オール讀物 1998年5月号
嘘の記憶 / 初出 オール讀物 1998年8月号
炎の記憶 / 初出 オール讀物 1998年11月号
欠けた記憶 / 初出 オール讀物 1999年2月号
蒼い記憶 / 初出 オール讀物 1999年5月号
解説 「記憶の迷宮」 (明野照葉)
『蒼い記憶』2000.1 文藝春秋刊 文庫化
カバー 峰岸達
印刷 凸版印刷
製本 加藤製本 -
記憶シリーズ3作目。
前2作同様に岩手が舞台の12編の短編集。
収録作品が増えた分ひとつひとつのお話は短くなりましたが、かといって物足りなさは感じさせないバラエティ豊かな12編でした。
一昔前の時代設定もシリーズ3作に共通していて、時間を置いてもっと歳を重ねてから再読しても面白そうです。
私好みの民俗学や呪術の蘊蓄に触れられた『記憶の窓』、夢の解釈が面白い『夢の記憶』、物悲しくも温かさを残す『愛の記憶』『幽かな記憶』辺りが特に良かったです。
記憶や夢って改めて考えると不思議で面白い。 -
記憶にまつわる、ホラー短編集
この中のひとつ、「愛の記憶」がとても哀しい
読むたびにじんわり涙ぐんでしまう
ほんの20数ページにぎゅっと詰まった夫婦愛に、感動と、少しの憧れ -
記憶に纏わる短編ホラー。
高橋克彦ワールドならではの読後感あり。 -
再読。記憶をキーワードにした連作集。『緋い記憶』『前世の記憶』に続く第三集。以前読んだ時は、よくできたミステリだと思ったが、登場人物に近い年齢になって読むと感慨もひとしお。おぼろげな記憶と現実の齟齬を中心に話が展開する。ここ数日、本書を読みながら毎晩、昔の夢を見た。そういう意味では非常に稀有な読書体験。他の二作も既読ではあるが機会があれば再読したい。私もユーザーであるがSNSや読書プログ全盛の昨今。何年何月何日何時何分に何処で何をし、何を読んでいたかが分る世の中では消えゆくしかないテーマなのかもしれない。
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前回の「緋い記憶」より面白かった。
前回とは違って、思い出してよかった記憶の話も多く、ほろりとさせられる。「幽かな記憶」や「愛の記憶」が良かったな。
私好みな、後からすっと背筋が寒くなるホラー短編集。