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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784167169282
作品紹介・あらすじ
すさまじい人的物的損失を強いられた太平洋戦争においては、さまざまな極限のドラマが生まれた。その中から山本五十六の戦死にからむ秘話などを証言者を得て追究した戦争の真実。
みんなの感想まとめ
戦争の真実を生々しく描き出す本作は、太平洋戦争における重要な出来事を体験者の証言を通じて伝えています。著者が行った取材から得られた貴重な声が、戦艦武蔵の進水や山本五十六の戦死、福留参謀長の遭難など、具...
感想・レビュー・書評
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単行本は1981年8月、毎日新聞社より刊行。著者が1965年以降、戦史小説執筆のために行った聞き取りのうち、証言者の許諾が得られたものを文字起こしし、活字化したもの。戦艦武蔵の進水作業を担当した技術者から始まり、山本五十六遭難時の護衛機パイロット、福留繁連合艦隊参謀長の遭難と救出に関与した士官と下士官、呉沖の事故で沈没した伊三三潜水艦の生存者と戦後に引き揚げを行ったサルベージ業者の回想が紹介されている。敗戦後は金属が不足していたので、沈没艦船のサルベージはよい商売だった、というのは知らなかった。
重要なのは、聞き手である吉村の問いかけの言葉や、その時々の証言者の姿が印象深く書き込まれていること。吉村が残したという大量の取材テープの行方も気になる。どこかで整理したり保存したりしているのだろうか?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
生々しい証言の連続です。確かにそこに人が存在、介在した事実が映像として嫌でも浮かんできます。
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「吉村昭」が取材過程で出会った体験者の証言を綴った作品『戦史の証言者たち』を読みました。
「吉村昭」作品は一昨年9月に読了した『殉国―陸軍二等兵比嘉真一―』以来なので2年振りです。
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『戦艦武蔵』『深海の使者』といった多くの戦記文学の名作を創作した著者が、その綿密な取材の過程で出会った体験者ならではの貴重な証言を生の声で再現し解説する。
巨大戦艦の進水の秘話、連合艦隊司令長官の戦死とそれにまつわる隠された事実、沈没した潜水艦の悲劇とその引き揚げ時に現出した奇跡など、驚くべき真実の数々。
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夏になると戦史に関わる作品を読みたくなるんですよね。
■Ⅰ 戦艦武蔵の進水
■Ⅱ 山本連合艦隊司令長官の戦死
■Ⅲ 福留参謀長の遭難と救出
■Ⅳ 伊号第三三潜水艦沈没と浮揚
■あとがき
■中西部太平洋・主要図
「吉村昭」が『戦艦武蔵』、『海軍甲事件』、『海軍乙事件』、『総員起シ』等の戦争文学作品を執筆するにあたり、当事者への綿密な取材を行っていたことがわかる作品です。
『Ⅰ戦艦武蔵の進水』は、三菱重工で船台大工技師「大宮丈七」へのインタビュー、、、
対岸までの距離が短い長崎港での巨大戦艦武蔵の進水式… その困難さに立ち向かい、様々な工夫により進水を成功させた体験が語られています。
『Ⅱ 山本連合艦隊司令長官の戦死』は、「山本五十六」を護衛していた零戦のパイロット唯一の生き残り「柳谷謙次」へのインタビュー、、、
無勢に多勢で、どうしようもない状況だったようですね… 生き残てしまったことの辛さが語られています。
『Ⅲ 福留参謀長の遭難と救出』では、「福留参謀長」と一緒に捕虜になった「吉津正利」、救出隊の「大西精一」と「松浦秀夫」の三人へのインタビュー、、、
捕らえられた立場と救出する立場から体験を語ることで事件を多面的に再現させることに成功していますね。
『Ⅳ 伊号三三潜水艦の沈没と浮揚』では、二人だけ生き残った乗組員「小西愛明」、「岡田賢一」とサルベージを担当した技師「又場常夫」、更に作業を直接取材した中国新聞記者(今治支局長)「白石鬼太郎」へのインタビュー、、、
沈没時の状況と戦後に行われた浮揚作業の苦労話が語られています。
どの作品も実際に関わった方から直接状況を聞き取りしているので、公式な記録からは読み取ることのできないリアルな状況を知ることのできる貴重な作品だと思います。
特に印象に残ったのは『Ⅳ 伊号三三潜水艦の沈没と浮揚』において、浮揚後に発見された生きたような死体、、、
酸素は乗組員に吸い尽くされ、水深60メートルに沈んでいたので低温だった影響で腐敗作用が妨げられ、爪と髪が少し伸びた状態で半ミイラ化していたようです… 衝撃的でしたね。 -
この本は、かつて読み、本箱の隅に隠れていたものを改めて探し、再読したものである。この中には、「伊号第33潜水艦」の顛末が、生き残った2人からの取材に基づき、証言記録として綴られている。読み直しのきっかけは、先日読んだ「総員起シ」の実際の証言と当時の生の写真が掲載されていたからである。読み終えた小説以上に隠された驚愕の事実に釘付けとなる。「海軍乙事件」を読んだあと、再び、ページをめくってみたい。
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潜水艦伊33号の事件のことを始めて知った。引き上げ作業の件はおもしろかった。
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あとがきに、著者が「最も力をそそいだのは、証言者を探し求めて話をきくことであり、公式記録は、それらの証言を裏づけるものとして使用した。つまり、関係者の証言が主であり、記録は従であった。」と書かれていた。
著者のリアル感の源泉は、人と資料のこのバランスかと手を打った。 -
絶妙な重量感です。あくまでリアリティを重視した吉村昭の取材テープをおこしたものです。戦艦武蔵や総員オコシなどのもととなった取材でしょう。
吉村昭の作品そのものも充分な迫力ですが、実の体験談はさらに生々しくせまってきます。
もう一回戦艦武蔵を読みたくなってきました。 -
2014.2.7(金)¥136。
2014.2.16(日)。 -
吉村昭の取材記録シリーズはいつも面白い。
テーマは武蔵進水、山本五十六戦死、福留繁遭難、伊号第33潜水艦沈没と浮揚。
すでに戦後68年、もはやこういう話はほとんど聞けなくなった。
いくら記録の技術が進んだ現代であっても、体験者がいなくなった今後、戦争に対する国民、国の意識はどう変わっていくのだろうか。
「柳谷 基地にいて、長官の生死はどうなのか、責任問題は?とか、他の隊員になにも言ってはいけないんだとか、そんなことを思い悩んだ居る余地も、飛んでいた方がいいですから。我々としては、作戦に参加していたほうが気が紛れるわけですよ。そうしたこともあって、出撃の回数が比較的多くなったですね」
あとはフィリピンゲリラとの人質交換時の和やかな雰囲気が印象的。 -
グロテスク。へこんだ。イ号潜水艦の話なんか特に。
血が噴きだす、肉が腐る。太平洋戦争。
でも読み進めてしまう。
ほかの作品も読みたいとおもう。
吉村昭、記録文学の名手。 -
吉村昭さんが、戦史に残る出来事から生還なさってきた方々に、真相をインタビューして対談形式でまとめた本です。吉村さんのお人柄から、トラウマを負っている元兵士の方々も、誠実に回答なさっていて、終始和やかなムード。一つの事件を複数の証言から立体的に検証してます。個人的には、潜水艦の沈没事件が印象的。読んでるだけで苦しい。生き残りの方の罪悪感にも胸が痛くなります。
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詳しい感想は<a href="http://zero.s79.xrea.com/zero/archives/2004/12/post_57.php">こちら</a>
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