少年計数機 池袋ウエストゲートパークII (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 5657
レビュー : 426
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167174064

作品紹介・あらすじ

自分が誰なのか確認するために、まわりのすべてを数え続ける少年・ヒロキ。その笑顔は十歳にして一切の他者を拒絶していた!マコトは複雑に絡んだ誘拐事件に巻きこまれていくが…。池袋の街を疾走する若く、鋭く、危険な青春。爽快なリズム感あふれる新世代ストリートミステリー、絶好調第2弾。

感想・レビュー・書評

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  • 言わずと知れたIWGP2作目。

    【読間】
    再読。(初読は11~12年前くらいか?)
    小説の再読など、普段はほとんどしないのだけど、、、これの前に読んでいた作品が面白すぎて一気読み。計算が狂い、、、朝の出勤前、自宅に未読の本が一冊もないという緊急事態。

    通勤時間が長いので本無しでは辛すぎる・・・と本棚から引っ張り出した1冊 。“題材”は覚えているものの内容(展開も結末も)はほとんど思い出せない。思いの外新鮮な気持ちで読み進めているところ(笑)。

    ★「妖精の庭」
    当時は年に1冊ペースで刊行されていたIWGP、世相を反映させた世界観がシリーズの特徴だとは周知の事実だが、こうして十年以上を経て読み返すと、やはりいろいろ懐かしい(笑)。

    インターネットの覗き部屋・・・ああ、そういえば話題になったなぁ。

    PHS・・・使ってたなぁ。今の若者はPHSなんか知らないんだろな(苦笑)。

    デジカメ・・・まだ普及しきっていない頃だったのか。そうか、、、。

    荒い画質でカクカクとコマ送りのように動く中継動画・・・コレを“ああ、分かる分かる”と懐かしむことの出来る最後の世代なのかも、自分。

    ストーリーよりも、そんな↑あれこれの方が頭の中を大きく占めたという一編だった。

    ※思えばマコトとは同年代のはず(同い年か、1コ違いかくらい)。いつのまにかマコトもけっこうな年下になってしまった悲哀・・・。

    ★「少年計数機」
    表題作。
    ガングロメイク、ヤマンバギャル、厚底サンダル
    ・・・あったあった。
    こういうのを読み返してすこし前の世相を懐かしむの、案外イイかも(笑)。

    ど真ん中なヤクザの会長と夫婦になってる芸能人・・・マスコミ的に、世論的に許されるのかしら?

    ★「銀十字」
    今回は、バイクを使った引ったくり…かな…。
    今でもたまに聞こえてくる話だから、別段懐かしくも無し。

    じいさん二人組が、生きざまも事件の落とし方もどちらも至極格好良し。

    ★「水の中の目」
    今回は、、、
    大人のパーティー、電話Box、女子高校生監禁事件、、か。

    シリーズ屈指の胸糞悪くなるハナシ。

    再読なため黒幕の存在を知りながら読んでも、何かに背中を追いたてられるような感覚が止まなかった。逆に、再読だからこそ府に落ちる点もあったり。再読も、たまには悪くないな、と。

    クライマックスでマコトの下した選択も、初読の時には嫌悪感を抱いたものだが、10年の歳月は、同じ場面を別な色に写してくれた。

    ★3つ、7ポイント半。
    2017.11.10.再読

  •  第一巻のレビューでさんざんクサしたけど、そこで指摘した問題点が本巻でぜんぶ改善されてるのには驚いた(゚д゚)!
     特に文体を完全に変えているのには感嘆(゚д゚)!
     編集や何かの意見を聞き入れた上での変更なんだろうけど、こういう柔軟性というか融通無碍というか、自分を変える勇気の有無がプロとセミプロの違いなんだろうね( ´ ▽ ` )ノ

     結果として、ものすごく読みやすくなり、話も面白くなった( ´ ▽ ` )ノ
     一巻切りしないでよかった( ´ ▽ ` )ノ

     読んでて「これは現代を舞台にした捕物帳だな」って感じた(まあ、あと百年か二百年後にはこういう作品が「時代小説」になってるんだろうけど)( ´ ▽ ` )ノ
     風俗・人物の描き方、仁義・人情、まさに時代劇そのもの( ´ ▽ ` )ノ
     主人公と警察署長の関係なんか、岡っ引きと大岡越前守そのもの( ´ ▽ ` )ノ
     石平、老成したら下町情緒たっぷりの時代小説書いたらいいんじゃないかな?( ´ ▽ ` )ノ

     ちかいうちに三巻四巻も読もう( ´ ▽ ` )ノ

    2018/05/09

  • 大好きなシリーズ読み返そう第二作目。
    「妖精の庭」…ショー(貝山祥子)とアスミのお話。キャリバンが気持ち悪すぎた。怖い。
    「少年計数機」…マコトとヒロキの友情。一緒に泣くシーンは心がジンとした。ここでゼロワンが出てくる。
    「銀十字」…喜代治と鉄、シルヴァークロス。吉岡さんもなかなか良い味出してる。何だかんだで吉岡さんとマコトの関係好きだ。
    「水のなかの目」…パーティ潰しのお話。こういう事件(監禁…とか)って見たことあって、何だかもう嫌な感じ。アツシは何だったんだろうか。闇。やっぱり困ったときのGボーイズ。チームワーク素敵です。

  • 最後の女子高生監禁事件の話は心が痛む。黒い話だ。だが読んで良かった。黒い話だからこそ、読み応えがあった。題材は昔起きた女子高生コンクリート詰め殺人事件なのだと思う。あの事件でも感じたが、人は残酷な生き物だ。

  • 久々に読み返した。
    石田さんの短編は読みやすくて頭がモヤモヤしている時にちょうどいい。
    最後の『水のなかの目』は内容的にはハードだったなぁ。
    でも目をそむけてはいけないことにもちゃんと立ち向かうマコトはカッコよすぎ。
    マコトみたいな人が近くにいたらと思うけど、ドラマの印象が強すぎるからちょっとイヤだけど。

    4編中、よかったのは表題の『少年計数機』と『銀十字』です。

  • [妖精の庭]
    のぞき部屋なんて懐かしい。いまでも形態を変えて同じ様なものは多いので、人間は変わらないとおもってしまう。showroomなんて24時間じゃ無いだけで変わらないでしょ。見るのは無料、アイテムは有料なのが昔の商売の仕方と違うかな。複雑な仕組みで、シンプルに搾取できる様になっている。

    [少年計数機]
     また新しいヤクザが出てくる。マコトがGボーイズを上手く使って事件を解決する。ゼロワンというハッカーが登場した。また出てくるだろう。

    [銀十字]
     爺さん二人からの依頼で引ったくりを捕まえる。流石にあれだけした犯人を許すのはヌルすぎる。一応就職はしたが、すぐに辞めてまたやると思う。人がそう簡単に変わるわけはない。適当に書いたとしか思えない。

    [水のなかの目]
     一番際立った作品は、水の中の目だろう。タイトルも良いし、序文から美しい。その美しさが、徒花の妖しい光だと知るのは、ラストのどんでん返しでだ。
     結局、アツシは一番イかれていたんだろう。誰かに寄生するふりをして、その実、誰かを操りたいのだ。一番下で蔑まれながら人を操る二重性は面白い。
     ミナガワというキャラが死んだ時が、そんなに登場して何かやったわけでも無いのだが悲しかった。また出て欲しかったなと思う。
     
      あとは、1、2巻と読んで気になったことがある。文章が合わないというより、キャラに違和感がある。マコトの精神性とヤンキーだった過去が、かけ離れている。マコトは普通以上に良い奴で、そんな奴居るだろうと言われれば、もちろん居るだろうけど何だか引っかかる。逆に、タカシみたいに、全てが創作のキャラだと思える設定のように、分かりやすければ納得できる。
    その事を考えていて思ったことは、この作品はキャラを見るのではなくて、物語のテーマを見ることが重要ではないのか。もちろん魅力的なキャラは多いが、そのキャラもテーマに準じて動いているにすぎない。著者はそう書いていると思った。それならキャラの透明感もテーマを浮き出すのには良い。

  • 読みやすくてスリルがあって途中止まらない。
    池袋やそれに似た街は、東京だけでなくすぐそこにある大都市にありそうで、ちょっと怖いけど魅力的なアンダーグラウンド、ヤクザや不良少年達の無法地帯、そんな世界を綺麗に書いた小説が、すごく面白い。

    マコトはいつものように、自らの信念に沿って行動し、お金のために仕事はしない。今回は老人ホームに住む老人達、同性愛者、身体障害者、発達障害(?)の少年、社会不適合者とも呼ばれている人達の物語。石田衣良さんはどんな人間でも生き生きと描く。奪うか奪われるかの世界に、人情や希望がある。

  • 再読。Ⅰ、Ⅱとも結構人が死んでる。まぁ2000年頃の出版だからな。 2018.11.8

  • IWGP第2弾、少年計数機はドラマにも入ってる

  • IWGP第2作目。
    ドラマファンなのですが、本作の中にも「妖精の庭」「少年計数機」とドラマにも盛り込まれたシナリオが含まれていました。
    個人的には映像化されていない「水の中の目」がとても好きです。
    暴力事件の生々しさ、アツシの不気味さ、
    また特にプールでの描写が極彩色に眼に浮かぶように美しく、惹かれました。

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著者プロフィール

石田 衣良(いしだ いら)
1960年東京生まれの小説家。フリーター、広告代理店でのコピーライターを経て、36歳のときに一発祈念して執筆活動を開始。
1997年、『池袋ウエストゲートパーク』で第36回オール讀物推理小説新人賞、2003年『4TEEN フォーティーン』で第129回直木賞、2006年『眠れぬ真珠』で第13回島清恋愛文学賞、2013年『北斗 ある殺人者の回心』で第8回中央公論文芸賞をそれぞれ受賞。
多くの作品がドラマ・映画化されている。代表作に、ドラマ「池袋ウエストゲートパーク」「下北サンデーズ」、映画「アキハバラ@DEEP」、「娼年」。
2015年にウェブ個人誌『小説家と過ごす日曜日』を創刊するなど、メディアをまたにかけて活躍を続けている。

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