少年計数機 池袋ウエストゲートパークII (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 5694
レビュー : 428
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167174064

作品紹介・あらすじ

自分が誰なのか確認するために、まわりのすべてを数え続ける少年・ヒロキ。その笑顔は十歳にして一切の他者を拒絶していた!マコトは複雑に絡んだ誘拐事件に巻きこまれていくが…。池袋の街を疾走する若く、鋭く、危険な青春。爽快なリズム感あふれる新世代ストリートミステリー、絶好調第2弾。

感想・レビュー・書評

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  • 最終章、水のなかの目は、たぶん東京綾瀬の女子高生コンクリート詰め殺人事件をベースにしています。私の中では、1番か2番めに凶悪な事件だと思っているので、物語の中でも、悪が完全にやっつけられてスッキリしました✨

  • ハラハラしながらもやっぱりマコトが大活躍。全然関係が深くない人達を助けてしまうマコトはやっぱりすごいし、性根が素晴らしく優しいんだろうなと思った。

  • [妖精の庭]
    のぞき部屋なんて懐かしい。いまでも形態を変えて同じ様なものは多いので、人間は変わらないとおもってしまう。showroomなんて24時間じゃ無いだけで変わらないでしょ。見るのは無料、アイテムは有料なのが昔の商売の仕方と違うかな。複雑な仕組みで、シンプルに搾取できる様になっている。

    [少年計数機]
     また新しいヤクザが出てくる。マコトがGボーイズを上手く使って事件を解決する。ゼロワンというハッカーが登場した。また出てくるだろう。

    [銀十字]
     爺さん二人からの依頼で引ったくりを捕まえる。流石にあれだけした犯人を許すのはヌルすぎる。一応就職はしたが、すぐに辞めてまたやると思う。人がそう簡単に変わるわけはない。適当に書いたとしか思えない。

    [水のなかの目]
     一番際立った作品は、水の中の目だろう。タイトルも良いし、序文から美しい。その美しさが、徒花の妖しい光だと知るのは、ラストのどんでん返しでだ。
     結局、アツシは一番イかれていたんだろう。誰かに寄生するふりをして、その実、誰かを操りたいのだ。一番下で蔑まれながら人を操る二重性は面白い。
     ミナガワというキャラが死んだ時が、そんなに登場して何かやったわけでも無いのだが悲しかった。また出て欲しかったなと思う。
     
      あとは、1、2巻と読んで気になったことがある。文章が合わないというより、キャラに違和感がある。マコトの精神性とヤンキーだった過去が、かけ離れている。マコトは普通以上に良い奴で、そんな奴居るだろうと言われれば、もちろん居るだろうけど何だか引っかかる。逆に、タカシみたいに、全てが創作のキャラだと思える設定のように、分かりやすければ納得できる。
    その事を考えていて思ったことは、この作品はキャラを見るのではなくて、物語のテーマを見ることが重要ではないのか。もちろん魅力的なキャラは多いが、そのキャラもテーマに準じて動いているにすぎない。著者はそう書いていると思った。それならキャラの透明感もテーマを浮き出すのには良い。

  • 読みやすくてスリルがあって途中止まらない。
    池袋やそれに似た街は、東京だけでなくすぐそこにある大都市にありそうで、ちょっと怖いけど魅力的なアンダーグラウンド、ヤクザや不良少年達の無法地帯、そんな世界を綺麗に書いた小説が、すごく面白い。

    マコトはいつものように、自らの信念に沿って行動し、お金のために仕事はしない。今回は老人ホームに住む老人達、同性愛者、身体障害者、発達障害(?)の少年、社会不適合者とも呼ばれている人達の物語。石田衣良さんはどんな人間でも生き生きと描く。奪うか奪われるかの世界に、人情や希望がある。

  • 再読。Ⅰ、Ⅱとも結構人が死んでる。まぁ2000年頃の出版だからな。 2018.11.8

  • IWGP第2弾、少年計数機はドラマにも入ってる

  • IWGP第2作目。
    ドラマファンなのですが、本作の中にも「妖精の庭」「少年計数機」とドラマにも盛り込まれたシナリオが含まれていました。
    個人的には映像化されていない「水の中の目」がとても好きです。
    暴力事件の生々しさ、アツシの不気味さ、
    また特にプールでの描写が極彩色に眼に浮かぶように美しく、惹かれました。

  •  第一巻のレビューでさんざんクサしたけど、そこで指摘した問題点が本巻でぜんぶ改善されてるのには驚いた(゚д゚)!
     特に文体を完全に変えているのには感嘆(゚д゚)!
     編集や何かの意見を聞き入れた上での変更なんだろうけど、こういう柔軟性というか融通無碍というか、自分を変える勇気の有無がプロとセミプロの違いなんだろうね( ´ ▽ ` )ノ

     結果として、ものすごく読みやすくなり、話も面白くなった( ´ ▽ ` )ノ
     一巻切りしないでよかった( ´ ▽ ` )ノ

     読んでて「これは現代を舞台にした捕物帳だな」って感じた(まあ、あと百年か二百年後にはこういう作品が「時代小説」になってるんだろうけど)( ´ ▽ ` )ノ
     風俗・人物の描き方、仁義・人情、まさに時代劇そのもの( ´ ▽ ` )ノ
     主人公と警察署長の関係なんか、岡っ引きと大岡越前守そのもの( ´ ▽ ` )ノ
     石平、老成したら下町情緒たっぷりの時代小説書いたらいいんじゃないかな?( ´ ▽ ` )ノ

     ちかいうちに三巻四巻も読もう( ´ ▽ ` )ノ

    2018/05/09

  • 読み慣れないむごさで、文章が目に入った瞬間思わず本を伏せる感じだった。しんどい。映像じゃないのに胸が気持ち悪くなるくらい。途中で読むのやめようかと思った。
    文章は詩のようにきれいなのにギャップがすごい。シリーズの続きを読む自信がなくなった。

    文章は全体的に表現豊かで、それを内から作り出せる作者は本当にセンスのある人なのだと思う。気持ちとか風景を表す言葉選びが新鮮でおもしろかった。
    描写の鋭さも作者の実力ゆえかもしれないけど、本当に酷いシーンがいくつかあって、読み終わった後にしばらくリセットタイムが必要だった。

  • <内容紹介より>
    自分が誰なのか確認するために、まわりのすべてを数え続ける少年・ヒロキ。その笑顔は十歳にして一切の他者を拒絶していた!マコトは複雑に絡んだ誘拐事件に巻き込まれていくが…。池袋の街を疾走する若く、鋭く、危険な青春。爽快なリズム感あふれる新世代ストリートミステリー、絶好調第2弾!

    ――――
    前作に引き続き、ストーリー展開の店舗の良さと、語り口の軽妙さでするすると読み進むことができました。
    全部で四編の作品が収録されていますが、LDで、すべてのものを数えていないと落ち着かない、という少年が主人公の表題作「少年計数機」と、ひったくり犯を捕まえようと70歳の老人コンビと調査に乗り出す「銀十字」は特に面白く感じました。

    最後に収録されていた「水の中の目」は、女子高生が輪姦されたりマコトのそばで活動していた人の中から死人が出たりと少し後味の悪いものに仕上がっていました。
    尤も、「池袋」という町のストリートで起こる事件ですから、ある程度血なまぐさいのは仕方ないのかもしれませんが……。

    あと、2002年という時代を反映してか、登場人物たちが持っているのがPHSということに(2巻になって改めて)気づき、懐かしいような気にもなりました。
    逆に、今の中学生や高校生にはわかるのかな?とも思ったり。スマホが使えればもっと簡単に解決できる事件出もあるような気もしますが、そういった面での「古さ」を感じさせない作品であることは、素晴らしいことだとも思います。

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著者プロフィール

石田 衣良(いしだ いら)
1960年東京生まれの小説家。フリーター、広告代理店でのコピーライターを経て、36歳のときに一発祈念して執筆活動を開始。
1997年、『池袋ウエストゲートパーク』で第36回オール讀物推理小説新人賞、2003年『4TEEN フォーティーン』で第129回直木賞、2006年『眠れぬ真珠』で第13回島清恋愛文学賞、2013年『北斗 ある殺人者の回心』で第8回中央公論文芸賞をそれぞれ受賞。
多くの作品がドラマ・映画化されている。代表作に、ドラマ「池袋ウエストゲートパーク」「下北サンデーズ」、映画「アキハバラ@DEEP」、「娼年」。
2015年にウェブ個人誌『小説家と過ごす日曜日』を創刊するなど、メディアをまたにかけて活躍を続けている。

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