骨音―池袋ウエストゲートパーク3 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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レビュー : 347
  • Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167174088

作品紹介・あらすじ

世界で一番速い音と続発するホームレス襲撃事件の関係は?池袋ゲリラレイヴで大放出された最凶ドラッグ「スネークバイト」の謎とマコトの恋のゆくえは…。現代のストリートの青春を生きいきと描き、日本のミステリーシーンに新しい世界を切り拓いた、ご存知IWGP第3弾!ますます快調のTV化話題作。

感想・レビュー・書評

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  • ★2008年12月21日 106冊目読了『骨音 池袋ウェストゲートパーク?』石田衣良 評価B+
    友人の評価では、池袋ウェストゲートパークシリーズもこのあたりから、当初のスピード感や圧倒的なパワーが無くなってきたと聞いていました。確かに出だしの頃の新鮮さは薄れ、落ち着きさえ見せて来るのですが、それはそれで主人公が成長し、年輪を加えていくのですからやむを得ないと私は考えてます。
    骨音:かなり醜悪な場面を含む、音にいかれてしまった狂信者の犯罪
    西一番街テイクアウト:ひょんな事から、年増の売春婦とその娘をチンピラから守る事になった話。
    キミドリの神様:池袋限定流通の交換通貨を街のために守ろうとし、地下組織とのつながりを断ち切る
    西口ミッドサマー狂乱:若者達を熱狂させるレイヴというライブステージを主催する集団とそこで危険なドラッグを売り、問題を起こす組織との対立。トワコという片足義足のモデル兼シンガーと主人公の恋とその結末。
    全体的には、解決がやや安易になってきているとは思いますが、私的には人間的な感情のふれあいに膨らみが前より出て来ている気がして決して悪くはないと感じるのは甘いのでしょうか?

  • IWGP第3作目。
    本作の表題となっている「骨音」はドラマ版ではスペシャルとして放送されたスープの回のシナリオでした。
    ドラマ版では実際にRIZEのライブに置き換えての演出が格好良かったことを覚えています。
    「西口ミッドサマー狂乱」は個人的にとてもIWGPらしさを感じました。
    また宮藤官九郎の解説が面白く、読み進める中で心当たりがあったものの、どうやら石田衣良ご本人がドラマから影響を受けて森下愛子演じるマコトの母をよりコミカルにキャラとして確立されていて、時折フッと笑わせてくれました。

  • 今回はGボーイズ絡みの話が沢山。


    どんな人ともフラットに関われるマコト君って素敵だな~って感じさせてくれた一冊。

    にしてもマコトの母ちゃんって粋だな~

  • 2011/08/24読了

    IWGP三巻!2001年とのこと。モー娘。とか、粗いiモードの画像とか
    時代を感じてしまいますね。
    マコトの語りや人情味もまたレベルアップしていていいな。
    しかし、キングのカリスマがおかしなところに向かっている気もしないことも無い。

    【骨音】
    若いし、夢を純粋に追いかけたいからこそのアレだね。
    聴きたくはないけれど、聴いてみたい気もする。あるとするならば。
    何だってすごくXXなものには、それに応じたリスクが生じるもんだ。

    【西一番街テイクアウト】
    ミニモニとか何とか。一番年代を感じてしまったのは特にコレ。
    おばちゃんって昔からやたら強いんだね。

    【キミドリの神様】
    正義でありたくても、それってすごく難しいことだ。
    悪になりやすいし、気を抜いたらそうなってしまう。
    絶対的な正義ってないもんだよね。
    あったらあったで、それは盲目的な宗教に過ぎない。
    純粋な気持ちが万人に認められるなんて、ほぼ不可能。

    【西口ミッドサマー狂乱】
    マコトの恋はどうなったのか。
    は、さておき
    いいね。これをIWGPっぽい。ヤングが乱れていく、大人からは切り離された小さな世界のお祭りっていうのが。
    その裏は目も当てられないほどの残虐さがあるけれども。
    でも、このくらいが奴らにとってはいいくらいじゃない?
    最後にいっこ。ドラッグは絶対にダメ

  • 東京丸の内口近辺から両国、そして門前仲町までの今回の散策。一眼レフを片手にとはいかず、Canon ixyと石田衣良「骨音」をバッグに忍ばせ散策した訳だ。

    IWGPにはいきなりとんでもないNOUNがでてくる。今回は「カツシン」・・・どうやら勝新太郎らしい。面白いねえ、勝新と云えば僕らは「悪名」そして「兵隊やくざ」そして田宮二郎と続く訳だ。

    内容はレイブ・ドラッグ等、僕らの知りうる事が出来ないundergroundな話なのに、前出の勝新や、キャンディーズのランちゃんが出てきてしまう、おじさんにこのシリーズが受けるのも分かる気がする。

    子供も大人も上手に転んで、”転び方の練習”をしておかなければならないと云うのが僕の持論だ。転び方を知っていると、自分が傷つく程度を最小に抑えられるというmeritが有ると同時に、人の痛みを知ると云う、根本に繋がるからだ。そんな意味でもIWGPには意味がある。

    今回の「骨音」のなかの最後の物語「西口ミッドサマー狂乱」では「自分の足で立つこと。」と云う行がある。これって僕が日々思っている事だ。

    人間は一人じゃあ生きていけない、でも自分一人で立ち上がらなきゃ尚更生き続ける事は難しくなる。どんなに下から支えても、どんなに上から手を差し伸べても本人が背筋を伸ばし手を上にあげなきゃどうしようもないものね。出来る事なら背筋を伸ばして生きたいものだ。

    石田衣良・・・骨音・・・書評 85点

  • 相変わらずタカシの助けを借りて、事件を解決していくマコト。サルとマコトとタカシの3人とヤクザの決闘が潔く、3人の仲が良いのがわかる。それとマコトの母ちゃんのヤンキーさがワクワクする。カッコいい。
    池袋ゲリラレイヴとマコトの恋。レイヴはうまくいっても、恋はなかなかうまくいかないね。

  • [骨音]
     骨の音を求めるなんて良い題材。
     何かに取り憑かれた人がいて、その人が産み出すものは人を惹きつける。もちろん才能が無いとイかれた奴で終わるのだが、この作品に出るスライみたいに才能があると天才と言われる。でも犯罪はよくない。
     ドラマの特別編のメインとして、この話使われた。あちらも面白かった。

    [西一番街テイクアウト]
     マコトの優しさは、少女にも分け隔てなく与えられる。
     サルも外伝を経て偉くなっているようだ。このままだと独立してしまったりするのだろうか。
     タイマンのシーンが青春小説みたいで、ちょっと愉快。マコトは武闘派ではないと言っているが、戦うと強い。やる時はやる男なのは間違いない。

    [キミドリの神様]
     新しい通貨なんて、仮想通貨で盛り上がっている現代にも、少し繋がりがある。
     ビットコインもそうだったが、新しい物は問題が多いのでしょうがない。
     話としては小粒だったので、ラストへの箸休めかな。題材は面白いのだが、あまり膨らませられなかったのだろう。

    [西口ミッドサマー狂乱(レイヴ)]
     この話が3巻のメインで、ドラッグとレイヴというアングラなテーマ。レイヴなんて正直どんなものか分からないけど、いかがわしさは満点だ。
     2000年代に入ってからも、合法ドラッグが流行ったりもしたし、現実にも珍しい話ではない。
     西口公園で大規模レイヴをやるのは、豪胆な話だ。上手くウロボロスも釣れたし。
     イッセイは自分がすい臓がんになったから、スネークバイトをばら撒き出した。一人で死ぬのが怖いのか、自暴自棄になったのか、どんな感情があったかは分からないが、もし聞いたら何かしらの理屈があるのだろうか。をやる人の理屈は、あまり分からないけど、刹那的に狂っていたいだけなのだろうか。今が良ければ全て良しなんて、それは動物と何が違うのだろう。動物になりたいのだろうか。
     結局のところ、生きている事に、スリルを感じたいなんて、私には分からない。ドラッグをやって、時間を早くしたり遅くしたりをしなくても、人は自分の力で、想像力で出来るのではないか。

  • ドラマじゃ2時間のスペシャルだった骨音

  • 【読間】
    13~14年ぶりくらいの、再読。
    “時代を切り取る”のが持ち味のIWGP、当時の時代を懐かしみながら、一編ずつレビュー。

    ★骨音★
    連ドラ終了後の2時時間スペシャル版の原作だったかと。時事ネタは「ホームレス狩り」かな。
    犯人を捉えて“決断”を下す場面……、マコトの提案は至極ごもっともだが、ギタリストくんの懇願を受けてのタカシのジャッジ……、甘すぎる、と思うのは、自分だけかしら?

    ★西一番街テイクアウト★
    話の流れ的には、今回の時事ネタは“連れ出しパブ”かな。
    それか、「母が遅くまで働いている母子家庭の子供の夜間徘徊」とか?
    いずれにしても、当時の記憶としてはあんまり覚えに無い。
    娘を持つ親として、マコトの怒りは100%のシンクロ率で共感。

    ★キミドリの神様★
    今回は、地域通貨。
    情報番組で取り上げられてるのを1回くらいは見かけたことがあったかも。
    &
    知り合いの息子(小4)の国語教科書にて紹介されてたのを読んだ記憶が。
    でも、その程度。それだけの記憶。

    僕の生活とは一度も交わることなく今に至る。IWGPのネタになるくらいなのだから、きっと一時はずいぶんと注目されたor作中のように悪用する輩が出てきて世間を賑わしたかしたはずなのだろうけど、それらの記憶は一切ない。

    ★西口ミッドサマー狂乱★
    レイヴと新型ドラッグ、かな。
    全くもって理解の範疇外のイベントに、初読時にはリアリティーを一切感じられずに読んだ記憶がある。まあでも、IWGPで取り上げられるからには現実にもあるイベントなのだろうけど…という程度の認識。

    そんな“レイヴ”、少しだけ前(1~2年くらい?)に、何かの番組でレイヴについて10秒ほど触れられたのを観て「ああ、ちゃんとやっぱり実在するんだ」と思った。IWGPシリーズの中では、最も「好きではない」一編。

    【読了】
    iモードとか、懐かし(笑)。

    クドカンさんの巻末解説が、面白かった。原作のテイストが十二分にリスペクトされつつも、原作とは大いに異なる部分が多々あり・・・連ドラは連ドラとしてのIWGPの世界観が確立されていった経緯がよくわかった。

    ★3つ、6ポイント半。
    2018.03.14.古.再読。
    (初読時の印象を★で表すなら、当時は★3つ7ポイント半だったかな)

    石田さんの新たな“街モノ”が読みたい。

    赤羽とか・・・いかがでしょうか?

  • マコトが恋をするシリーズ3冊目。
    タカシとマコトの「私、失敗しないから」ぶりが、さらに極まった感がある一冊。

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著者プロフィール

石田 衣良(いしだ いら)
1960年東京生まれの小説家。フリーター、広告代理店でのコピーライターを経て、36歳のときに一発祈念して執筆活動を開始。
1997年、『池袋ウエストゲートパーク』で第36回オール讀物推理小説新人賞、2003年『4TEEN フォーティーン』で第129回直木賞、2006年『眠れぬ真珠』で第13回島清恋愛文学賞、2013年『北斗 ある殺人者の回心』で第8回中央公論文芸賞をそれぞれ受賞。
多くの作品がドラマ・映画化されている。代表作に、ドラマ「池袋ウエストゲートパーク」「下北サンデーズ」、映画「アキハバラ@DEEP」、「娼年」。
2015年にウェブ個人誌『小説家と過ごす日曜日』を創刊するなど、メディアをまたにかけて活躍を続けている。

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