電子の星 池袋ウエストゲートパークIV (文春文庫)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167174095

感想・レビュー・書評

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  • この巻をすっ飛ばして読んでしまっていたので、一旦戻り。
    マコトはこんなとんでもないことを経験していたのか!とびっくり。
    それにしてもエキサイティングである。14teenは確かに良かったけれど、やっぱりIWGPシリーズで取れないのか?直木賞!14teenはちょっとクリーンな話しなので、オイラ敵にはいまいちだった。

    『悪い人間がつくるラーメンはまずくて、いい人間がつくったラーメンはうまいのなら、世界はどれほどすっきりとわかりやすくなることだろう。作者の人間性と作品のあいだになんの相関関係もないのは、芸術もラーメンも同じだった』

    『サンシャイン60階通りにあるキャノンの出力センターにいった。受付でデジカメのメモリーをわたす。(中略)おれたちの生活はこうしてどんどん便利になる。あまったはずの時間はみなどこに消えてしまったのだろうか。あんたは夕日が沈むのや雲が空を横切るのを最近ゆっくり眺めたことがあるだろうか。このひと月でほんとうに気もちがかよう誰かさんと心をひらいて話をしたことがあるだろうか』

    下を見ながらせかせか生きて金稼いで、それで勝ち組なんていうならオイラはそんなの要らない!笑 (やせ我慢)

  • 相変わらず、良い。

  • 日常と大きくかけ離れすぎていて
    小説と言うよりは
    童話や寓話に思えてきた・・・

  • 東口ラーメンライン
    当たり前の日常の中で、ちょっとした事件が起きる。そんなありきたりの話なのに、終わるころにはいつも涙させられる。誰でも弱いところがある。それは人には言えない。でも、それを知って、一緒に歩いてくれる人がいるならば、もう自分を許してあげてもいいんじゃないかな?

    ワルツ・フォー・ベビー
    綺麗すぎる、綺麗すぎるよ。けど俺はこういう話が好きだ。涙が止まらなかった。人の過ちを赦すのは、いつだって他人。けど、それは簡単なことじゃない。最高にカッコいいオヤジの話。

    黒いフードの夜
    この広い世界には自分が見たことのないことがたくさんあって、その中には目を背けたくなるようなこともある。けど、知らないことは罪だろうし、それから逃げることは許されないと思った。現代の問題を交えた、考えさせられる話。

  • 最後の話がちょっとグロテスクだったかなぁって。

  • このシリーズは結構泣ける話が多い。

  • ドラマ化された頃、よく読んでいたシリーズ。
    Ⅲの「骨音」がグロテスクで、それから遠ざかっていたのだけれど、久しぶりに読みたくなって、読んでいないはずのⅣをチョイス。
    読んでいないはずなのだけれど、収録されている4作品のうち、「黒いフードの夜」と表題作の「電子の星」はなんとなく覚えている。
    もしかしたら以前に読んだことがあったのかもしれないし、ドラマで見たのかもしれない。

    舞台となる池袋はかなり土地勘があるので、すごくリアル。
    フィクションとはいえ、場所はかなり細かいところまで忠実に描写されている。
    このディテールの細かさがこのシリーズのいちばんの魅力だと思う。

    前半に収録されている「東口ラーメンライン」と「ワルツ・フォー・ベビー」は個人的には展開がベタすぎて物足りなかったけれど、場面場面での言葉の選び方や表現のセンスはさすが石田衣良氏だなーと思った。

  • 標題の電子の星はよかった。
    相変わらずマコトがちょいちょい言いこと言う。

  • 2012.10

  • IWGPシリーズ、Ⅳから読んじゃった。

    ドラマから観たあやにとってはすーごくヴィジュアル化しやすい本でした。ところどころイメージ変わっちゃうのはしょうがないね。

    いつもどーりえぐいけど、IWGPシリーズだからラストは救いがある感じでよかった。

  • ラーメン戦争、息子の死の真実、移住外国人、SMクラブの事件解決

  • マコトの右フックと、
    タカシの、「仕事が必要だな」という言葉が
    印象に残りました。
    電子の星は、格差社会のお話。

  • 関係ないけど表紙の女の子が可愛い(笑)
    『IWGP』シリーズは読後、必ずと言っていいほど心が温かくなり、優しい気持ちになれる。冷たい風に曝され、孤独で悲しい気持ちが溢れた時、是非読んでみるといい。ほっとするような人情とその温もりを感じる一時になるはず。
    特に「黒いフードの夜」が好きかな。ラーメン屋の行列を「ラーメンライン」と訳すセンスもなかなかイカす。
    『IWGP』は好きなシリーズ。これからも続きを読んでいこう。

  • 前に一回読んだ筈なのに、表題の【電子の星】の内容を完璧に忘れてた(^^;)
    ラーメンの話は覚えていたんだけどな~(>_<)
    IWGPシリーズを読んでいると、池袋に居るような気持ちにさせてくれるから楽しいです♪

    (2012.09.26)

  • 今回のIWGPはやけに人間くさい。

    東口ラーメン・ラインは、Gボーイズのツインタワーが引退してラーメン屋を開業。

    ラーメン戦争とツインタワーの恋なんていうらしからぬ展開。

    ワルツ・フォー・ベビーは、上野のチームの元リーダーの命日を巡る、人間関係。

    黒いフードの夜は、ミャンマーからの難民の話と、とにかく裸子からに人間くささ。

    と思っていたら、最後の電子の星はそんな気分を吹っ飛ばす、ストロベリーナイトみたいなグロテスクな話の展開となった。

    久しぶりに本読んで吐き気がした。

  • ちょっと鼻につく感じもあるけど、話としては面白い。

  • IWGP好きな私としては、石田 衣良作品読みたいな~と思っていたのですが、なかなか手にとる機会がなく。友達に借りて読みました。ドラマと結構マコトは性格違います。もっと内気。テーマ性がはっきりしつつも、おしつけがましくなくって、ルポ読んでるみたいな感覚。

  • まあまあ

  • シリーズモノにつきものなマンネリ感がいなめないです。

  • 何回目かの読了。

    いつも通り、サクっと読める。

  • 2012-64
    i-modeとか懐かしいなぁ。

    今回もグロい話が。
    ラーメンラインとダウンルーザーの話がギャップありすぎ。
    マコトはいつも危険に飛び込むなぁ。

  • cf.アキハバラ@DEEP

  • 2012/05/24読了

    世の中を反映させているという点では、石田衣良ほど読み易い作家はいないと思う。デジカメやPCが普及し、近代ならではの問題と解決策がより練りこまれ登場。これはこれで、今までに無い物語性が更に深みを増すけれど、現実に置き換えてみれば、これは、危ういことなのだとすぐに分かるはずだ。
    ともあれ面白い。IWGPシリーズ。今回はラーメンが食べたくなるのです。そして「帯」がいい。
    以下、帯を引用

    ・拒食症の少女と嫌がらせを受ける元Gボーイズのラーメン屋
    (中略)
    ・人体切断DVDと親友の行方を追う「負け犬」ネットおたく
    など

    帯で更に惹かれるものがある。これは文庫本の後ろにあるあらすじにも言えること。私はよく「ジャケ買い」というか、表紙でホレたものはあらすじをざっと読んで衝動買いすることがよくあるのだが、帯も然り。こういうところがうまい本は、きっと面白いし(たまにハズレがあるが)、売れる。
    一冊の本には様々な面から楽しむことが出来る要素を含んでいる。本そのものを読み、自分の内外にどうフィードバックするかというのも、個人的な見所であると思う。

    <東口ラーメンライン>
    ミスリードにやられたね。あと、無性にラーメンが食べたくなる
    <ワルツ・フォー・ベビー>
    誰も悪くなかったんだ。誰もが悪だったのかもしれないけれど。
    親父さんの最後のセリフ(ある女性に言った言葉)、救いはないかもしれない。けれど、この対面があるとなしでは違うのだろうと。
    どうか幸せになって。
    <黒いフードの夜>
    近作で一番好きなエピソードかも。日本という国を信じてくれる無垢な少年。解決策が好きだし、マコトの、サヤーを何とかして助けてやろうっていう気合が入っているのが伝わってくるし
    <電子の星>
    何か、すごくしんどい話だった。マコトもよくやるよ、本当に
    命がけとはきっとこのことを言うのだろう。金は、何かを得ることはできてもその代償は大きすぎる。負け犬の成長は、立派だとは言えないけれど、確かなものだったとも思う。
    ただ、こういうアングラな世界では、誰かを傷つけることしか怒らないんだけれどね。

  • 数年前、池袋につけ麺食べに通ってたことを思い出しました(笑)

    このシリーズ読むと、自分のホームタウンが好きになってくる。マコト病。

  • 今回のは血の気が多くて少し怖かった。
    東口ラーメンラインではタカシのボディーガードをしてたツインタワーたちが出てきてうれしくなりました。
    問題は結構あっさり解決のものが多くてちょっと物足りなく思ったり。

  • 料理なら「普通においしい」って言うてる。

    それ以上でもそれ以下でも、ぬ。

  • 子どもの「ネグレクト」の影響による「摂食障害」の話やビルマ内戦の難民の話(中東の移民の話が多いんだろうか)など。

    やっぱり酷い暴力シーンはちゃんと細かく描くんだなぁ・・と思いつつ、同シリーズを読み続けて思ったこと。ストーリーはラーメン業界、ハッカー、非合法ビジネスなど各ジャンルのやたらリアルな背景によって単純な探偵の勧善懲悪ものとして大体押し進められる。でもその先が普遍的な小説との相違点。
    いわゆる「悪」に鉄槌を下すのは知り合いの「少年ギャング」だったりヤクザだったりする。こっちこそ悪っぽいイメージ。その手口が手口だけに「この締め方でいいのかよ」と思っちゃう。それ以前に、主人公が依頼者の肩を持ちすぎて、相手の被害がやたらデカくなりすぎてる感もある。所謂「正義では割り切れない」、読み手にちょっと疑問を持たせる感じ

  • スピードとシャープさ
    それがこのシリーズからは感じられるような気がする
    シリーもの、しかも短編集なのに手を替え品を替え話が次々と飛び出してきては飽きるヒマもない


    次巻も楽しみです

  • IWGP

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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