電子の星 池袋ウエストゲートパークIV (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 4393
レビュー : 320
  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167174095

感想・レビュー・書評

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  • 池袋WGPシリーズは相変わらず面白い。

    流れが素直なので、内容がわかりやすくてサクサク読める。
    ラーメン屋の話が一番面白かったかな。

  • 前作と同じく、発刊直後に単行本で読破したが、最近オーディオブックで聞き直した。

    …実はこの辺りからちょっと食傷気味になってきた。

    でも、テンポの良い話運びと、魅力的なキャラクターは健在!

    今この時にも、地球のどこかでは誰かが不条理な圧力で苦しんでいるんだと、改めて突きつけられた「黒いフードの夜」が印象的だった。


    ただ、表題の「電子の星」はちょっと理解の範疇外だった。
    グロい話が好きじゃないので、苦手だったのもあるけれど。

    誰かに強要されたわけじゃなく、自分から人体切断ショーのキャストに志願して、絶望して自殺して。
    彼の問題は人体切断ショーではなく、バイト先や学校に馴染めなかった、環境や本人のコミュニケーション能力にあるんじゃないだろうか。

    そんな彼の死の責任をショーの主宰者に求める事が、果たして正しい事なのか。
    個人の倫理観的に忌避してしまうことでも、それに縋らずにいられない人たちもいるわけで。
    ましてあのショーは(作中では)一応合法的なものだったわけだし。

    マジョリティに理解されないマイノリティーな性癖を持っている人にとっては、もしかしたらそのショーが、数少ない拠り所だったかもしれない。
    そう考えれば、あの話の中での一番の弱者は、世間に理解されない性癖を抱え、人知れずフラストレーションを晴らす場所を探している、ショーの観客なのかもしれない。

    それを個人的な感情論で「悪」と決めつけ駆逐することが正しいことなのか。

    「お金を持っている人間」「お金を稼いでいる人間」=悪いやつ
    「あまりお金を持っていない人」「社会的に強い立場にいない人」=正義
    みたいな、卑屈で偏った正義感を感じて、主人公達にちょっと嫌悪感を感じた。

  • 面白かった!

  • 多分、一番(私の)共感に遠いところにいる話だと思います。暴力、流血、グロいのは苦手なので、「電子の星」はなるべく想像しないようにして読みました。誉田氏の『ストロベリーナイト』を連想しました(こちらはドラマでしか観たことないですが)。被害者が納得してやっているというのは、まだマシなところかもしれません。でも残酷なことを欲する性はなくならないだろうなと思います。「黒いフードの夜」はビルマの男の子の話。家族の生活のために身を売るという現実。この星の上には天国はないというサヤーの言葉が切なかったです。

  • 相変わらず面白いし、
    読み終わった後に『ほんわかとした爽快感』がある。
    結構ハードな内容なのに。
    これは主人公マコトのキャラが醸し出す効果だろう。

    ただ、物語的には以前の作品と比べるとヒネリが無くなって来たかなと、、、。
    (連読してる事も影響してるかも知れませんが。)

    そんな中、特筆したいのは、
    Gボーイズのキング『タカシ』がずいぶんと喋るようになって、
    キャラに深みが出てきた事。

    ドラマで窪塚洋介が演じてたキングは『史上最高にぶっ飛んだキャラ』。
    (僕はあのキングが大好き♪)

    でも、小説版のキングは、
    クールでシナヤカな冷血漢って感じ。
    でも、今作品で軽い冗談を飛ばしたり、時に熱さを見せたり。
    こっちのキングも好きになりました。

    このシリーズ、
    まだまだ続きがあるのが嬉しい。
    また探しに行かなきゃ。

  • ビルマの暗闇から逃げてきても、日本は理想の国などではなく、そこにも暗闇があった。
    モグリのデリヘルで働く少年・サヤーとその家族のために、おれにはしてやれることなどほんのわずかしかない。おれはそのわずかなことをしてやるつもりなんだ。
    こっちの世界は確かに天国じゃないしくだらないところだが、それでも自分の人生は自分で選べる。おまえはどうしたいんだ。厳しくても自分で考えて、未来を決めろ――『黒いフードの夜』
    池袋で失踪した友人を探すため、マコトを頼って山形から上京した引きこもりのネットおたくDOWNLOSER。その友人の部屋にあった人体損壊映像を収めたアングラDVDの出処と、池袋の秘密クラブとの関係。
    行き着くのは青髭公の城。第一の扉。
    それは誰でもなかったガキが、正真正銘の負け犬になるまでの物語だ――『電子の星』ほか2篇。

    おれたちの心の半分は、もう電子の世界を生きている。光のネットワークを超えて、自分の力で闘ってみろ。加速するストリートミステリ第4弾。

  • 2013/8/19
    2,3,4と一気に読んだ。

    他の巻と比べて話がスムーズに進んでた印象。もう少しハラハラさせられたほうが好きかな。最後はグロかった…

  • 3に続き、読み始めました。
    「東口ラーメンライン」「ワルツ・フォー・ベビー」「黒いフードの夜」「電子の星」

  • 読み終わった。解体ショーは残酷な描写だった。すごく引きこまれた。黒いフードの夜の話が結構好きだった。

  • 鎬を削るラーメン競争社会に。
    知らない方がイイ真実に。
    遠い国の貧困に。
    人の腕を切り落とす、そのまさに人の欲望。

    世の中とは実に暗く、深く入り組んでる。

    でもこんな生生しくもどっぷり暗い話なのにマコトはいつも最後にサイコーにクールな熱い愛を見させてくれる。

    愛は地球を救う。
    あながち、嘘ではないかもしれない。
    IWGPのシリーズは毎回、そんな風に思わせてくれる切れ味抜群の小説。
    きっと、マコトは電子の星に現われたヒーローだね。
    町田にも遊びに来てくれないかな。

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著者プロフィール

石田 衣良(いしだ いら)
1960年東京生まれの小説家。フリーター、広告代理店でのコピーライターを経て、36歳のときに一発祈念して執筆活動を開始。
1997年、『池袋ウエストゲートパーク』で第36回オール讀物推理小説新人賞、2003年『4TEEN フォーティーン』で第129回直木賞、2006年『眠れぬ真珠』で第13回島清恋愛文学賞、2013年『北斗 ある殺人者の回心』で第8回中央公論文芸賞をそれぞれ受賞。
多くの作品がドラマ・映画化されている。代表作に、ドラマ「池袋ウエストゲートパーク」「下北サンデーズ」、映画「アキハバラ@DEEP」、「娼年」。
2015年にウェブ個人誌『小説家と過ごす日曜日』を創刊するなど、メディアをまたにかけて活躍を続けている。

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