アキハバラ@DEEP (文春文庫 い 47-8)

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (542ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167174118

作品紹介・あらすじ

社会からドロップアウトした5人のおたく青年と、コスプレ喫茶のアイドル。彼らが裏秋葉原で出会ったとき、インターネットに革命を起こすeビジネスが生まれた。そしてネットの覇権を握ろうとする悪の帝王に、おたくの誇りをかけた戦いを挑む!TVドラマ、映画の原作としても話題の長篇青春電脳小説。

感想・レビュー・書評

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  • 映画になっているらしい。
    人格を持ったAIを6人で開発するも、保存しておいたハードが盗まれてしまう。盗人の大手企業CEOに立ち向かうメンバーたちの戦いが始まる。
    2006年9月に第一版なので、20年以上も前にAIを取り上げていた点はすごい。

  • 秋葉原で短所を補い合い、得意を最大限に活かす。
    そして、困難に立ち向かい事を成す、オタク達の物語。
    自分の足らない部分を認め、お互いに助け合う仲間がいて、何か一つでも自分の得意を活かせれば人生を楽しめる。そんな事を感じさせてくれた物語。

  •  舞台は2000年代の秋葉原だが、あまり古さを感じないのは当時を知っているからだろうか。意志を持ったAI型サーチエンジンを開発した若者たちと、そのサーチエンジンを奪い権益を独占しようとするIT企業社長との戦いの物語。新年1冊目は明るく楽しい本を読みたいので、よくこの時期に再読する。石田衣良作品の中では1番のお気に入り。缶おでんを食べたことがないので毎回読むたびに憧れている。ページとタイコの持病を逆手に取り、尋問で自白を逃れるシーンが好き。6人のその後も気になるので続編出ないかな。

  • 十数年前に単行本で一度買って読んでいるのだけれど、文庫化された機会に再読。

    やはり、毎週のように通っているアキバの地名や建物の描写が十数年前に想像しながら読んでいた時とは格段に違ってリアル。

    それにしても、あの当時はあのGoogleも、ましてやYahoo!もまだこの程度の存在だったんだよなぁ、と感慨にふけってしまう。

    現在のこのネット上の現実を、当時どれほどの人たちが想像できたであろうか。うーん、なんともすごい。

    どこかしら致命的に欠損していたり、ある種の病を抱えていたりする、個性的な6人の若者が、楽しく明るいテロをアキハバラの街に起こす物語。非常に楽しく愉快に読めるアキバ住民にとっての一種のバイブル的な読み物ではなかろうか。

    さすがは石田衣良。大好き。

  • 初出が2002年。どんな世の中だったかなぁ。
    携帯電話はあった。光回線はあったかな…?ADSLが主流だったか、ダイアルアップがまだ存在してて、お金がかかるとかかかんないとか言ってたのかな。
    ルーター無料プレゼントとかで道端で配ってたのはいつだろう。
    今みたいに課金制のサブスクものはなかった気がする。
    名前が出てこないあたり、まだネカフェなんて言葉が存在しなかったのかな。マンガ喫茶って呼んでた時代??
    なにせWindowsMEだしね。笑
    20年経って読めばまた面白さが違うものね。
    昔に比べると著作権について逆に叫ばれることが多くなってきてると思う。
    AIも進化してるけど完全に意思を持つものではない。
    そんな時代のお話です。

    全く新しい検索エンジンを開発したオタクたちが、巨大資本の会社に開発したものを横取りされ、それを取り返し自由にしようとする。
    ここで描かれる未来とは現代は違う方に進んでいってるとは思うけど、それでも当時この発想で本を書いた石田衣良すごいなぁ。

    最後が尻切れトンボでびっくり。そこだけ味気ないなと残念です。
    キャラ付けはまるでIWGPのようで面白い!



    @手持ち本

  • 威の読み方が最後までわからなかったのがモヤモヤした。

  • 秋葉原、オタク、AI(人工知能)、略奪と奪還がキーワードの石田衣良さんの冒険活劇です。
    今でこそAKB等のアキバ発のPOPカルチャーが広く活躍していますが、2002年当時に秋葉原という電脳街を舞台にこんな面白い話を書いていたのですね。
    一見どこにでもいそうなオタク達がネットのコミュニティーを通じてチームを結成、HPの目玉として作ったコンテンツ・ツールが世界のネット社会の常識を根底から変えてしまう様な大成功をおさめ…
    とここまで書くと順風満帆の様に思えますが、その過程でIT社会を牛耳ろうとする強大な敵が登場し、手痛いダメージを受け反撃ののろしを上げる…といった物語です。
    登場する悪役が、まんまホリエモンやソフトバンクの孫正義を連想させ、ビジュアル的にもそっくりに描かれているところなど笑えます。
    石田作品はストーリーやキャラ設定が面白く、読んでいて頭の中に情景が浮かぶのですが、この作品もTVドラマや映画になっていて口コミ評価も良いので、またの機会にチェックしたいです。
    実に400ページを超える長編小説ですが、さすがの石田作品、あっという間に読み終えてしまいました。
    ライトな作風の石田さんがディープに掘り下げたオタクの世界観、面白いですよ。

  • だいぶ前に買ったものの、PC音痴すぎてAI?サーチエンジン?なにそれ?おいしいの?状態になってしまい、読みかけで放置していた本。

    ようやく読み終えました。読みづらかった、、
    PC用語は相変わらずよく分からないので完璧に理解しての評価じゃないけど、衣良さんの作品群の中では理系男子向けの本かなぁ。私はPCに限らずオンラインゲームやチャット、RPG等全て初心者レベルなので、解釈色々間違っているかも。

    吃音、女性恐怖、色素欠乏症など個性豊かなオタクたちが結束して、自ら考え学習するサーチエンジンを生み出したものの、大手との提携を拒んだらえらい目に遭い…大切なものの奪還を試みるというのがおおまかなストーリー。

    「すごい才能があるのに活かせていない」電脳オタクさんはネットの世界でたまに見かけるけど、彼らが結束して本気を出したらこんな風に…はならないか。

  • パソコン関係を少しでもかじってないと読みにくいかも?というのが初発の感想かも。
    それさえ大丈夫なら、登場人物がひとくせもふたくせもあるので読みやすいです!
    タイトル通り、秋葉原を舞台にしているので読んでいると秋葉原に行きたくなります^^
    クルーク(作中登場するサーチエンジンの名前)があったらなぁって思ってしまいます(笑)

  • 2回目。
    吃音や超潔癖症など、どこかしら欠陥のある6人だけど、一つの目標に向かってまっすぐに進んでいくと、とてつもなしパワーが生まれる。
    6人のように仕事に取り組めるのって羨ましい。私には絶対無理だってわかってるから。

    ドラマ観たくなってきた!

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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