灰色のピーターパン 池袋ウエストゲートパークVI (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
3.67
  • (156)
  • (389)
  • (437)
  • (22)
  • (4)
本棚登録 : 3022
レビュー : 176
  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167174132

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 毎回良くもここまでテンポの良い清々しい幕切れの
    短編が思い浮かぶものだと感心してしまう。

    読み終わってそれほど心に残る物語というわけでもないのだが、
    このシリーズは短い時間でサクサク読めてしまい、
    後味が抜群に良い。

    所謂、水戸黄門の後味(*^-^*)

    シリーズ6冊目にしても、衰えるどころか
    あらゆる人を味方に引き込んで、マコトの魅力はさらに大きくなっているのではないだろうか。。。

  • この巻は、話の内容も構成もよかった。

    女子高生のスカートの中を盗撮しては、画像を売りさばく小学生。
    それを知った高校生が、俺たちも仲間に入れろと言いだし、さらには常識も何も通じないクレイジーな男までが介入してきて…。「灰色のピーターパン」

    通り魔に襲われ、一生治らない傷を負わされ夢をあきらめざるを得ない兄。
    その仇を取ってくれ。同じ傷を負わせてやってくれとまことに頼む妹。「野獣とリユニオン」

    頻発する幼児いたずら事件。
    駅前無認可保育園で働くテツオはただ子どもたちをかわいがっているだけなのに、いたずら事件の犯人だと疑われて…。「駅前無認可ガーデン」

    3作は、誰の身近にも起こりうる事件。
    マコトの考える解決というのは、法的にどうこうではなく、彼らの心が穏やかでいられるようにすること。

    例えば「野獣とリユニオン」
    「やられたやりかえす!」「倍返しだ!」
    不幸の連鎖は終わらない。
    だけど。
    決して簡単なことではないけれど、断ち切らなければならない。
    「相手を人間じゃないものにして、怖れたり憎んだりし続けるのは、きっと自分の心のためによくないと思う。(中略)憎しみの場所にいつまでも立っていたくない。まだあいつが憎いけど、それを越えていきたい」

    加害者もまた弱きもので被害者であったと知った時の兄ツカサ。
    「きみの罪は消えることはないだろう。でも、ぼくはきみという人間を許すことにする。(中略)いつまでも、きみを憎んでいたら、ぼくの明日が始まらない。握手だ」
    いや、言えませんよ、こんな聖人みたいなこと。
    でも、言える人間でありたいと思うじゃないですか。

    そして最後の「池袋フェニックス計画」
    ほかの3作よりやや長めのこの作品は、東京都と警視庁を相手にマコトが戦うんですね。
    正論だけど正解じゃないこと。
    街の治安をよくするという名目で、地元の人たちの生活すら圧迫していく『池袋フェニックス計画』
    正論だけじゃ人は生きていけない。
    強者の理論に押しつぶされそうな人たちを、マコトはどう救い出すのか。

    一冊の中に1編、こういう骨太の話が入っていると、読後の満足度がぐっと上がる。

  • 灰色のピーターパン
    野獣とリユニオン
    駅前無許可ガーデン
    池袋フェニックス計画

    一番すっきりしたのは灰色のピーターパン。感動はリユニオンかな。テーマも重かった。みんながちゃんと反省してくれれば良いのにね。

  • どれもよかった!「野獣とリユニオン」のお兄ちゃんのような人ばかりだと平和な世の中になるのにな。
    やっぱり、優しい人は強い人。それにしても、マコト母の強さにはシビれるわんw

  • 今のところ6作目が自分のベスト。フェニックスが最高だな。こんなに上手くいくのか、そりゃあ小説だからだと思うが、上手くまとめたストーリー展開は凄い。サクサク読めた。

  • 2015 10 11
    26冊

  • シリーズ進んでも相変わらず面白い。「駅前無許可ガーデン」も良かったけど久々にサルとタカシどっちも出てきた「池袋フェニックス計画」好きだなあ。「うまくいきすぎでしょ~」「これマコトかっこよすぎでしょ~」と思いながらも楽しめる、だからと言って全くの無傷では済まない感じが良い。最終的にやっぱりお母さん最強(笑)

  • 【状態】
    展示中

    【内容紹介】
    池袋は安全で清潔なネバーランドってわけじゃない。盗撮画像を売りさばく小学5年生が、マコトにSOSを発してきた。“まだ人を殺してない人殺し”マッドドッグ相手にマコトの打つ手は?街のトラブルシューターの面目躍如たる表題作など4篇を収録したIWGPシリーズ第6弾。

    【キーワード】
    文庫・ドラマ化・ミステリー・青春

    【映像化情報】
    2000年4月14日ドラマ化
    出演:長瀬智也・加藤あい 他


    ++2

  • 本シリーズでは初めての星5つ。加害者側の話があったのがよかった。自分が当事者になればこう綺麗にはいかないと思うけど理想があったと思う。

  • 盗撮小学生にたかる狂犬池袋追放計画、強盗に足と夢を壊された兄の復讐を求める妹、元Gボーイズ代表が運営する無認可保育所に幼児性愛者の影、イケメン政治家の治安回復計画で人が消えた池袋の「街」を守るために活躍するマコト。
    あいかわらずあたたかいマコトと冷たい王様、ますます頼れるサル。

全176件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

石田 衣良(いしだ いら)
1960年東京生まれの小説家。フリーター、広告代理店でのコピーライターを経て、36歳のときに一発祈念して執筆活動を開始。
1997年、『池袋ウエストゲートパーク』で第36回オール讀物推理小説新人賞、2003年『4TEEN フォーティーン』で第129回直木賞、2006年『眠れぬ真珠』で第13回島清恋愛文学賞、2013年『北斗 ある殺人者の回心』で第8回中央公論文芸賞をそれぞれ受賞。
多くの作品がドラマ・映画化されている。代表作に、ドラマ「池袋ウエストゲートパーク」「下北サンデーズ」、映画「アキハバラ@DEEP」、「娼年」。
2015年にウェブ個人誌『小説家と過ごす日曜日』を創刊するなど、メディアをまたにかけて活躍を続けている。

灰色のピーターパン 池袋ウエストゲートパークVI (文春文庫)のその他の作品

石田衣良の作品

ツイートする