シューカツ! (文春文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167174187

感想・レビュー・書評

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  • 就活に真摯に取り組む姿になぜか感動を覚えました。自分自身適当に就活をし就職したことが恥ずかしくなりました。ただその会社で定年を過ぎた今でも働いているからよかったのかな。

  • 仕事柄、大学生や高校生と接する機会も多く、
    私自身就職活動をほぼしたことがなく、
    彼ら彼女らに何かしらアドバイス出来たら、
    と思って読み始めたのだけれど。

    普通に楽しんで読んじゃいましたね!笑

    就職活動に、自分自身に、しっかりと向き合う。
    これが大事だなと改めて思った。

    就職をするために就職活動をするのではなく、
    自分を見つめ、自分を知り、成長するために、
    就職活動出来ると良いですね。

    就活をする全ての人が
    楽しんで活動出来ます様に☆ミ

  • 改めて日本の就活は現在まであまり変化がないんだと感じた。今年就活を終えた私からすると、登場人物の心情や行動に深く共感を覚えた。ただひとつ言えるとするとこのシューカツチームがとても羨ましいと思いながら読み進めた。今年の就活生は学校もほとんど行けておらず、キャリアセンターも利用できない。
    この物語のように就活の情報共有をしたり、不安や喜びを分かち合える仲間が近くにいない中、みんな個々で就活を進めてきた。周りがどのような状況なのか分からず進める就活はなかなか辛かった…。
    しかし内定を貰えた時の喜びは千晴たちと同じだと思えた。今後、日本の就活もコロナによって少しずつ変化していくと思われる。やはりその中でも自分をどうアピールできるかは大きなポイントだと思う。

  • この本を初めて読んだ時のわたしは中学生で、「へえ就活って大変そうだなあ〜」くらいの感想しか持たなかった気がする。覚えてないだけかもしれないけど。
    実際に就活を齧ってからこの本を思い出して、今読むのは自殺行為かもなと思いつつも気になっちゃって読んでみた。

    端的に言えば、ぜんっぜん違う作品に見えた。
    一つ一つの場面で揺れ動く登場人物の心に、理解する以上に共感してしまう。
    自分の将来が不確実で、しかもそれは努力でなんとかなるものでもなかったりして、そんな日々への不安とかプレッシャーとか、いろんな立場の人間のそれぞれの葛藤が手に取るようにわかる。

    本を読むのは自分の生きられない世界や人生を体験することだというのはよく言うことだけど、やっぱり自分で体験したからこそ感じとれることってたくさんあるのね。当たり前のようでそれを実感する機会は今までなかった気がするので、これまで読んだ本も自分が人生経験を積んでいったら見え方変わるのか、と思うとワクワクする。人生は経験するだけの価値があるらしい。
    例えば私が就活を無事終えてからもう一度読み返したら、きっと今以上に思うことがあるんだろうなあ。
    就活を通して自分の心も感性も成長するといいな、なんて思ったり。

    この本は単純に誰かの人生の「就活」というイベントをめぐる出来事をあれこれなぞっているだけではない。良く出来た本だなあって心の底から思ってしまった、、作家さんってすごい。

    こんなに就活わかった風に書いてるけどまだスタートしたとこ

  • 主人公は大学3年生。
    就職活動を控え、マスコミへの内定を狙うゼミ仲間7名でシューカツチームを結成する。
    目標は「全員合格」。
    大学受験とは違い、知識だけでなく人間性を問われ正解のないシューカツ。
    出口の見えない不安に押しつぶされそうになりながらも懸命に乗り越えていく学生の話です。


    ・・・自分の就活時代を懐かしく思い出しました。
    進路に悩み、エンドレスな不安を抱えたこともあったけど
    結果、今楽しい社会人生活を送ってるから意外と人生どうにでも楽しく生きれるものかも♪

  • わたしはまだ大学生になってまもないし、就活なんてまったく想像できないけど、この本を読んで過酷さがわかった。
    わたしにはマスコミみたいに過労死しそうな仕事はむりだわ〜、なんて。
    これを読んだときとても辛いことがあって、誰にも相談できなくて、熱もでて、すごくすごくしんどかったので、とっても励まされた。登場人物の辛さが身に沁みてわかった。と同時に将来が不安になったり。
    この本の内容にもあったように、専業主婦はいま少ないし、子供ができてから大学とかまで行かせるの難しいし、ってことで女性も生涯働く必要があるわけで、だけど主婦業ってやっぱり女性のやるものって感じだし(多くの男の人がそういう女性を求めてる気がする)、っていうかまず結婚できるかも問題だし…って考えはじめたらきりがない。
    こんな過酷な状況の中生き抜いている社会人の皆さんをほんとに尊敬します。

  • 就活生に容赦なく冷や水をぶっかけてくる傑作
    25卒で就活に打ち込む自分からすればこれ以上に怖い現実はない。けれどすごく参考になるし、同じ想いで戦ってるんだと思うとすごく勇気をくれる。
    人間の生き方を根本から見直さなければいけないですね。いやー大丈夫かな、頑張ります!

  • 自分の事のようだったり
    子供達もこーいう思いをしながら
    就活をしてたのかなぁと
    ドキドキハラハラ
    しながら飲み進めてました。
    終盤では、感動してしまい
    通勤電車の中で涙が…
    入り込んでしまって
    最寄り駅に着いたのに
    気付くのが遅く
    もう少しで
    乗り過ごしかけましたˆˆ;

    どっちを選んだか
    気になります
    私なら…と思いながら
    読み終えました。

    私には
    とても面白いストーリでした。

  • 出会った時には彼女はもう就活を終えていた。自分は教員採用試験を受ける身で就活の情報すら全くもっていない。自分の大学では、ちらほら公務員試験を受ける人がいるぐらいだ。

    就活を通して彼女がどんなことを考えたのか少しでも知りたかったからこの本に興味をもった。

    ESにある自分の長所や短所、大学時代のアピールなんて特に書くことない気がする。就活は精神的な面で怖いなと正直思った。確実ににその就活で彼女は人間として強くなったのだろうなと思う。

    結局どんな人にも壁を壊さないといけない時期がある。どこまで先延ばしにしたとしても壁は壊れてくれないもんだとこの本を読んで感じた。

  • 2020/5/24読了
    就職活動をテーマにした小説。
    こんな高いレベルの就活はしてないけれど、当時のことを鮮明に思い出した。
    就活中の不安や焦りが克明に描かれていたので、すごく入って行きやすかった。
    一人で戦うのは不安だが、仲間と支え合って取り組む。いろんなキャラクターがいるチームだからこそ乗り越えられた部分も多かったと思う。
    自分だけじゃなくみんなが同じ不安を抱えながら生活をしてたんだなと改めて思った。
    仕事をしている今、読んだのですごくリラックスして、そして応援する気持ちで読めた。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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