ドラゴン・ティアーズ――龍涙 池袋ウエストゲートパークIX (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2011年9月2日発売)
3.75
  • (112)
  • (278)
  • (236)
  • (18)
  • (0)
本棚登録 : 2734
感想 : 198
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784167174200

みんなの感想まとめ

社会の底辺に生きる人々の苦悩と、彼らが直面する厳しい現実を描いた作品は、貧困や格差社会の問題を深く掘り下げています。特に「家なき者のパレード」や美容詐欺、ホームレス問題など、制度の隙間に落ちた人々がど...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「家なき者のパレード」が印象的。
    社会のボトムで弱者が、さらに弱者を喰らう。
    声の届かない透明人間達が、表面下で搾取され続け、人間の尊厳などいとも容易く踏みにじられる有様が、なんともやるせない、、

  • 美容詐欺、ホームレス問題に公園の排除政策、自立支援ビジネス、貧困ビジネス。
    制度の隙間に落ちた人間を競争させて搾取する。貧困層への容赦無い社会構造にゾッとする。

    特に興味深いのは中国のフーコウ制度。恐ろしい。

    結局、いくら考えても見えるのは目の前の苦悩だけ。人は制度より先にいると思う。思いたい。

    またしても面白かった。

  • 毎回読んでいるシリーズなので。
    読みながら、前にも読んだことあるような….とも思いつつ、サクッと最後まで読めました。

    今回のテーマは「貧困、格差社会」
    借金や低賃金に苦しむ現代の若者の姿が4作にわたって描かれている。

    マコトは池袋のトラブルシューター。日々池袋に潜む問題を自分の目で、脚で確かめ、頭で考えて解決していく。

    この作品を読むといつも、マコトの世の中をみる目と人への寛容さにハッとさせられる。自分より偉い人や立場の弱い人、たとえばホームレスなどにも平等に接し、人間と人間として会話をする。前文にはいつもマコトが私たちに語りかけてるくる文があるのだが、それを読むといつも私は胸が痛くなり、切ないような気持ちになる。私が東京で生きるなかで徐々に失ってしまった感情がそこには語られていて、それが物語の中で起こる問題であり、現代の様々な社会問題に繋がっている。
    マコトの視点や寛容さを忘れたくなくて、私はいつまでもこの作品を読み続けているのかもしれない。

  • 相変わらず池袋にある果物屋(実家)で働くマコトは危ない事件に巻き込まれる。今回は中国マフィアやらぶっちぎりにヤバい奴らと対峙する。もはや長瀬智也と窪塚洋介をあてこみながら読むわけだけど、何にしてもカラッとした文体と疾走感が最高にカッコイイ。ずっと続いてほしい。続くと思うけど。

  • 「キャッチー・オン・ザ・目白通り」この章では珍しくマコトがタカシと関わる時間が長かったように感じた。それもタカシの魅力を最大限に表現していてマコトが少し可哀想だったw
    「家なき者のパレード」は敵の構造がとても複雑で興味深かった。 最下位の貧困ビジネスだろう。
    「出会い系サンタクロース」、また古い友人のサルくんが活躍するそっちの世界のお話。 さらにサルくんを出世させるようなオチに向かうが、いつも良い思いはできない。 今回は残念だったねw
    「ドラゴン・ティアーズー龍涙」、僕がこれを読んだ2024年ではもしかしたら、出版当時と感覚が少し違うだろうか。 面白い内容だったけれど、自分本位な国民性を強調しているように受け取ってしまった。 自分勝手な中国籍女性に救いのあるストーリーだっただけに、巻き込まれた人たちが可哀想とただただ思いました。 続編にも影響があるのかしら…

  • 表題作はほぼマコトが活躍できてないんだけど、マコトがいないと成り立たないというちょっと不思議な話だった。人と人をつなぐのが彼の役割なのかな。

  • 表題作が面白い。
    なんと言ってもマコトの母ちゃんがかっこいい。
    キップが良くて肝心なところをビシッと一言で決める。流石、マコトの母ちゃん。
    出てくる中華ギャングも含めて余り後味の悪い奴は出てこない。
    最後の落とし所が素晴らしい。

  • 石田衣良さんの作品の中では未だにIWGPシリーズが一番しっくりくる。

    石田衣良節というのか癖が、マコトの語りに一番合っているからか。

    続巻が出ているとは知らず、未読だった分をまとめ読み。

    美容系キャッチセールス、出会い喫茶、中国人の違法就労。

    それにしてもキングがキャッチとはね…
    私の中では未だに窪塚さんなんだけど…

    中国人の違法就労、シビアで難しいな〜と思ったけど、マコトのおふくろさんがあっぱれすぎた。
    なかなかできる決断じゃないよ。

  • 最後のドラゴンティアーズが意外な結末だったけど心温まった。久しぶりに好きと思えた良い話。

  • 今回はマコトがあんまり何もしてないような印象を持った。なんか真っ当なことしか言わないし。マコトも年取ったということかな。

  • おもしろいし題材は新鮮なんだけど、シリーズの始めの方に比べると、スピード感がない。
    今回はあんまりマコトの知恵を絞るかんじがなくて、案内人ぽくなってる気がした。

    マコトも歳をとったのかな。
    ガキというカテゴリにはもう入らないしね。

    そこが残念。

  • 社会問題。

  • シリーズ9作目。不景気の真っ只中だなぁと思い出しながら読みました。クーはレギュラーキャラになるのかな。

  • 9作目ですが、色落ちしない面白さです。社会問題をテーマに4つのストーリーがありますが、今回はどのストーリーも面白かったです。
    表題にもなってるドラゴン・ティアーズは、ストーリー展開もシビアで残酷な現実を突きつけられますが、話の落としどころは石田衣良節が見事にハマっていたと思います。

  • 大好きなシリーズだけど、表題作の結末が「そんな簡単なことじゃないんだけどな、、、」とちょっともやった。

  • 物語の中だけでも、泣き寝入りするだけで終わらないことがあるのは胸がすく思いだった。
    富裕層、中間層以外の

  • これまでのIWGPで最もハートウォーミング!IWGPの読後でこんなに気分が良いなんて、石田先生、ありがとうございます。

  • 本棚からぱっと取って再読。
    もう十数年前の話なのか!
    ちょこちょこ今の時勢とは合わない描写が出て来て、ああ時は流れたんだなと思った。
    この頃はデフレで300円の弁当でお腹いっぱいだったんだねえ…。

    特にコロナ渦を経てリーマンショックの痛みは忘れてしまったように思う。
    それでもこの頃と変わらない社会問題もあり、全く改善はされてない。

    マコトは相変わらずで、こうやって久しぶりに再読して会いにいっても、いつだってほっとできるいい奴。
    今年の夏休みはシリーズを一からまた順番に読み返してみようと思った。

  • 【2024年78冊目】
    オネエの化粧品詐欺師、ホームレスとあぶれ手帳、出会い系マンションでの純愛、技能実習生とエリート組合員。池袋ウエストゲートパーク第九弾。

    今回も労働の話がキーワードでしたね。働くことは生きること。池袋にいる国籍年齢性別とさまざまな人達が、いろいろな仕事に従事していて、そこには何かとトラブルが起きているのを、誠が頭を悩ませながらトラブルをシュートしていきます。

    キャラクターは変わらず、こんなにも次々といろんな話が綴られるのがすごい。もちろん、最後には誠が解決するところはお約束なのですが、それでも飽きさせずに、次の事件について読みたくなるのですから、うーん、やはりすごいシリーズですね。

  • だからベルベットの空の下。

全176件中 1 - 20件を表示

この本が好きな人におすすめの本

著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

石田衣良の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×