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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784167178079
みんなの感想まとめ
冒険と探検の魅力が詰まったこの作品では、著者が南極大陸横断を目指す過程が描かれています。特に、犬橇を使ってシオラパルクからウパナビックまでの3000キロを単独で踏破する壮大な旅がハイライトとなっており...
感想・レビュー・書評
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大島育雄さんの「エスキモーになった日本人」を読み、大島さんが植村さんと暮らした部分がどのように描かれているかが知りたくて読んでみた。大島さんのことは、一緒にオヒョー釣りにいったこと、シオラパルクから南へ3000キロの踏破に出発する時の2か所、あっさりと出てきただけだった。大島さんが6才年下なので「グリーンランドにとりつかれた二十五歳の冒険野郎」と記してある。
1972年9月11日、スミス海峡をシオラパルクへ焼玉船で行くところから始まり、シオラパルクで受け入れられるまで。また、何度かの橇踏破訓練を経て、1973年2月4日から3月21日ま46日間をかけてシオラパルクから南のウパナビックまで犬橇単独3000キロ走破をやりきった様子を記す。
2冊の本を読んでみて、「冒険家」植村さんと、「生活者」大島さん、の違いを感じた。植村氏は南極大陸横断をするための極地訓練としてグリーンランドに入ったが、私の南極にしても ”「やりたい」という可能性への挑戦である”と書いている。
何度かのシオラパルクとカナック間の犬橇練習や、3000キロのシオラパルクからの南下の旅で、大きな地図には載っていない集落に立ち寄っているので村々の様子をほんの少し垣間見られたのはよかった。
村と村の間は400キロとか離れている場合もあり、そういう時は雪の中テントをはり野宿。そこまでして駆り立てられるのか。しかし、冒険とは戻ってこそ、とも書いていた。が。植村直己 1941.2.12~1984.2.4
読んだのは単行本
1974.7.5第1刷 1981.8.5第12刷 図書館詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「極北に駆ける」 植村直己(著)
1974 7 単行本発行 文藝春秋
1977 11 文春文庫
2011 2/10 新装版第1刷 (株)文藝春秋
2020 7/23 読了
こういう冒険記で安心なのは
命の危機があっても大丈夫!
無事に切り抜けられる結果が保証されているからだ。
(無事じゃなきゃこの本は出てないからね)
五大陸最高峰制覇を成し遂げた植村直己が次の目標にしたのは南極大陸。
その最高峰であるヴィンソン・マシフ(4,892m)の人類初登頂。
自信をつけ夢に向かって前進する
力強い生き生きしている植村直己の姿は
清々しくて気持ちいいです。
なんのために命がけでやってんのかね…
とかは絶対言っちゃダメ。
植村直己が一緒に生活をしたポーラエスキモーの生活や文化に興味は尽きません。 -
1974年の極地旅行記。
角幡唯介さんの旅行記との併せ読みなので、知ってる地名がたくさん出てきて、初読なのに懐かしい。
エスキモー(本作品中では、そう呼ばれる)の人たちのあけっぴろげでゆるーい感じは、50年前も今もあんまり変わってなさそう。ただ、性については、たぶん50年前の方がずっとゆるかったんだろうなぁと感じた。
南極探検のためのトレーニングとして犬ぞりで3000kmの旅をするのがこの探検のハイライトだけど、その時にエスキモーの人たちがみんなしきりにやめろやめろと言っているのが印象的。探検は生活の対義語みたいなところがあるのかもしれない。明日も平穏無事に暮らせるように今日を過ごすのが生活だとするなら、明日を昨日とも今日とも違う世界に塗り替えていこうとするのが探検。だとすると、極地が生活の場であるエスキモーの人たちにとって、植村さんの行動は無茶で無謀、人によっては無駄なものに見えていたのかも。それでも探検をやめられない、業の深さみたいなものを植村さんが自省する描写もある。
旅って本当に不思議だ。 -
寒い時期に定期的に読みます。
イヌートソア父さん、ナトック母さん、シオラパルクの素敵な人たちと犬たち。アザラシ狩りの下手な植村。
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自分の当たり前を疑い、考え直すのに最高の本
ありきたりな日常に嫌気がさし、見知らぬ土地に冒険を求めたくなることが誰にでもあると思います。
そうしたとき、非日常を存分に楽しめる本です。
もしくは、その冒険を本気で実行したいと思ったとき、本当にその覚悟があるかどうかを問い正されるような本です。
いずれにせよ、高い目標に向けて挑戦する人に、行動する勇気を与えてくれます。 -
植村直巳と言えば、日本を代表する偉大な冒険家。その植村直巳のグリーンランドでのエスキモー(イヌイット)と一緒に住み、犬橇の扱い方・極地の寒さに慣れた過程を記した伝記。「青春を山に賭けて」に比べれば、グリーンランドでの生活だけに絞っているため、少し弱いが、それでも十分過ぎるほど植村直巳の凄さ、そのバイタリティ、熱気、人の良さが伝わってくる。
現代社会で日々悶々としている人たちに是非読んで欲しい作品。
冒険に出かけたくなる作品であり、より植村直巳が好きになり、尊敬する作品だった。電子書籍化されている。 -
【いちぶん】
どこにも文明の光ひとつない、孤立した極北のエスキモー部落にたったひとりはいりこみ、生肉を食べたこと、犬橇技術を憶えたこと、太陽のない真暗闇のなかを橇で走ったこと、三千キロの単独旅行をやったこと、いずれも私には十分満足できるものだった。
(p.262) -
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文章もうまくて言うことなし。現代の冒険家はこのような豊穣な冒険が残されていないことを充分に認識してそれでもやらずにはいられないのだな、と切ない気持ちになった。
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とても軽く楽しめる。冒険そのものよりも、土地の文化や風習、人々の暮らしが瑞々しく描かれた部分に引き込まれてしまう。単独で冒険に行っているように見えても、冒険の場所にはいつも暖かな人々との交流があるようだ。
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すごい、の一言しかない。極北での生活の在り方や、植村直己の冒険に向けたまっすぐな意志、そして極北の驚異にはっとさせられることばかりだった。
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犬ぞりでの旅が如何に厳しいものであるかを理解できた。
現在はどうやって北極点や南極点へ行っているのだろうか? -
僕が敬愛する人物のひとり、植村直己さん。その魅力は、世界で初めて5大陸最高峰に登頂した冒険心と、アマゾンの原住民とでもイヌイットとでも、すぐに打ちとけてしまう愛嬌という、矛盾しそうな2つの性格をあわせ持っているところだと思います。
グリーンランドを犬ぞりで3,000キロ走った冒険を記録した『極北に駆ける』でも、その魅力を遺憾なく発揮。犬ぞりの訓練のために突然訪れたイヌイットの村に、植村さんはすぐに溶け込んで、言葉も風貌もすっかりイヌイットの仲間になってしまうからすごい。
それだけに、この本は冒険の記録であると同時に、文化人類学にもイヌイットの生活に入り込みくわしく記述したフィールドワークの記録になっています。特に、イヌイットの超開放的なSEX感や、海鳥をアザラシの皮下脂肪に詰めた強烈な料理「キビヤック」などの食事文化を知ると、「世界って広いな…」と思わずにはいられません。 -
「部屋に置いたバケツへ排泄し、その傍に吊るしたアザラシ肉を削いで食う」というエスキモーのビックリな風習を聞いて興味半分で手に取った本。恥ずかしながら植村氏のこともよく知らなかったのだが、活き活きした筆致で書かれる彼の強い意志にすっかり心を打たれてしまった。揺れる海氷の上を渡る犬ぞり旅の記録にはハラハラしたし、旅を支えてくれた素朴で親切なエスキモーとの触れ合いには涙が出てしまう。植村氏が数十年前にマッキンリーで消息を絶たれたことを読後に知った時は少し暗い気持ちになった。兵庫県に氏の記念館があるというので近く訪ねたいと思う。
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偉大なる冒険家の偉大なる挑戦の一編。
しかし日々の思考は泥臭く至って普通の感性を持っていると感じる。
周りから無茶だと言われていたことに挑戦する姿勢は素晴らしいが目的地をあえて周りの人達に言わずにいつでも予定を変更できるようにすることなどはいかにも人間臭いと思う。 -
北極圏を犬ぞりで走り抜ける探検を記録した本作。
実際に犬ぞりで走っているところも面白いけれど、それ以上に準備期間が面白い。
言葉も通じないイヌイットと交流し、犬ぞりなど極北を生き抜くのに必要な技術を身につけて行く様子がいきいきと描かれている。
探検は征服ではなく順応なのかもしれない。 -
南極での生活、犬橇単独横断、想像を超える極地での描写はときに壮絶でした。本当にすごい。
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極北グリーンランドのイヌイットの人たちの氷に閉ざされた自然の生活を、作者自身もイヌイットの村民となって体験する様子がいきいきと伝わってきてさくさくと読み進めました。数ヶ月たらずで犬ぞりで数千キロの旅なんて、やっぱり植村直己さんは偉大だ。
衝撃だったのが「学校に行ったってなんの意味があるんだい、本を読んだって目が悪くなると狩りができなくなって生活に困るじゃないか」という村の人の言葉。ここでは生きることとは狩りをすること。本で得た知識で家族を養っているわけではない。本物の狩人は純粋に自然の生態系の一部だから、存在自体がすごく文明とはかけ離れた存在なのかも。そう考えると自然に生きる人と文明を築く人はもしかしたら相容れないものなのかな。
絶妙なバランスで成り立っていたイヌイットの人々と狩りの関係が、温暖化や入植民の影響であれこれ劇的に変わっていることは初めて知った。ヒマラヤのシェルパの村が溶けた氷河に流されそうな今の危機的な状況と、なにか重なるものがあります。世界のあちこちでこういう状況にあることをもっと知って、広めるのも大事なのかな。
植村直己の作品
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