- Amazon.co.jp ・本 (339ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167184285
感想・レビュー・書評
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「一見平穏な日常生活の中に潜む恐怖」を扱った短編小説集。「モラルの罠」「システムの穴」「偶発」「痛み」「贈り物」の5編を収録。それぞれ結構面白かった。モラル、システム、贈り物が犯罪もので、それぞれ胸糞悪い犯罪。偶発はコワイ女たちが出てくるが、ある意味痛快。痛みも、痛快かと思いきや、もう1つどんでん返しがある。
初出が2000年~2003年で、既に微妙な古さを感じる年になったのだなあ、という感慨もあり。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日常からのミステリーという題材での短篇集。個人的にとても面白かった。共感することが多かったし、それぞれの話でよく下調べされている感じがあって、勉強になりました。
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あんまり好きではないけれど、丁寧に設定されてる感じ。この作者の作品はどことなくお上品すぎて、うーん。
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再読。
オーソドックスな推理小説短編集。
安心して読める。 -
12/08/19 やはり清張とは違う。
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日常の中に潜む恐怖をテーマにした短編集。
ミステリーなんだけど、テロ事件があったすぐ後だったから、さらにリアルな感じがした。
いたって普通に、平凡な毎日を過ごしているからって、
その平和がいつまでも続くなんて保障はどこにもない。
特別誰かから恨まれていたわけでもなく、
ものすごい財産を抱えていたわけでなくとも、
突然どんな被害に遭うかはわからないし、
どんな被害を与えるかだってわからない。
厳重なセキュリティーが、必ずしも家や子供を守るとは限らない。
でもだからと言って、恐怖を怖れていては、暮らしてはいけない。
恐怖に負けないくらいの、強い心を持っていようと思った。 -
五十代位の女性が主人公の短編集。女は怖い。
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・一匹のネズミが原因で事故死した母は、小さな雑貨屋を営んでいた。
そしてその一匹のネズミが、主人公達のモラルに問いかける。
・兄弟が同じ夜、瀕死の重症を負う事故にあった。
広則の妻、輝香は医師の死亡宣告に関わらず延命を必死に訴えた。そこには…
道徳心と個人の価値観を微妙な感覚で天秤にかける、全五編の短編集。 -
女は恐ろしい。と感じるのはいささか単純すぎる感想か。そもそもモラルとは。